ONEPIECE 875 「女の仁義」

   





キングバームが倒されてしまったため、誘惑の森を抜けるのが困難になってしまった。
一同は散り散りにならぬよう、ひと塊で森をひた走る。


だが、ナミの「魔法の天候棒ソーサリー・クリマタクト」から出た「天候の卵ウェザーエッグ」をゼウスが食べたので、ゼウスの腹の中の「天候の卵」を操って攻撃に転じることができた。


これは、パンクハザードでバッファローを倒した「サンダーブリードテンポ」の応用。「天候の卵」を呼び水とし、ゼウスの雷雲としての性格を利用してコントロールしたのだ。
その破壊力は凄まじく、しかしそれでも、おそらくママには蚊ほども効かないに違いないが、わずかばかり足留めする効果くらいはあると思われ、


また、ママがゼウスを落としたと勘違いしたペロスペローたち追手を油断させる効果もあるだろう。
ママがルフィを倒しちゃったら、ペロスペローには別の脅威が待ってるんだが、それを気にしている様子はない。プリンのことをよほど信用しているのかもしれない。


そしてそのプリンは、シフォンの協力を取り付け、ラビヤンに乗って移動中。

大急ぎでケーキを作らないといけないはずだが、ショコラタウンへ向かっているのかいないのか。ゼウスの落雷跡にサンジを見つけたプリンは・・・


どうやら混在する2つの感情の狭間で、自覚のない葛藤をしている模様。
これは、まだどっちに転ぶかわからないが、少なくともサンジに対して「♡」でドキドキする感情を持っていることがわかっただけでも良しとしようか。

さて、シフォンがプリンの要請に応じたのは、麦わらの一味を救うためだ。ママのためでも、他の兄弟のためでもない。


双子の妹ローラの命の恩人に対する感謝に偽りがないことを心と身体で示す絶好の機会、仁義を通すとはこういう事だ!


スリラーバークで、もう逃げる以外にできることがないのに、ルフィたちが諦めていない以上、自分はこの場で顛末を見届けると腹を括ったローラを思い出す。
ただ、僕が気になったのはそこではなくて、

ペコムズが、同族の命を救った麦わらの一味への恩義に任務を放棄しようとしたことや、ママへの義理立てのために裏切りよりも死を選んだことに対し、


人情なんかクソの役にも立たねェ。と切って捨てていたベッジが、


今シフォンの捨て身の仁義に理解を示し、妻や愛児への明らかな「情」を見せていることだ。

ベッジが人を愛する気持ちを知り、ここでルフィと共同戦線を張ったことは、今後麦わらの一味にとって悪い目に出ることはないだろう。最悪の世代のなかでは、僕的にもっとも「どうでもいいキャラ」だったベッジだが、おそらくその根っこは変わらないとはいえ、この変化は無視できない。

あとね、気になった点がふたつ。


ひとつめは、チョッパーが見た「男の人魚」。

これはタイヨウの海賊団が乱入する布石としか考えられない。ワダツミはナワバリウミウシにたちまち見つかってしまいそうだが…どうやって隠れてるんだろうな。

で、もうひとつは


ペドロに襲いかかったカカシ騎士(?)が、ペドロのことを知っている風だったこと。

容姿から察すると、このカカシ騎士は鎧を着せた「ただの」カカシに魂を与えたものと思われるのだが、何やらペドロに対し因縁がありそう。

以前トットランドに潜入したペドロと悶着があって個人的に恨みを抱えているのか、そうでなければ、ペドロを知っている人物の魂が込められている可能性があるよな。

ビッグ・マムが他者から奪った寿命で無生物に魂を与えたときに、魂の元の持ち主の記憶や個性が宿るというような描写は今のところ無いが、もし後者であるなら、カカシ騎士の魂は5年前にママに寿命を奪われ殺された、


ペドロの相棒ゼポのものである可能性がある。


830話で、食い患いのママに立ち塞がって40年の寿命を奪われた16男モスカートの魂を「1秒残らず拾い集めろ」と命じるようなシーンがあったが、実は、死体には魂を入れることはできない。あの時点でモスカートはまだギリギリ死んでいない可能性もあるが、モンドールは、死んだモスカートを「違う形」で蘇らせようとしているのではないかと僕は思うのだ。

モスカートの人格や記憶をそのまま移植された「何か」を作り出そうとしているのではないか。
それが可能であるならば、そこらの花や草や扉や船にも、元の魂の持ち主の人格が移植されているということになる。

たとえば5年前に、ゼポの肉体がママの図書館に保存されていたりすれば、魂を戻すことだって可能かもしれない。本の中では歳をとらないらしいので、脳死に至る直前に保存されていれば…の話だが、まぁ…それはあるまいな。

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