オリジナルエピソード
なにか原点となるような古典SF作品があるのかどうかも知らない。
今回は比較するものがないので、
ちょっと考察まじりのツッコミになってます。
ユリーシャと間違われ、ガミラスに囚われた雪。
言葉が話せないのをどう誤魔化すのかと思ったら
ガミラス語とイスカンダル語は違うのだそうな・・・
なんと都合のいい・・・
あらかじめ対象言語のデータやアルゴリズムを登録設定しなくても
いきなり未知の言語をぶっつけで翻訳できるというのか?
言語を訳すのではなく脳波や意識を伝える装置だろうか?
・・・万能すぎるやろ。
でなければ、8年前のファーストコンタクトの段階で
ガミラスと地球には言語解析を出来るだけの接触が
すでにあったということか。
国連軍は何か隠してるな・・・こっちの方が面白いかも。
雪が持つスターシャのメッセージは何語で話されているんだ・・・?
第十七収容所惑星レプタポーダ
少なくとも17か所以上ある収容所惑星
ここにドメルの妻エリーサもディッツも偶然w捕らえられていた。
ドメルは釈放されたのに、
同様の嫌疑で留置されたディッツ提督がいまだに虜囚の身なのは
おそらくドメルの場合は、
ドメル以外にできない任務があったためで、異例の恩赦に近い。
だからこそ誰も謝罪しなかった。
たとえ濡れ衣だったからといっても、たとえ提督だとしても、
その事件を精査し直し、一度下った裁定を覆し釈放するなど、
本来あり得ないのだろう。
ガミラスは民主国家ではないのだ。
これ幸いとする勢力もあるだろうし、
そもそもそいつらの謀事で濡れ衣を着せられたのだろうしな。
ここのゲス署長が人間狩りに興じているが
大飯喰らいの野蛮人と罵られ、逃げる囚人はガトランティス人。
「大帝万歳!」と叫んだ言葉は「×××× ズォーダー!」と言ってるね。
ドメル登場時のガトランティス艦隊チラ見せはなかなかいい演出だったが
これは蛇足感が甚だしい。
こんな仕打ちを受けたガトランティス人が、ガミラスを許すはずはなく
これでは後に
凋落したデスラーを国賓待遇で受け入れるズォーダー大帝と
それが納得いかないサーベラーなどの人間関係や設定を
無駄に掘り下げてしまうことになる。
続編を作る気がないのなら、やってはいけない追加演出だ。
ま、作るんならいいけどね。
人種差別…権威と言葉の暴力を見かねた雪
イスカンダル皇女の立場を利用して、ザルツ人オシェットを助ける。
周囲の状況がどれ程理解できているのか
味方が誰ひとりいない状況で、
自分の身の安全と、言動の自由を確保する上で
ユリーシャの名を騙るのが最善と、瞬時に判断したらしい。
本作の雪は実にキモが据わっている。
ビーメラ人に捕まって「もう死ぬんだわ」と泣き言を言いながら
アナライザーに罵詈雑言を吐き散らかした旧作の雪は面影すらない。
雪の覚悟と機転はちょっと出来すぎだが、物語も終盤
大きく回り道していられないので、
多少強引なストーリー運びは仕方ないだろう。
その頃
ドメル艦隊との熾烈な戦いに辛くも勝利したヤマトは
心身ともに深く傷ついていた。
艦体の補修には大量の資源が必要で、
その補充に適う惑星は近傍にひとつだけ。
それが偶然レプタポーダ・・・
ガミラスは囚人に資源の採掘でもさせてるんだろうか
あれだけ機械化兵が充実しているのなら
囚人に採掘させるより、それに特化した機械にやらせる方が
いくぶんか効率がいいと思うが。
勝手に乗り込んできたユリーシャと
ドメル艦隊戦のドタバタで営巣から抜け出し
シーガルに隠れていた伊東、藪を乗せてレプタポーダへ。
ユリーシャが雪の存在に気付いたのは
スターシャのメッセージデバイスに感応したっぽい。
あんな記録映像にそんな効果があるのか、
デバイスそのものに仕掛けがあるのか・・・説明ないだろうなぁ
そして同時刻
ガミラス本国の監察官を名乗って現れたメルダが
父ディッツを寄主にクーデター蜂起。
第十七収容所を占拠した。
ディッツには反政府の思想があったのか?
