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仮面ライダーウィザード #01 指輪の魔法使い

練りに練った宇宙企画wが一本筋の通ったエンターテインメントとして
楽しめた前作「仮面ライダーフォーゼ」は、
仮面ライダー40周年記念作品として創られたと考えると
残念ながら、そういう意味でのサービスはあまり感じることができなかった。
そこで昨年、スーパー戦隊35周年記念作品として
お祭り要素満載、お子さまのみならずパパたちもすンごく楽しめた
「海賊戦隊ゴーカイジャー」を作り上げた宇都宮Pの下
主に戦隊シリーズのスタッフを中心に創られる新たな仮面ライダーの世界。

今作「仮面ライダーウィザード」のモチーフは
名前の通り”魔法使い”
魔法使いといえば「魔法戦隊マジレンジャー」が思い出されるが
当時、塚田英明の下、宇都宮孝明氏はサブPをしており
マジレンの作品世界構築にどれほど寄与したかは知らないが
あれから7年
「ハリーポッター」のブームに乗っかった
杖を振り、ホウキに乗る、いわゆるステレオタイプな魔法使いとは
全く違う、新しいウィザードを見せてくれることに期待したい。
戦隊シリーズで覚えの明るい中澤祥次郎監督を筆頭に
メインライターには、高寺Pのゴリ押しで個性を出し切れないまま
「仮面ライダー響鬼」を降板した”きだつよし”を擁立し
出渕裕、篠原保、韮沢靖、寺田克也など
名だたるクリーチャーデザイナーを擁してきた本シリーズでは異例の
ウルトラシリーズに縁のある”丸山浩”をデザイナーに抜擢
今が旬のエアバンド:ゴールデンボンバーの鬼龍院翔が歌う主題歌は
これまでのシリーズと同じ作家の作品でありながら
龍騎から連綿と続くファッショナブルなスタイルとは
少し趣を異とする独創性を感じなくもない。
41年目の”新しい仮面ライダー”を創造するただならぬ意欲を感じ取れる反面
第一印象の「コレジャナイ感」もすさまじく
期待と不安が「3:7」の現状を打破してくれると
希望的観測も交えつつ見ていきたいと思います。
だもんで、毎回レビューするかどうかはまだ何とも・・・
でも、ファーストレビューとしてちょっとだけ。
フォーゼがメカニカルで未来的なモチーフだった分
今作はファンタジー色を強くという意図が
伝わったかというと、第1話時点では正直微妙。
魔法陣をくぐって変身したり、魔法陣から武器を取り出したり
とにかく科学で作り得ることができないテクノロジーというのは
わからないでもないが、
言っちゃ悪いが、先に述べたマジレンジャーのような
ステレオタイプないわゆる”魔法使い”の方がずっとイメージしやすく
宝石をモチーフとした顔はともかく
硬質な肩アーマーとか、銃とか剣とか、
まるでファンタジーっぽさを感じない。
魔法陣の使い方ひとつ取っても
ただの四次元ポケットではなく、もっと工夫が必要だろう。
クリーチャーデザインについても、
等身大クリーチャーにしてはディテールが粗い気がしてならない
ウルトラシリーズの宇宙人や怪獣を手がけてきた丸山浩を
起用したメリットがまだ見えてこないので
今後のキャラ展開に期待するしかない。
余談だが:
ウィザードはあくまで”魔法使い”であり
本作には今のところ、”仮面ライダー”という呼称が登場しない点は
響鬼の”鬼”と同じ。
“未確認4号”や”アギト”はまた違うと思うけど。
シリーズの定番的な決まり事に乗っからず
作品世界の可能性を無限に広げるのは結構だが
最後は、やっぱり「仮面ライダー」だったなと思わせてもらいたい。
そのさじ加減、容易ではないぞ。と警告しながら
純粋に楽しめたら良いなと思います。

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