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ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #35「ダービー・ザ・ギャンブラー その2」

おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

コミックス 23巻03章終盤~06章までに該当。
単に不用心だったポルナレフに続き、
自分のペースに相手を引き込んだと思われたジョセフも敗れた。
ことギャンブルに至っては、一筋縄ではいかない相手
それがダービー。
jojo-SC_35a.jpg
いいだろうダービー! そのトランプカードをとりな
「ポーカー」でカタをつける

ポーカーは心理戦だ。
どんな作戦を立てようとも、相手よりも精神的優位に立つことが
勝利するために重要な条件となる。

そのためのデモンストレーションとして、
ダービーにシャッフルさせたカードを順に言い当てるという
スタープラチナの常識はずれの目の良さをアピールする承太郎。
これは「もうイカサマはさせない」という警告でもある。
上から順に云々〜
なぜだか、返したカードの順番が原作とは逆だ。

通常、数字面を隠したカードの束を「一番上から順番に」といえば
伏せて積み上げたカードの「一番上から」を指すだろう。
であれば、承太郎が読み上げた8枚を
まとめて捲ろうが、1枚ずつ裏返そうが、原作のような順になるはずだ。
これはおそらく解釈の違いだと思うんだが
本作では

「♡の6」が一番手前に見えている、ダービーがカットし手に持つカード束の
「♡の6」に続くカードを(ダービーの)手前から順に読んだ
ということだ。でなければ、この並びにはならない。
・・・しかしそれを「一番上から」と言うかな?
ちなみにOVAでは
ダービーがカード山の一番上のカードをめくったため
「一番上から」は、
必然「♡の6」に続く山のカードを順にめくることになり、

順番は原作と同じになっていた。
カードゲームのルール上「一番上のカード」がどこを定義するのか
定説があり、それに従った修正なら吝かではないが(たぶん違うと思う
僕は、原作の順番の方が自然に感じたので、
この改変に違和感を覚えずにはいられない。
承太郎によるカードのチェックの後、まずは「親決め」。

ダービーは指で覚えることができ、
シャッフルしても何番目にどのカードが行くかわかるそうだが、

その技の冴えをチェックする方法は、本のページ数当て。
すなわち、この「指で覚える」とは
目で見ずともそこに書かれた数字を指から読み取れる特殊能力などではなく、
紙の厚みや、パラパラとめくった枚数を
指で繊細に把握できるということだ。
まずは、望みのカードがどこにあるのか記憶しないことには意味がない。
そこで原作では

カードを束ねる承太郎の手元にある「♡の10」が
何枚目に組み込まれたのかを目で確認し

ダービーはその記憶通りの「♡の10」を、手の感覚で引いてみせた。
ディーラーの権利を有すれば、
ダービーの技術をもって今後のゲームを非常に有利に進めることができる。
どうせならKやAを覚えればいいのに…と思ったら、親決めに絵札は使わないんだっけ
しかし本作では
承太郎が束ねるカード中の「♡の10」を見ている描写が省略されている。
このあと自分の好きなカードを自分に配る
セカンド・ディールというイカサマで
ダービーが「カードを指で覚える」技を披露するが
地味だが、その前からすでにダービーの技ははじまっていたのである。
これを省略したのは実にいただけない。見落としたとしか思えない。
様子見の一勝負目は承太郎の負け

余裕の笑みとオーバーアクションでプレッシャーを与えようとするダービー。
しかし、ここから承太郎の勝負がはじまる。
配られたカードを見もせず「このままでいい」
アヴドゥルの「魂」も全部賭ける!
花京院の「魂」も賭けよう!
一瞬スタープラチナが現れてタバコにジュース
さらに母親の「魂」をレイズ

そしてとどめッ!

勝負を決めたのは「胆力」だった。
DIOへの忠誠心で戦いに来たのではないダービーは、すなわちDIOに命を捧げていない。
しかしギャンブラーの矜持として、
敗れた場合、賭けたものは必ず支払わなくてはならない。
ダービーはDIOの秘密を喋ることのリスクの大きさにこの上なく戦慄した。
あまりの恐怖とプライドの鬩ぎ合い・・・
体中の震えと変な汁(wが止まらない。
声が出ない、息もできない、みるみる枯渇してゆくダービーの精神

その表現として本作では
ダービーの頭髪、眉、口ひげが見る間に白髪化した。

〈参考画像(またか)〉
オシリス神のダービー、再起不能。
DIOの秘密を喋らせることはできなかったが、
OVAではDIOの館の場所だけはかろうじて口走った。これは話数の都合。

ラスト、申し訳程度に登場したイギーで〆。
イギー居たなら、先週のセリフカットはなおさら不自然。ここは出さなくていい。
次回:ホル・ホースとボインゴ その1
エンディングはやっぱり”アレ”なのか!?
余談だが:
5枚全部すり替えることなんてできるだろうか・・いや・・・
とグルグル巡るダービーの思考。そのシーンに、

なんと、承太郎のカードが描かれていないwww
これは痛恨のミス!
承太郎のカードには誰もビタイチ触ってはいけない話だろうが!
あと・・・

ずいぶんトロピカルな色のジュースだな・・・
添えてあるフルーツがライムっぽいのが気になるな
・・・お酒じゃないのか、これ?
ちなみにOVAでは、こう。

タバコは・・・やっぱりこうなったか・・・もういいや。

しかし・・・締まらねェなぁ・・・「バーン」じゃねェよ・・・

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