「よつばと!」第12巻が発売されました。
今巻は話数の編成が大幅に変更されており
雑誌掲載時には4号に亘って掲載された「よつばとキャンプ」が
二話編成に、インターバルの位置も含めて組み替えられ
雑誌時には「よつばとあおいろ」「よつばとヘルメット」の間に
79話として掲載された「よつばとへ」が、話数に数えられない
イントロダクションとして使用されています。
コミックス刊行時のエピソードの入れ替えは、
手塚治虫の時代からさほど珍しいことでもないですが
「よつばと!」ではあまり例がなかった気が。
「よつばとあおいろ」「よつばとヘルメット」は
内容的に続きのエピソード。
一方「よつばとへ」は
コミックスのどこにでも収録できるショート作品なので
どう収録するのか気にはなっていましたが
セリフ少なく、ほぼ情景だけのショートをタイトルとして使い
そのままバードビューからみた風景をもくじに繋げるという、
さて、それでは本サイトでは恒例の
「よつばと!」雑誌掲載時とコミックスの違いを見ていきましょう。
※念のためにはじめに言っておきますが「悪意はないつもりです」。
まず「よつばととらこ」から、とら。
左:連載時/右:コミックス
とらのセーター右上腕にあった三本線が削除されました。
なぜ削除されたんだろうと思ったら
雑誌版でも三本線が描かれているのははじめ3コマだけで
そのあとは描かれていなかったのでした。
その不整合を正すための削除のようです。
一度描こうと思ったんだから、どうせ修正するなら
4コマ目以降にすべて三本線を書き足すのが本来正しいような気もしますが
無いのが正しい姿で、はじめ3コマが消し忘れていただけ
もしくは「やっぱ、ない方がいいな」と判断した
という可能性ももちろんあるわけで
単行本単位で整合性がとれているので、これはこれで良いのでしょう。
「よつばとあおいろ」は、冒頭に5ページの追加ページ。
キャンプの準備を話題にしながら
よつばが、あとでひとりでペンキを塗り始める伏線が張られています。
そしてペンキが落ちなくなって途方に暮れるよつばの
つま先立ちが、より強調されています。
左:連載時/右:コミックス
「よつばとハロウィン」では、風香の和風ゴーストの解説が変更
左:連載時/右:コミックス
連載時のものは少し説明的すぎたのか
至ってシンプルなセリフに変更されていますが
僕個人的には、連載時の方が風香らしくて好き。
左:連載時/右:コミックス
綾瀬ママからもらったおかし
カントリーマアム、ハッピーターン、どら焼き、エンゼルパイ、と
ラインナップは同じだが、何がダメだったのか描き直されています。
左:連載時/右:コミックス
そして、ファン待望のみうらのママ
麗しいボディラインがよく見えるように
「ガチャ」の書き文字をずらし、
おっぱいの下に連載時にはなかった影が。
ヒンヌー教徒の僕ですら唸る、この拘りはすばらしい。
いたずらしたい…
左:連載時/右:コミックス
今回も見どころいっぱいの「よつばと!」12巻
カバー下には、よつばがトイカメラで撮った写真が載っています。
キャンプの朝食でホットサンドにかぶりつくみうらもいいのですが
イヤホンをしていたためよつばの接近に気付かず
驚くと共になにやら恥ずかしがっている風香がたまりません。
いったい何が恥ずかしかったのか気になって夜も眠れないのです。