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ONEPIECE 775「ルシアンに愛を込めて」

トンタッタ族の族長:ガンチョの娘 …え?むすめ …孫じゃなくてか…

まぁいい。
とにかくトンタッタのプリンセス、心優しいマンシェリー姫。
どうやら、彼女のことを「憎らしくて、ワガママで、イジ悪で、
気紛れで、怒りん坊」
だと思っているのは、レオひとりだったようです。
それは姫がレオを愛しているがゆえなのですが、
当のレオはそれにまったく気付いておらず

姫の要望ひとつひとつに不満を覚えていたのれす。
残念ながら
今のところレオは従事する立場以上の感情を持っていないようです。
奇しくも、戦士長とプリンセスといえば、
キュロスとスカーレットの関係と同じ。
スカーレットは、
身分が違い前科持ちであるキュロスと夫婦になるために

国葬で国民を欺くことも厭わない
「こう」と思えば決して意見を曲げない頑固者のようでいて、
基本的には万民に心優しく
その頑固さを発揮するのはキュロスを相手にしたときのみ、という
筋金入りの「デレ」属性でした。
キュロスの存在が皆の記憶に戻った今、
すべてが終われば、レオは彼らに学ぶところがあるでしょうか。
トンタッタは狭い世界なので、仮に他に族長位継承者がいたとしても
マンシェリーが野に下ることはありますまい。
物語の展開からしても、このままレオが婿入りをして
マンシェリーと新たなトンタッタ族の国を築くことになるでしょう。
こういう部分も、アラバスタ編に通じるところですね。
(ビビとコーザのことね。
今回は
互いに認めあってて、なんだか楽しそうでもあったが、
他人に任せることもできず、引くに引けない「男の闘い」を延々と続けてきた
フランキー vs.セニョール・ピンク の闘いにいよいよ決着が。
真っ向から信念をぶつけあう男と男。
躱したり虚をつくような闘いを恥と思うなら
とことんまで相手の「男」を上回り、「男」の器量のデカさで勝つ。
それがフランキーの「男の美学」
最終的には、セニョール渾身のペガサスローリングクラッシュ(wを耐え切り
フランキーが辛くも勝利した。
さて、
ハードボイルドが信条のセニョール・ピンク。
通常、皮肉屋で反道徳的、軟弱を嫌う傾向にあるハードボイルドの世界で
異彩を放ちまくりな、彼の特異なファッションには理由があった。
海賊嫌いな愛する女性と、身分を偽り結婚、一男をもうけたセニョール。
しかし、息子の病死と夫の嘘に傷つき絶望した妻:ルシアンは

事故に会い植物状態になってしまった。
感情を表すことが失くなったルシアンが
わずかに微笑みを見せた赤ちゃんルックを続けることが
セニョールが唯一できる贖罪であり、幸せを感じる瞬間となった。

おれにとっては… どんな高価なスーツより値打ちがあるんだよルシアン
この服を着ている時だけ、キミが微笑んでくれるから…

そしてルシアンは死んだ。
セニョールは、ルシアンが今でも天国で笑っていられるよう
このファッションを貫いているのでした。
彼の心にただひとつあった「ハードボイルドではない部分」を
ここにきて吐露したのは、最後の渾身の技をフランキーに耐え切られ、
精神的に敗北を悟ったからだ。
でなければ、こんな女々しい想い出に敵前で涙することはない。
ある意味、潔い敗北。もう虚勢を張る必要はない。

勝ったフランキーは、涙を流すセニョールに「みっともねぇ」と言いながら
「男」を出しきった好敵手を「兄弟」と呼んだ。かっこいいぜ、アニキ!
見事な「男の闘い」ありがとうございました。
ところで、13年前にはまだダンディーだったセニョール・ピンクさん。

ルシアンとの出会い・結婚はいつ頃か分かりませんが
植物状態になったのはこの頃より後で、

セニョールはそれからわずか3年以内にメタボ体型になっています。
おそらくは、植物状態になって程なくルシアンは他界し
セニョールは自暴自棄になったと思われ、
異常な太り方から、その壮絶な落胆ぶりが伺えます。
余談ですが:
ハードボイルド小説の代名詞ともいえる、
レイモンド・チャンドラーの私立探偵フィリップ・マーロウシリーズ。
セニョールの死んだ息子「ギムレット」とは
「長いお別れ」で重要なキーアイテムとなるカクテルの名前。
ハードボイルドなセニョールらしいネーミングだ。
しかし、愛した女性「ルシアン」とは
ウォッカベースのカクテルに付けられる名前であり、
「ギムレット」はジンベースのカクテルだったりする。…少し違和感がある。
あと・・・

病院でコードネーム名乗ってんですか?

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