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ONEPIECE 794「サボの冒険」

世界から呪われた父親を持つエース、
「地位」と「財産」にしか興味ない貴族の両親から自由になりたいサボ、
両親を知らず心を許せる頼りがいないルフィ
(違!
おれたちは必ず海へ出よう!! この国を飛び出して自由になろう!!!
幼少の三人が交わした義兄弟の契り。

同じ船の仲間にはなれなくとも、
そこで契った、決して切れない「兄弟」の絆は何よりも強く、堅い。
そのサボが生きていた。
しかし、生きていたなら、2年前
何より大事な「兄弟」エースが公開処刑されるというときに
サボが駆けつけなかったのはなぜか。

12年前、天竜人に砲撃され瀕死のサボは、ドラゴンに救われたが
ほぼ一切の記憶を失っていた。
これは比較的容易に予想できた。
サボが駆けつけなかった理由としてもっとも合理的だからだ。
他に考えられた理由としては、
投獄されていたとか、植物人間状態だったとか、
あとは大きな宗旨替えがあり完全な敵として登場するとか、
いろいろ考えられたが、
革命軍幹部として再登場したなら、記憶喪失がもっとも無理がない。
いや、韓流ドラマじゃあるまいし、
「記憶喪失」ってのも、たいがいご都合主義だとは思うが
物語の重要な部分をぼかさず、余計な事情を複雑に描くことなく…
という意味で、もっとも合理的だと考えた。
ごく一般の常識に当てはめれば、
10歳の子供が「家に帰りたくない」と訴えたところで、
貴族の生家を持つことがわかっている以上
帰さず引き取るようなことを、普通の大人はしない。
しかも、彼らは
これから反政府の「革命軍」を旗揚げする、公にはすねに傷を持つ日陰者の集団。
未来明るい少年を自分たちが引き取り、育てる事の意味がわからないはずはない。

しかし、サボとドラゴンの出会いは
ドラゴンが、自分の生まれ故郷に歪んだ世界の縮図を感じ
倒幕の志を堅固としたきっかけであった。

それは、サボを救い上げた際のドラゴンの表情が物語っている。
くまやイワンコフを差し置いて、サボが参謀総長に抜擢されたことも
もちろんサボ個人の能力の高さもあるだろうが、
その存在と出会いがドラゴンにとって特別だったからに他ならない。
サボは取り戻す。
記憶と、失くしていた兄弟の絆を・・・。

そして、無自覚だったゆえに兄弟の危機に何も感じなかった自分の
もはや取り戻せないこの上ない失態に
「後悔」などという言葉では語りつくせない
深い深い自責の念に溺れ、自我を失いかけ、三日間昏倒した。
目覚めたサボの新たな決意は
エースの遺志を継ぐために「メラメラの実」を食べることと
かつて自分ひとりの事情で無責任にエースに投げかけた

ルフィの面倒を、何より優先すること。
これまで自覚がなかったことへの贖罪の意味も込め
自分の今の重要な立場を圧してでも、何よりもそれらを最優先とすること。

それが、取り戻せない時間への、サボの新たな誓いなのだ。
ルフィが目覚めるのを待つことなく
満足して去るサボ。後悔への禊も済んだだろう。

ルフィ個人への思いはエースと同じだ。
サボはエースと同様に、
ルフィを一人前の海の男として認め、
信頼できる仲間とともに居ることにひとまずの安心をしている。
「メラメラの実」を得たサボ
革命軍のNo2で、麦わらのルフィの義理の兄。
ルフィは、革命軍の首領:ドラゴンの息子で、今や時代の風雲児。
もう一人の義兄弟:故エースは、史上最強最悪の海賊:ロジャーの息子。
「受け継がれる意志」「人の夢」「時代のうねり」・・・
『自由』の答えを求める兄弟が、
今後の世界の動乱の中心になることは明らかだ。
サボと革命軍と・・・ドラゴンの動向に注目しよう。
余談だが:
ラストでサボが乗っているカラス。

・・・なんか喋ってるぜ。
これが悪魔の実の能力者なのだとしたら、
「世界に5種しか確認されていない飛行能力を持つ悪魔の実」に
はたして数えられているのかどうか・・・
たとえば今回のシリーズで、

ドフラミンゴも藤虎も宙に浮いていたが
これらを純粋に「飛行能力」とは、僕は認識していない。
バッファローも含めて、
「能力を駆使して無理クリ飛んで(浮いて)いる」に過ぎないと。
(金獅子のシキもな)
こういう意味深な登場の仕方をしたからには、このカラス、
革命軍の有力者として、いずれ正式に登場するのだと思う。
この人も少し気になるな。
ついでに・・・凄く余談なのだが・・・:

キュロス・・・脚・・・・治ったの・・・?

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