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日本のロボット事情

政府系研究機関の産業技術総合研究所が女性型ヒューマノイドを作り
話題になってますね。
日本のロボット技術もここまで来たか
なんてそこかしこで持ち上げられてますけど、
僕的にこの方向性ではロボット文明の将来は暗いと思う。
なぜロボットを人と同じにしようとするんだろう
僕には、まずそこが理解できない。
細かかったり危険だったり、人のできない作業をさせる、
同じ作業を正確に手早くできる。などがロボットの良いところ。
ロボットと人は求められるものが違うのだ。区別されて然るべきなのである。
より人間らしくするために、とても皮膚に見えない樹脂の肉体にしたり
義眼や不自然に動く口で気持ち悪いムリヤリな表情を作ったり
ファジーな機構を取り付けて作業の精密性が失われたり
すべて本末転倒であると言いたい。
これだけ労働従事者が余っている時代である。
人にできる作業は人がやればよい。と言うより、人がやらねばダメだ。
素性の分からない人を雇うよりプログラムに従順で安心なロボットがいい
とか思っている人がいたら、考えを改めてほしい。
携帯電話やパソコンがあれば、指先ひとつで大抵のことができるようになってしまったので、君たちは勘違いしているのだ。
人と人のつきあいとは元来そういうものです。
性格も主義主張もバラバラな人どうしが協力して社会を作り上げているんです。
確かに異常犯罪も増えたし、世の中物騒ですが
そういった社会との接点を自分から閉ざすことが、
社会のルールからも目を背けることに繋がり
歪んだ社会を産み出す考え方の第一歩であると気付いてほしい。
話を戻すが、なぜ人型にする必要があるんだろう
それはおそらく、開発者が想像する未来のロボットが人型だからで
人型ロボの究極は、人間と見分けが付かないほど精巧に出来たロボである
という意識の下に作られているからに他ならない。
SFだ。
ほら、この考え方どこか気持ち悪いでしょう?
ホンダのASIMOを思い出してほしい
あれはホンダの技術力をアピールするための宣伝塔以外、大した役割を持たない。
ASIMOがホンダの工場ラインで車を作っているかというとそうではない。
本来、ロボットは使役する作業に特化した形態をしているのが理想であり
人型ロボができることは、上手に人のマネをすることだけだ。
人間のような容姿を持たせ、人間のように随時あらゆる状況に対応できる汎用性を
持たせようとすればするほど、人マネ以外何もできない凡庸なロボになる。
そんなヒトモドキの存在にどんな意味がある?
さらに
人のカタチをしたものが会社や自宅にいるなら女性型がいい、と言う発想は
明らかに現在の女性の価値を見誤った女性蔑視の思考から来るものであり、
人間と見分けが付かない女性型ヒューマノイドが将来的に
性的目的で使用されることも容易に想像がつく。
(障害者向け性的玩具など、価値ある用途もあるだろうが…)
最後に誤解の無いように付け加えるが、僕はASIMOは大好きです。
技術力のプレゼンテーションとしての人型ロボットの方向性としては
理想に近いでしょう。
ホンダさんにはこれからも、ASIMOに表情をつけたり皮膚をつけたり
くれぐれもしないでほしいと、切に願います。

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