それは、否である。
「国は人民ありき」と考えていたであろうディッツが
ガミラスの崇高なる優秀単一種族至上主義を進める勢力にとって
邪魔者だったことは間違いない。
しかしディッツは個人の思想を振りかざす前に
何代も続く誇り高きガミラス軍人であり
国家や総統への忠節なくして自己の存在もまたあり得ない。
政府が極端に右傾化しているとはいえ
ディッツが自ら反旗を翻すことは性格上考えにくい。
事実、本人は「こんな老いぼれに今さら何を望む」と
自身の存在意義を失っていた。虚無を感じるよりなかった。
反政府活動はおそらくディッツの本意ではないはずだ
しかし、手酷い裏切りに遭った今
「あなた以外に政府を正しく導き総統を救える人はいない」
とかなんとか、説得されたのかもしれない。
ディッツは、その人望ゆえに神輿に担がれたのだ。
ヤマトが本星に迫りつつあるのも
政府及び軍部打倒を目論む彼らにとっては都合がいいのだろう。
そこで父親を理不尽に更迭されたメルダに白羽の矢が・・・
そう、わからないのはメルダだ。
つい先日まで青い肌に誇りを持っていたメルダが
エリーサが連行されるのを悲しい目で見送り
人民を解放するクーデターとは・・・
メルダに一体なにがあって心変わりしたのか。
ディッツが帝星政府と軍部に求めるものは何か。
昔のガミラス、今のガミラス
デスラーが総統位を叔父から引き継いだことによる変化が
ガミラスの増長・腐敗を招いたのか。
そしてそれをデスラーはどう受け止めるのか・・・
ってか、そもそもそんな話になるのか・・・?
だって、そういうバックストーリーでもなけりゃ
今回のエピソード要らないじゃん・・・。
えーと・・・まぁとにかく
フラーケンの次元潜水艇は、
ユリーシャの身柄を最優先のため
自軍の収容所で暴動が起きていることもかまわず逃走。
ってかユリーシャ(雪)を迎えに来るはずだった艦は
まだ来ていないのね。あんな汚い収容所に
イスカンダル皇族の衣装がすでに届いていたのにおかしいな。
そして、誰もが知ってる今さら情報ゲット〜!
伊東と藪については・・・まぁいいか
余談ですが:
前回の海戦で雄々しく散ったヤマト乗組員たちは、
旧作22話ラストと同じように、宇宙葬で弔われた。
その中には、雪を拉致した敵方442特務隊の紅一点、ベリス・ライチェもいた。
善悪二元論で人の魂は語れない。
散り際のドメルの言にもあるように、
自分の信じるもの、守るべきもの、
志を同じくして散った者たちの思いを無にしないために
貫き通した意志が、彼らにもある。
彼らの崇高な魂も等しく弔われるべきだ。
・・・と、平田は言っているようだし
だからこそ多数のカプセルの中に
分け隔てなく混ざっているのだろう。
ここで余計なことに気が付いた僕。
ライチェの死体が随分キレイだな・・・と。
前回、ヤマトに潜入した442特務隊から生還したのはオシェットひとり。
他は、古代率いる保安部との銃撃戦で戦死した。
その際、隊長のベルガーは
ドイツのM24型をモデルとしたに違いない柄付手榴弾を使い
隣ですでに息絶えていたメックとともに爆散したと思われる。
手榴弾を抱きかかえるようにしたのは、爆発力を調整するためで
たしか人体を壁にすると爆発の衝撃を相当軽減できるという
実際の検証結果が合ったような気がする。
爆発力が強すぎればハッチそのものを破壊する可能性もあり
そうなると、逃がしたオシェットを巻き込む可能性と
ヤマトクルーに後を追いやすくさせてしまうため、
無重力の艦内通路により強い爆風を起こすことで
攪乱と時間稼ぎを図ったのだと思う。
その直前に篠原の銃弾に倒れたライチェの死体は通路を浮いていたため
吹き飛ばされるだけで済み、五体無事だったのだろう。
いや、しかしここで僕が言いたいのはそういうことじゃないんだ。
ヤマトクルーだって正装させたり死に化粧を整えたり
綺麗にしてやることができない者もいただろう。
いくら等しく弔うといっても、
この非常時に、敵兵をわざわざ着替えさせてることが気に掛かる。
第10・11話でヤマトに乗ったメルダ以外に
第14話の精神攻撃による接触もあったといえ、
敵がなぜヤマトのハッチの場所を知っていたのか、
なぜ艦内服を細かく再現出来たのか、
艦内の情報をどこまで掴まれていたのかは気になる問題だろう。
また、肌が青くないザルツ人はガミラス人とどう違うのか、
敵方の情報を得る上でもこの上ないサンプルだったはずだ。
ま、要するに
このライチェの死体はいろいろ弄くり回されたんじゃないかな…と
服は脱がされ、生きていれば相当な屈辱であろう数々の生体検査をされ、
下手をすれば脳に直接装置を繋がれた可能性だってあるな。
で、もうこれ以上得るものがないとなったら
真田さんあたりが
「君、手厚く葬ってやってくれ」とか平田に言ったんだろう。
前回ノーブラっぽかったライチェが
ヤマト官給品のタンクトップを着ているのは
そんな裏話があるに違いない・・・
なんて、ゲスパーするのは非常に楽しいです。