どこまで信用できるのか、
現段階では全くもってつまびらかではないが
小栗旬の主演による「ルパン三世」の実写映画があるとかないとか。
2012年新春頃の予定だと週刊実話が報じている。
「ルパン三世」といえば、
今秋TVアニメ新シリーズが放映されると、先日発表されたばかりで
どちらもテレビ放映開始から40周年を迎える記念企画の一環だとか。
こちらも詳細が明らかでないのでまだ安心はできないが
僕も含め根強いファンばかりでなく、
多くのアンチからもずっと苦言を呈され続けているキャスティングが
どうやら遂に見直されるような気配で、
先日もクドイほど書いたので、これでも割愛しているのだが
「よく決断してくれた」と喜ぶ一方、新たな心配事が
大きく首をもたげてきたのである。
それはキャスティングを変えたことによる違和感・・・ではない。
40周年、26年ぶりのTVシリーズとして半端なものは作れない。
(毎度のTVSPがいちいち半端な作品ばかりなので断言できないが)
ここで主要声優陣を一新する英断をしたということは
懐古第一にすがるのを止め、
連綿と受け継がれてきた遺産と、ある意味決別する心を決めたということ。
すばらしい!! ハッピーバースデー!!! と
鴻上会長もお喜びだろう。
ということは、当然、劇伴も大野雄二から
誰ぞニューカマーに引き継がれなくてはならない。
大野雄二の強い個性は2ndシリーズ以降のルパンのメジャーシーンと
切っても切り離せるわけもなく、
言わずもがな、声優のみならず、劇伴作家を変えることなくして
旧作からのイメージの乖離など出来ようはずもないからだ。
それが許せない?・・・・いや、違う。
それは仕方ないというか、
当初、受け入れがたいものになることは不可避だ。確実に。
それでもそうするべきだと思っている。
僕が心配しているのは
ここ、このタイミングで実写映画をつくるということ。
「ルパン三世」というコンテンツは大好きだが
僕は実写映画がコケるのは別に何とも思わない。
「デビルマン」然り、「鉄人28号」然り、「ヤマト」然り
マンガやアニメが実写化されることに
過度な期待はしないようにしているからだ。
小栗旬が強い熱意を示しているらしい(真偽不明)ので
彼なら安易なアニメのコピーを由としないだろうと
取り立てて根拠もなく僕は思ってはいるが、
大赤字を出した(真偽不明)と言われる『シュアリー某』とは違い
小栗はただの主演で、監督でもプロデューサーでもない。
しかも舞台劇ならいざ知らず、劇場用映画は広く浅いユーザーにも向けて
原作のイメージをいかに実写に昇華するかが
避けられない評価のポイントとなる。
新しいルパン像というバクチに不安を覚えるおとな達の人数が増えれば増えるほど
旧作のイメージを引きずった中途半端極まりない実写ルパンができあがる。
アニメの劇判を降板する(かもしれない)大野雄二が
実写版ならとテーマソングを書くかもしれない。
そうなると、どうよ。
批判覚悟の新しいルパン像を模索するアニメ版と平行して
旧作のイメージをもった実写ルパンが上映されては、台無しどころか
ヘタすれば共倒れだ。
新作アニメスタッフの血尿が出るほどの(推測)苦渋の決断が
その企画を通すための筆舌に尽くしがたい努力が、すべて水泡に帰すかもしれない。
それが心配で心配で、夜も眠れないのである。(ウソ・・・ちょっとホントウ