ONEPIECE 902「END ROLL」

   




END ROLL 戦いの余韻。麦わらの一味の戦いは終わった。


ようやく落ち着いたサンジは、少なからず自分に要因があったペドロの死についてもの思う。


キャロットが精一杯慰めてくれるのは、ペドロの死を肯定しなければ、彼女自身が辛くて耐えられないからでもある。
恩師を想う遠大なビジョンと揺るぎない信義に則って、自らの命の燃やし処を決めた男の生き様。「死して惜しまれる」男の死はこうありたい。(死んでないかもだけど…

それはさておき、


まともに食えるものが普通に食べられる幸せ。海で飢える厳しさを、かつてのサンジとゼフほどではなくとも追体験した麦わらの一味に、サンジのメシがあるいつもの日常が戻ってきた。

麦わらの一味の冒険は次のステージへ。
ママとの確執にケリが付かなかった事がとても心残りだが、オダッチのことだから最初からそのつもりで描いているんだろう。こうなると、どなたかがコメントで書いていたが、魚人島でビッグ・マムと最終決戦→魚人島壊滅という可能性も出てきた。他の部隊がすでに動いているからカイドウを相手取る「ワノ国編」を先にやって、その後にふたたびビッグ・マムと相まみえるということになるのだろうか。ンマ〜気の長い話だ。

そして一方のビッグ・マム。
最高潮からエンディングを迎え、エンドロールが流れるママの脳内ミュージカル。もう終わりかと観客が立ちはじめる頃…

これは物語のエピローグなのか、それとも第二幕のはじまりか…。

さて、
別れ際にサンジに迫ったプリンの「最後の願い」とは、いったい何だったのか


投げ捨てられたタバコにサンジが気を取られている隙に、


口づけを…そして


ありがとう さよなら…

プリンはサンジの記憶を奪った。
しかしそれは、サンジからプリンに関する記憶すべてを奪ったのではない。

当初は自分の感情の変化に戸惑っていたプリンだったが、条件反射的に憎まれ口を叩く身体とはうらはらに、もう自分の本当の気持ちを自覚している。サンジのことが好きで好きでたまらない。素直に謝罪もお礼も、もちろん愛の告白もできない自分がもどかしい。

忌み嫌う存在と自分でも信じていた「三つ目」を美しいと言ってくれた。自分の本当の気持ちに気づかせてくれた。いつの間にか愛しくて仕方ない存在になっていたサンジとこのまま別れることはできない。
この期に及んで、まだ素直になれなくても、サンジからその記憶をすぐ消してしまえば恥ずかしくない。そう自分に言い聞かせて、サンジに自分の本心を伝えた。 二度と会えないかもしれない相手。もう手段はそれしか残されていなかった。

プリンが最後に願ったのは「素直な気持ちを伝えること」。口づけよりもむしろ感謝を伝えることのほうが重要だったと僕は思う。


ようやく打ち明けることができた本心。これは紛れもない事実、後悔はない。しかし当のサンジはそれを覚えていない。そうでもしないと伝えることができなかったから…。しかし、本心を伝えられないまま別れるよりも、つのる切なさは大きく深い。

人を愛することを知ったプリンは、自由を求めてママの下から一歩踏み出すことができるのか。最後に最高の笑顔を見せてくれたプリンちゃん。ええコやん…、いや…、ええコになったやん。再登場を激しく求むものである。

そしてもう一人、此度の戦闘で大きな変化を遂げた男。

カタクリがブリュレを溺愛していたのには理由があった。


少年時代、我を貫くカタクリの姿勢が敵を作り、敵はあろうことかブリュレに報復した。相手は女児の顔に傷をつけるような人間のクズ、道理など通じるはずもなく、カタクリがたどり着いた方法論は「圧倒的恐怖を振りまくこと」で周囲を守ることだった。
そうして誕生した「完全無欠のお兄ちゃん」は、その後ずっとルフィと戦うまで続くことになる。

ブリュレは、カタクリの伝説がウソであることを知りつつ、受け入れてきた。カタクリをもっとも理解し、もっともカタクリに愛される妹は、フランペのような軽薄ミーハー勘違い娘では決してなく、ブリュレその人だったのである。
100人超えの大家族シャーロット家において、ようやくまともな家族愛を見た気分だ。

まぁ、ブリュレがわが身可愛さに母親の暗殺に加担したことは覆せない事実なのだが…。


キレイな眼をしてやがる。
ブリュレの愛情はカタクリにのみ注がれるものなのかもしれないな。

余談だが:


カラーイラストにジンベエがいない。

「9人目」がまだだから…? いや、それを言うならチョッパーもロビンも同じだ。やはりジンベエはこのままサニー号には乗らない運命なのかもしれない…と思ったり、思わなかったり…。

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