レベッカの出生を詐称したのは、誰あろうキュロスだった。
この10年間絶えることなく抱き続けた怒りも、悲しみも、復讐心も
リク王への忠誠も、すべてケジメが付いた。
唯一の心残りはもちろんレベッカのことだが、
国民のため、王家のため、そして何よりレベッカのためを思えば
自分ひとりが姿を消すのが最善であると、
詭弁ではあるが、自分の中で納得するポイントを見つけた。
ルフィがやり残したこと。
それはレベッカに後悔をさせないこと。
今回の主役はレベッカ。
ルフィは、本当にそれでいいのか確認しにきただけだ。
ビビの時は、ルフィも己の欲求を吐き出さずにいられなかったが、
それは「仲間」の正式な参入と別れの瀬戸際で、他人事ではなかったから。
今回は違う。
ルフィたちはあくまで他人。
最終的な決断はレベッカ本人にしかできない。
結果、母スカーレットと同じドレスを纏ったレベッカは、
母と同じように王女の地位をかなぐり捨て、
「兵隊さんと一緒に暮らす」という長年の夢を叶えた。
ようやく、その手で我が子を抱きしめたキュロス。
これまで戦いにしか自らの存在を見出だせず、
人を殺めた咎に自身を縛り付けてきた呪縛から、本当の意味で解き放たれた。
思えばスカーレットも、単に自分のわがままを通したのではなく
キュロスの純粋さを真に理解し、愛情と温かい家庭をもって
魂を束縛する鎖から解放してあげたかったのだろう。
それは、キュロスが王家に婿入りすることでは叶えることはできなかったのだ。
余談だが:
キュロスの脚が、やはり1本だ。
794話の
やはり描き間違いだったのだろうか・・・
もひとつ余談だが:
バスティーユ中将の仮面が新しくなっている。
サボに仮面を砕かれたときに、素顔晒してたんだから、
今さら新しいの被らなくても良さそうなモンだが…
「予備」を持ってきてたのかな。
新しい仮面は「角」がガイキングみたいに段々になっている。
あーそうそう、重要な事を忘れてた。
ルフィを狙う海軍の狙撃部隊の銃が揃って不発で
一斉にぶっ倒れたのは何でだろう。覇王色の覇気ではないらしい。
海兵たちの腕の「星」も気になるが、
こういうことができそうな能力者はちょっと思い浮かばないし、
トンタッタたちの仕業・・・なのかな。
「銃を不発にさせて、大勢の兵を一度にぶっ倒す」
・・・シーザーの能力ならできそうだな、と思ったが
今ここに戻ってきているとも考えにくい。
まぁ、今回もっとも大事なことは
扉絵のたしぎちゃんが、相変わらず可愛い
ということですよ。
08.26.追記:
姿を消したローは、センゴクと話をする方法を模索している気がします…