ドフラミンゴ堕つ
世界を駆け巡る衝撃ニュースの最も大きな影響は
ジョーカーの武器密売ルートが断たれたことだった。
スモーカーですら知らなかったジョーカーの正体を
取引先のチンピラまでが認識していたことは少し意外
世界中のあらゆる方面で「武装」の手段が失われ
最後の抵抗の術を失い「降伏」を宣言する国があれば
長く苦しい争いが終結することに歓喜する民がおり、
対抗勢力との戦力の均衡を失う危機から
怒るもの、取り乱すもの、絶望するもの、焦燥するもの
良くも悪くも、麦わらのルフィとトラファルガー・ローは
その悪名を高めた。
それを「大金星」と評する者達がいる。
2年前、シャボンディ諸島に集結した、超新星:最悪の世代たちだ。
ちょっと本筋とは離れてしまうが、書かずに居れないので
彼らについて気になったことを書く。
まず、ジュエリー・ボニーは相変わらず逃亡中。
少女に化けた姿が超絶プリチーで、僕のど真ん中ストライクなのだが、
実年齢はたぶんババアなので複雑だ。
「同期としちゃ嬉しいね」というセリフからは
けっこう他人事な感じがして、敵意を感じない。
エースが死んだ際の「何もかもアイツのせいだ」の
恨みの対象がルフィではないことが、ようやく確信できた。
政府の管理下にあった重要人物で、
黒ひげと海軍(政府)を恨みに思い、「南の海」出身で、
ピンクの髪、年齢不詳。
彼女の正体がルージュである疑いが、僕の中でまた一段階濃厚になった。
(以前、エースと双子じゃね?って言ってたのはとりあえず忘れてください。
次に、とある空島の雲の孤島で、傷を癒やすウルージ僧正
そこに「誰か」が現れたのだが、それは誰か。
残念ながら、エネルとは考えにくいので、
我々がすでに知っている人物なのだとすれば、
2年前に彼らをライジン島へいざなった老婆・・・かな。
でなければ、ウェザリアのジジイども。
次、カポネ・ベッジ
隣のコマに見切れている船は、ビッグ・マムの船だ。
彼らはビッグ・マムの傘下に入り、今まさにサンジたちと対峙している
・・・ようにも見えるのだが、
彼らが立っている場所は、マムの船の甲板じゃないよな。
マムの船に乗っているなら、サニー号を見上げることはないもんな。
じゃあベッジ自身の船は、どんなだったっけ?
と思ったら、2年前に大破したっぽいので、どんなデザインだかわからない。
なので、マム側の勢力としてサンジたちからシーザーを奪おうとしているのか、
それとも、マムにすでに奪われてしまったシーザーを
サンジたちと共同で奪い返そうとしてくれているのか、
いまいち判断がつかない。
「お仲間たちは割と活躍〜」というセリフは、どちらにも受け取れるしな。
通話の相手が誰なのか…がカギ。個人的には後者を推す。
キッド、アプー、ホーキンスの海賊同盟の狙いはシャンクス。
同盟が新聞に報じられて、わずか1日の出来事だったので
壊れたままのアジトで「あっという間に先手を打たれた」と言っている。
いったい誰が主導権を握るのか。計画は簡単にはまとまらなさそうだ。
とりあえず、キラーには
獣神サンダーライガーみたいな食事用マスクの着用をオススメする。
最後に、扉絵シリーズへの登場で
その立ち位置がよくわからなくなっていたドレーク。
どうやらカイドウの傘下に入ったようだ。
そのカイドウ。なにやら角が生えた巨大なシルエットが登場したが
僕は、これはカイドウ本人の姿ではないと思う。
手前に「松の木」が生えてるし、これは日本式の城の天守だろう。
すなわち、カイドウはワノ国に居るのだ。
カイドウ自身は別に巨人でも何でもなく
693話のカラー扉絵の左上に描かれているのがたぶんそうだと思う。
ところで、
ドレークが連れ去ったカリブーの姿が見えないな。・・・生きてるかなぁ
さて、本題に入ろう。
前回、僕は
元帥になったサカズキには、大将時代とは違う深い思慮があるかも知れない
という可能性について述べたのだが、
そんなものまったくなかった。
(いや、これはある意味喜ばしいこと。
「元帥としてわしが格好つかない」
「海軍本部の信頼と威厳の問題」「正義の面目丸潰れ」
言うことがいちいちカッコ悪いぜ、おっさんよ・・・。
実行部隊として無敵の強さを誇ったかつての大将赤犬も
統率者としての器はまだ持ち得ていないようで
命令を出して事後の責任を取るだけの立場には辟易しているのかもしれない。
組織のコマとして都合よく「英雄」に祭り上げられるのはまっぴらだし
何より、世界中の弱き者を守る組織としての海軍や政府の執るべき行いとして
イッショウの訴えは、非の打ちどころがない正論。
ただ、世界規模の大組織を束ねるためには
綺麗事だけでは済まされないことも事実であり、
そのバランスを絶妙に取ることこそ元帥の役割なのだ。
サカズキはいまだ大将時代の視野狭窄から脱していない。
イッショウの土下座
今回のドレスローザの事件においては、
「海軍が正義の味方づらなどできない」という「真実」を告げ、
謝罪することが世界中の人々に対するケジメだった。
これは、これまでも政府や海軍が事実を都合よくねじ曲げてきた可能性、
疑念を一般の人々に生み、彼らの動向を監督する思想や運動が
少なからず起きるであろうが、
それをつまびらかにすることで、その批判をもある程度抑止する効果がある
という、全方位に誠意あふれる最善の手だったように思う。
そのイッショウの覚悟の一手を、
ここまできてサカズキはまったく理解しようとしない。
ってか、ひょっとしてサカズキ
ドフラミンゴの境遇の詳細、知らないの・・・?
「ドフラミンゴごときに」とか言ってるし・・・
「落とし前をつけろ」
言うことがまるでヤクザなサカズキに対し、
「おぅ上等じゃボケ!(言ってません」と真っ向受けて立つイッショウ。
イッショウはこれからどう動くのか。
命令通りルフィとローの首を取りに動くのか
それとも、もとより二度と敷居をまたぐつもりはない・・・すなわち
海軍に見切りをつけるのか。
あと・・・余談だが:
たしぎがかわいいのはいつものことなんだが、
たしぎは子どもたちを連れて、
スモやんよりも半日早くSADのタンカーで出立したはず。
いつの間にスモやんたちと合流し、海軍の軍艦に乗り換えたんだろうな。