ONEPIECE 879「ビッグ・マム3将星 カタクリ」

   





ペドロを失った失意に打ちひしがれる一同を叱咤するジンベエ。

当初の目的通り、麦わらの一味はサンジの離脱→婿入りを阻止すると同時に、サンジは生家に話をつけることができたし、ビッグ・マム海賊団所蔵の「歴史の本文」の写しを取ることにも成功。更には、ジンベエという大戦力を手に入れ、核である「麦わらの一味」には一人の欠員も出すことなく逃走の途についている。

方や、まったく桁違いの規模で世界の海に君臨する四皇の一角「ビッグ・マム海賊団」は、未来の沿革に墨を塗りたくなるほどの大損害と赤っ恥を被った。

今のところ、戦果だけを見れば「大金星」である。

そりゃあもちろん誰も傷つかず生還できるに越したことはない。しかし生半可な覚悟では四皇を相手にすることなどできないことは初めから明らかだったことで、そんな中、ペドロはネコマムシの夢への展望と、先の短い自分の命の使い処を得たのである。
だが、ビッグ・マム海賊団の追手は未だ緩まぬさなかにあり、ペドロを失った悲しみに暮れるあまりに判断を違えてふたたび捕まるようなことになっては、それこそペドロの犠牲を無駄にするばかりか、それはペドロの心意気を踏みにじる行為にほかならないのだ。

まだここで緊張を解いてはいけない。

付き合いの短さなど関係ない。ジンベエはくぐってきた修羅場と経験値が違うし、何より任侠に篤い男は情に篤いと同時に、ときには情を断ち切る術を心得ているのだろう。

僕は、この期に及んで、まだ「ジンベエは一味に入らない派」である。何度か書いてきたが理由は単純明快、ジンベエは完成されすぎているからだ。


しかし、ヤマカムさんが提唱する「操舵手」の枠に、誰言うでもなく何の違和感もなく収まり、しかも何この絶対的な信頼感。たしかに、現在一味に欠けている「操舵手」枠の補充、アーロン戦からの因縁やエースとの縁、魚人島救済と、一味の単なる「仲間」とするには、いささか繋がりが太くなりすぎた感がある。

はたしてジンベエは、このまま一味に加入するのだろうか。

新しい情報が出れば、それまでの憶測や妄想などあっさり翻す僕だが、今回ばかりはまだ諦めない。加入するかしないかの判断材料はすでに出尽くした感があるので、あとは結果待ちだ。
まぁ「一味に入らない派」とはいっても、それはあくまで僕の希望でしかないので「9人目」のサブタイトルを見たら受け入れることにするよ。

── 閑話休題 ──


ペドロの意思を汲んだルフィは、ママと手負いのペロスを除く追手を一手に引き受け、鏡の世界で10億の賞金首:カタクリと攻防を繰り広げていた。

「お前にできておれにできない事はない」
カタクリは、ルフィと同じようにトリッキーなパワー型の超人系能力者。伸びたり縮んだりに加えて、くっついたり固めたりすることもでき、ルフィに劣らないかそれ以上の「武装色の覇気」が使えるようだ。

カタクリは、ルフィが繰り出す技を、ことごとく「似た」、より強力な技で返してくる。真っ向勝負が信条のルフィにはいささか分が悪いようにも見える。

カタクリには、ルフィをここで倒すか、倒せなくとも最低限、ビッグ・マムへの反抗の芽を摘み取る必要があった。ルフィを野放しにする危険性を察知したからだ。
おそらくカタクリは、ルフィの「言い出したら聞かない」性格と、その信念の強さまで見抜いているはず。単に力で圧倒してボロボロにしても、決して諦めないであろうことを理解しているのだ。

だからこそ、何を繰り出そうとも、いちいちそれを上回られることを身をもって体験させ、トラウマを植え付けようとしているのだ。

だが、本当にそうか・・・?
懸賞金の額が倍だからといって、似た技でより強く返されるからって、全てに於いてルフィはカタクリに敵わないのか?


普段から無表情なカタクリだから非常にわかりにくいが、僕にはカタクリに焦りが見えるような気がする。
似た技で返してくるのは戦略。そしてそれを可能にしているのは、異常に研ぎ澄まされた「見聞色の覇気」だ。それを余裕でやってのけるカタクリの強さには素直に驚かされるが、それはカタクリ本来の戦い方ではないはずだ。

たとえば「見聞色の覇気」を長時間使い続けながら「武装色の覇気」を使える時間は限られているとか、タイムリミットがあるのではないだろうか。
もしそうなら、そのガス欠時にルフィの勝機があるかもしれない。とはいえ、それを見越して力を加減したらそれは察知されるだろうから、カタクリのガス欠までルフィは全力で戦うしかない。

ルフィは、ベルトのゲージが頂点に達するまでひたすら耐えるのである。(違

 

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