コミックス 17巻08章~18巻01章の少しまでに該当。
ドネルケバブの値引き合戦が、実に平和な雰囲気で完全再現。
端折られても仕方ないと思っていたが、
前後編に分割した都合、尺に余裕があるようだ。
そしてこのケバブ屋の主人こそ
エンヤ婆の口封じにやってきた次なる死客
「恋人ラバーズ」のスタンド使いスティーリー・ダン。
エンヤ婆が信じるDIOとの信頼関係の末にはあり得ない残酷な結末に
さらに無慈悲な言葉を告げるダン。
DIO様があなたのようなちっぽけな存在に心を許すわけがない
それを聞きながらも、DIOへの忠誠心に殉じるエンヤ婆だったが、
ダンの言葉に一瞬瞳を潤ませる(?)微妙な表情が、本作では再現されていない。
無いなら無いで、
それは疑うことのない「唯一DIO」への絶対的な無償の奉仕と捉えることができるが
敵、それも今死にゆく老婆にすがり、教えを請うという
ジョセフのなりふり構わぬ必死の訴えとの絶妙な綱引きが、綱引きたりえず
エンヤ側から無碍に遮断された形になってしまったのはいささか残念だ。
どのみち、DIOとの揺るがぬ主従関係、完全なる下僕という点では
後に登場するヴァニラ・アイスには到底及ばないが・・・
エンヤ婆の説得はできなかった。
次なる敵は目の前の「恋人」スティーリー・ダン
開口一番、ダンを殴ったスタープラチナの攻撃に
ジョセフがぶっ飛んだ。
ジョセフの脳内に潜り込んだ「恋人」
ダンを傷つけると脳内の「恋人」が同じ場所に数倍の痛みをやり返す。
痛みや苦しみはそれで説明が付くが
物理的な衝撃は再現できないだろう。
ジョセフがぶっ飛んだ理由にはなっていないな・・・
痛みを感じる間もなく一瞬で殺してやる
と怒りを露わにする承太郎。
なるほど、スタンド使いが死ねばスタンドは消滅するはずだから
たしかにいいアイデアだが、万が一その「一瞬」で仕留め損なえば
ダンを一瞬で殺せるほどのその攻撃が、何倍にもなってジョセフを襲う。
あまりにもリスクが高い。
ダンの相手を承太郎に任せ
ミクロ化したハイエロとチャリオッツが「恋人」の元へ向かう。
ダンを傷つけないよう、何をされても承太郎は耐える。
怒りのゲージはすでにMAX
承太郎のターンはいつ訪れるのか。
次回「恋人 その2」
さて、今回の話の原点は
ウルトラセブン第31話「悪魔の住む花」にあるだろう。
宇宙細菌ダリーが体内に巣食ったことから吸血行動を繰り返す少女
カオリを救うべく、セブンがミクロ化して体内へ入る話だ。
ちなみにカオリを演じるのが、当時15歳の松坂慶子であることは有名。
外からでは対処方法がなく、ミクロ化した人が体内へ挑むというプロットは
1966年の米映画「ミクロの決死圏」が先駆けだが
人体に悪さをしている体内の生物を排除するという点において
ウルトラセブンがより近く、
「恋人」の虫のような風貌もまた、ダリーに通じるものがある。
スタンド使いがダンとはなんという皮肉だろう。
それはそうと少し余談になり
しかも度々のイチャモンで非常に恐縮ですが、
高校生の飲酒・喫煙が放送倫理規定に引っかかるのであれば
相手が悪党といえども、主人公の「殺す」発言は問題にならないのでしょうか。
殺人はもちろん犯罪だし、
相手を「殺すぞ」と恫喝する行為もまた犯罪です。
たとえば「殺す」という行為や言葉を
「倒す」とか「ぶっ飛ばす」に置き換えるようなことだってできるわけです。
それも考慮せずに、
ただ、飲酒や喫煙はダメという杓子定規な倫理観の基準が理解できません。
何度も言いますが、規制するべきと言っているのではなく、
これがOKなのだったら、他のもOKでいいじゃん!と言いたいのです。
そのための冒頭注意書きじゃないんですかね?
間違えた
この番組はフィクションであり、登場する人物、団体、場所、法律
及び名称等は実在のものとは一切関係ありません。
ここに「道徳、倫理」も付け足しといたら、いかが?
注)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
コミック版との比較をしてみようというスタンスで書いています。
決して原作やOVA版崇拝者ではありませんし、アニメスタッフに喧嘩を売るつもりもありませんが
思ったことは言うというブログ自体の姿勢を崩すつもりはないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思います。
それについては、何というかもう・・・ご了承ください。
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