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ONEPIECE 764「ホワイトモンスター」

ドフィはバケモノだ。
あいつの様になっちゃいけない。ここを出て治療法を探せ。

半ば拉致する形で、言うことを聞かないローを連れて
ファミリーを離れたロシナンテ。
二代目コラソン=ロシナンテは「ナギナギの実」の無音人間。
喋れることも、能力者であることも、
ドフィをはじめファミリーには隠していた。
なぜか。
おれの目的は、弟として兄ドフィの暴走を止める事。
ロシナンテは兄ドフィの異常な凶暴性をして「あいつは人間じゃねェ」という。
同じ「元天竜人」でも、まともな思考回路をしているようだ。
ロシナンテは、ドフィと同じ目に遭ってきたにも関わらず、
父の求めた「人間らしい生き方」を理解している。
ひょっとすると、この差は、僅かな年齢差にあるのかもしれない。
幼いドフィが当たり前と思っていた天竜人として神の如き恵まれた生活を失った頃
ロシーはようやく物心がついた頃だと仮定すると、
同じ辛酸を嘗めたとしても、ドフィとロシーとでは「失ったもの」の大きさが違う。
同じ心優しい両親から生まれたのに、
ドフィがなぜあんなバケモノになってしまったのか不思議でしかたないようだが、
きっかけはそうした些細な違いだけだったのかもしれない。
・・・多分それだけじゃないと思うけど・・・
では、兄の暴走を止めるとして、ロシーは何をどうしたいのか。
ドフィを改心させるつもりなのか、最悪の道だけは踏み外させまいとしているのか、
そして結局どうにもならなかったときには殺すつもりなのか。
しかし、ローに肩入れしたのは、
幼い身空で世を儚むローに、兄ドフィを重ねてみたからに他ならない。
やはり、ローには”D”として生き延びて欲しいようだ。
それはローのためであり、”D”のためだ。
リミットは、あと半年。
ようやく打ち解けたローとコラさんのもとに
ドフラミンゴからの電伝虫が鳴る。
兄の暴走を止めるための考え。その行動が「海軍との内通」だ。
センゴクと通じることで、ファミリーの動向を流し
最悪の事態を招かぬよう指示を仰いでいたのかもしれない。
「子どもたちが去ったかどうか」とは、もちろん
バッファロー、ベビー5、デリンジャー、そしてローのことを指している。
ロシナンテが子供嫌いを演じていたのは、
子供自身が弱音を吐いて逃げ出すことを望んでのことだった。
その温かいお気持ちの現れが、ローの初対面では
窓から投げ捨てることだったというのだから驚きだが
それまで100人来た入団希望者がほとんど2日以内に泣いて逃げ出したというのは
ロシーの海軍中佐としての功績と言っていいのだろう。
しかしバッファローとベビー5が、
トレーボルやディアマンテを敬称付きで呼ぶのに、コラソンのみ愛称で呼ぶのは、

コラソンにちょっかい出してぶっとばされて・・・の日常に、
子どもたちがファミリーでの居場所を実感してしまっている証だ。
つまり逆効果になっているわけだが、
それだけ理不尽な暴力にさらしてもポジティブに受け止めてしまった子供は
言うなれば「筋金入り」なので、それについてはロシーも諦めかけている。
乳飲み子のデリンジャーに、いったいどんな非道なことをしたんだろうか・・・。
さて、ドフラミンゴから電伝虫がかかってきたということは、
ロシーが喋れることを知っているということだ。(普通、唖に電話はかけないからな。
ロシーも知らない秘匿任務についていた、初代コラソン=ヴェルゴ”さん”から
海軍との内通がバレたに違いない。
センゴクの机の引き出しには
海兵の服を着たドンキホーテ・ロシナンテ中佐の写真付き書類が入っているのだ。
しかし、コレ、
天竜人が重大な秘密を握られ、殺したいけど殺せない
超重要犯罪人ドフラミンゴの超希少な内通者、それも実の兄弟を、
目につく場所にある書類に残すなど、本来ならありえない。
ロシーはというと、内通するにしても、海兵になる必要は1ミリもない。
これについては、センゴクもロシーも詰めが甘いというか、
オダッチの設定がいささか苦しい。
まぁとにかく、
ローがトラウマになるほどヴェルゴにひどい目に遭わされるのも
もうすぐだということだ。

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