コミックス 18巻06章~08章までに該当。
花京院が目を覚ますと、そこは遊園地だった。
おかしいな・・・
ぼくたちサウジアラビアの砂漠をラクダで旅をしていたはずなのに
いつの間にサウジに入国したのかと思ったら
前回ジョセフが広げていた地図によると
ヤプリーン村はサウジアラビアにあるようですね。
とすると、ラクダを買った場所がUAEとの国境辺りだったのかもしれません。
ま、いずれにせよ「北西に100km」という
明らかな間違いは正しておいて欲しかったですね。
(アブダビから北西には海しかないし、
西でも南西でも100kmでは国境にまるで届かない)
原作とはカードの持ち方が異なるので、
カードの名前が認識しづらい。
少し詳しい人なら、タロットの13番といえば「死神」と知っているだろうが
多くの少年読者は(アニメ視聴者も)そんなことは知らない。
カードをひっくり返した動作の結果と、
大鎌を持つというビジュアルのインパクトを
文字情報よりも重要視した結果だと思うが、これは失敗だと思う。
39度の熱を出した赤ん坊を連れて、セスナで飛ばねばならなくなった一行。
後部座席の花京院とポルナレフがうとうとし始める。
ここでちょっと小ネタを。
原作ではポルナレフの口の中にバッテン印に貼られた絆創膏がある。
これはエンヤ婆の「正義」に穴を開けられた傷で
エンヤ婆を倒した直後からずっと描かれている。
(描き忘れているコマもあるww
では、後に再登場するホル・ホースの腕にも傷が残っているかというと
そんなことはなく、ポルナレフの絆創膏も
この「死神13」シリーズの途中から以降は
荒木先生が忘れてしまったかのように綺麗さっぱり描かれていない。
そもそも、死ぬほどボロボロのキズを負っていたとしても、
次のエピソードではケロッとしているのが、ジャンプヒーローの常である。
なぜここだけ足掛け9週にも亘って傷が描かれていたのかは
荒木先生以外知る由もないのだが、
ポルナレフという「ずっこけキャラクター」に「味付けをひとつ加えた」
程度の感覚だったのだろうと推察する。
まぁ忘れてしまうのも、よくあることですよ。
ただ、あまりに古典的な漫画技法なので
アニメでは再現しなかったようです。
夢の中なので、花京院たちはスタンドを出すことが出来ない。
間一髪のところでジョセフに起こされ夢の世界を脱出したポルナレフは
今朝の花京院同様、夢の中で起きたことを覚えていないため、
まだ夢の中にいる花京院を救いに行くことも
承太郎たちに助けを求めることも出来ない。
こいつも「恋人」同様、周到に戦えば負けようがない能力なのに
詰めが甘いのは、天才とはいえ赤ん坊だからと理解するほかないのか。
夢にうなされ暴れた花京院のせいで
さりげなく赤ん坊を守っているポルナレフが立派です。
一時的に機体に安定を取り戻した「隠者の紫」。
もともとは念写するだけの能力でしたが、やはり成長しているのか。
イメージを具現化する能力と考えればよいのだろうか?
コンピュータ基板の集積回路を直接操作するとは
いったいアナログなんだか、デジタルなんだか・・・
夢の中で目を覚まそうと自分を傷つけていた花京院。
ただ自傷していたのではなかった。
ナイフで書いた文字に筆跡は残っていないと思うが・・・
精神的に参っている花京院はこの重大なヒントを活かすことができるのか。
次回「死神13 その2」
余談その1:
花京院を励ますジョセフが「日本を出てほぼ1ヶ月」と言ったが
原作では「すでに1ヶ月を過ぎている」と言っている。
大した違いはないように思うが、
ここを「ほぼ」とぼかしたことには意味がある。
少しこの先のネタバレを含むが
死神13の次と、もう一つ次のシリーズを終え、エジプトに上陸したとき
原作では「30日かかった」と言っているのである。明らかな矛盾だ。
さらにそのすぐ後のエピソード冒頭(イギー合流時)に、
発現したスタンド能力に耐えられず
二度と目を覚まさない状態になるまで50日と言われていたホリィの命は
「もってあと2週間」と言われている。(35日経過と考えられる)
日本を発ってから死神13が13組目の死客。
イギー合流までに2組。
最後のDIOの館に入って以降をすべて1日に起きた出来事と仮定して
まとめてひと組と数えると、そこからさらに9組。
全部で24組。ほぼ2日にひと組を倒さないと間に合わない計算だ。
どこかで明確な日数を記してしまうと、たちまち矛盾が生じる危険がある。
日程の帳尻を合わせるために、あえて「ほぼ」とぼかしたのだろう。
エジプト上陸時の「30日かかった」が
アニメでは何日に調整されているか、僕個人的に勝手に要注目だ。
余談その2:
死神13が唱える謎の合言葉「ラリホー」。
死神13は夢のスタンドなので、
ドラクエにおける眠りの呪文「ラリホー」が引用されているのだと思いますが
僕の世代で「ラリホー」といえば
なので、
ラッリッホォ〜という今回の発音には、沸き上がる違和感を禁じ得ないのです。
あと・・・
赤ん坊だから大谷育江という、いささか安易なキャスティングが
ちょっと・・・ねぇ・・・
注)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
コミック版との比較をしてみようというスタンスで書いています。
決して原作やOVA版崇拝者ではありませんし、アニメスタッフに喧嘩を売るつもりもありませんが
思ったことは言うというブログ自体の姿勢を崩すつもりはないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思います。
それについては、何というかもう・・・ご了承ください。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
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