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我思う故に・・・新館

ルパン三世 血の刻印〜永遠のMermaid〜

 




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微妙な出来でした。 以上。
ウソウソ。
もうね、呆れるくらい全てがダメダメだったら、
それはそれで書きようがあるの。
ところが今回のTVSPは・・・もう〜・・・本当に微妙
皆さん注目の新キャストについては、別に文句はない。
文句はないけど、言いたいことはあるのでそれは後で書く。
まず「そこからかよっ!」ってところから言うと
新作TVシリーズじゃなかったのかよ!ってことだ。
「DEAD OR ALIVE」放送後の緊急告知で
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新作テレビシリーズ 今秋放送決定!!!!
びっくりマークを4つもつけて大発表ですよ。
「来たよ」とばかりに僕も張り切って「新作ルパンはこうあるべき
みたいな勝手な持論を熱く語ったのがバカみたい。
その後、「ルパンvs複製人間」放送後の告知では
新作テレビスペシャル放送決定
に変わってた。しれっと・・・
違うやろ?
その時点でテレビシリーズがお蔵入り、もしくは延期になった
説明なりするのが先やろ・・・と。
その辺、ルパンの公式サイトは実に不親切で不誠実だ。
ま、いろんな事情があったのだろうから
できなかった企画を悔やんでも仕方ないが
ほぼ例年通りのTVSPと新シリーズを始めるのとでは意味が全く違う。
1回限りのTVSPと、3ヶ月以上続くシリーズものでは
パブリシティやスポンサーの食いつきがまるで違うので
作品そのものへのお金の掛け方が違い、作品作りの充実度に差が出るのだ。
反面、見切り発車で思い切ったことしてしまうと、途中で息切れして
目も当てられない出来になってしまうことも無いではないが・・・。

とにかく、放送局も制作会社も力の入れ具合が違うし
「ルパン三世」として世に残る名前の重さもまるで違うので
シリーズの場合、作品を通してのテーマ性とか今までと異なるコンセプトとか
思い切った打ち出し方が、やろうと思えばできるのだ。
これは「ルパン三世」ほどの長きにわたる人気と知名度がある作品の場合ね
歴史の浅い作品の場合は逆になることもあります。

だからこそ、永らくファンをも悩ませていたCVの問題を
一気に解決できる”かもしれない”絶好の機会と誰もが考えた。
ところがフタを開けてみればTVシリーズではなくTVSP。
TVSPでは思い切った改変ができないだろうと思ったら
案の定、クリカンはともかく次元大介:小林清志(78歳)が謎の残留。
実に中途半端だ。
理由として考えられるのは
・適任者を選びきれなかった
・一気にメインキャスト全員を変えたら人気に影響すると考えた

このどちらかしか考えられない。
声質の衰えが特に著しかったのが、銭形:納谷悟郎と不二子:増山江威子
この二人は何が何でも変えねばなるまい。
五エ門はというと、もともとセリフが少ないので影響が少ない。
こんな事情で次元だけが続投となった気がする。
分かり易すぎる。
新キャストは、みゆきち不二子に少し色気が足りないと感じた程度で
特に文句はないが不満はある。
みゆきち不二子と浪川五エ門が
先代の物まねに成り下がっている印象があることだ。
ヤマちゃんの銭形はよかった。さすが七色の声を持つ男。
あと、役者として根本的に問題があるクリカンだが
大御所の跡を継いだ重責が新キャストに分担されたためか
ずいぶん伸び伸びと演じている印象があった。
下手なりにある意味もう安心して聞いていられる。
制作の姿勢に文句はあるが出来上がった作品についてであれば
声に関してはこんなもんかな。
次に『絵』。
10年来ずっと引きずってきた、平山智を中心に据えた
2ndシリーズ風のキャラメイクをやめたようだ。依然、赤ジャケだけどな。
40周年だからなのか、
声優が変わるなら絵も変えて良しとなったのかわからないが
思い切って変えたことは評価する。
名作劇場やジブリ作品を多数手がけた
なんだか馴染みのある佐藤好春のキャッチーな絵柄は好感度が高い。
動きもなめらかで悪くない。
しかし、なぜ佐藤好春なのだ。
不二子と五エ門の髪型はもちろん
脇役たちの服のたわみ、手足を伸ばした歩き方
影の塗り分けが少ないなど
終始ほんのり宮崎・大塚の匂いがただよっていて、
ちっとも思い切った改変に感じない。
なに安全パイ切ってんの!? って感じだ。
だったらいっそのことジブリに発注するくらいのことやってみろ
トムスのクレジット入ってないんだから。
あとは内容だが、
TVSPに脚本の妙を求めるつもりはないので、
余程でなければべつにいいんだけど、
安易にルパン一世まで引っ張り出したのはちと戴けなかったかな。
舞台が日本なのも気に入らない。
『炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』ほどいい仕事してないことはなかったけど。
それから
栄華を極めた一族の子孫ってのはラピュタでやったし
その特殊な能力で世界の影で暗躍してきたってのはカリオストロ
ラスボスがマッチョ化するってのも、いつだったかのTVSPであったな。
パクるならもっと余所から持ってこいと・・・。
とにかく一事が万事中途半端。
王道として長年のファンの琴線に触れるサービスをするでもなく
新生したとはお世辞にも言えない。
これがテレビ放映40周年の年の作品というのがなさけない
(40周年記念作品とはあえて言わない)
で、結局新作TVシリーズは、やっぱりお蔵入りなの?

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Comment

  1. BIE(管理人) より:

    何やっても、多かれ少なかれ批判はでると思いますが、守るなら守る、変えるなら変えるで、制作側の考え方を明確にする岐路に立たされていたと思うんです。
    実際に「40周年記念作品」と銘打たれていない様ですし、自信のない作品だったか、もしくはルパンというコンテンツをその程度にしか考えていないとしか思えないんですよね。
    なんだかんだ言って、僕は期待しているんですよ。

  2. 通りすがり より:

    日本の脚本にありがちな問題だけどテンポが悪いんだよね明かに90分くらいの内容を薄めて120分にしてるから
    パクリでもなんでも二時間ぎっちり詰めた脚本ならある程度ハラハラさせることは可能なんだけど尺埋めるので精一杯なんだろうね
    ホントに終わってる。

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