世界の甲板から -5億の男編- vol.10は
「ウォーターセブン —「お前とうとう…」-」
おや・・・?
空島がまるっと省略されている。
少しモヤッとするが、おそらく空島にはニュース・クーが届かないため
青海の激変をリアルタイムに知る由もないので、その反応は見ることができないし
第19弾の「世界の甲板から」以降、
数日〜数ヶ月ではさほどの変化がないので特に報告することもない
・・・ということなのだと理解しておく。
トンジットさんは新聞読んでると思うけどね。
ウォーターセブンでは、フランキーの新しい手配書に関係者一同驚愕。
「お前とうとう…」とは、
ついに頭部まで全身機械化してしまったと勘違いしての言葉だろう。
おもしれぇな・・・
余談だが:
第19弾「世界の甲板から」vol.37で
異常に巨大になったように見えたティラノサウルスが
ポケットサイズに戻っている。・・・ただ画面の手前に立っていただけだったようだ。
本編:
やっとのことで、錦えもんとカン十郎がゾウの頂上に到着した。
黙して二人に同行していたバリエテは血相を変え、
この一大事を国中に知らせる鐘を鳴らした。
モコモ公国あわや壊滅の要因「雷ぞう」と縁ある「侍」と
ここまで同行してきたが、それをミンク族には告げられないのは
麦わらの一味の「負い目」と「思いやり」だ。
だが、絶対に気を抜いてはいけない局面で、アダルト三人は眠ってしまい、
錦えもんたちの入国を許してしまった。
錦えもんたちが、眠りこけた三人に気づかなかったのは
カン十郎の能力で生み出した「虎三郎」に乗ったまま
三人が寝ている地点を通り過ぎたことと、辺りが霧深いこと、
加えて一晩お預けを食らった分、余計に気が早っていたからと考えられる。
しかしそれは三人が目覚めなかったことの説明にはならない。
少なくともロビンは、人の気配で目が覚めないようでは
オハラ消滅からの20年間を生き抜けなかったハズだ。
この2年でそれだけ平和ボケしてしまったのか、
そうでなければ、何者かに意図的に眠らされたとしか僕には考えられないのだが
それについては、ひとまず置いておくことにする。
バリエテの「知らせ」を聞き、やにわに殺気立つ公爵と旦那の両勢力。
クラウ都で鉢合わせた公爵と旦那は、一触即発を軽く乗り越えて
殺し合いを始めるも
その諍いは、錦えもんの登場でひとまず収まった。
侍が現れた以上、二人が争っている場合ではない。
経緯を知らない錦えもんには遠慮がない
拙者、ワノ国 光月家が家臣、錦えもんと申す者!!
「雷ぞう」を捜しにきた!!
誰も幸せにならない怒りや悲しみ、また怨嗟を危惧し
二人を隠そうとしたウソップたちの気苦労には意味がなかった。
お待ちしていた・・・
雷ぞう殿は… ご無事です!!!
ルフィまでもが腰を抜かす驚愕の展開。
ワノ国の光月一族とミンク族は遥か昔より兄弟分
都市が滅ぼうとも、誰が死のうとも、敵に「仲間」は売らない。
もはや彼らの顔には曇りもなく、微塵の後悔も、もちろん恨みもない。
むしろ、この涙は
国が滅ぶような思いをして守ったことが「報われた」という達成感と安堵。
兄弟分の契りはそれほど深く強いのだ。
なにせ、
モコモ公国は1000年来外部との接触を絶ってきた神秘の国。
かたや、ワノ国は世界政府に加盟せず独自の文化を持つ国。
日本をモデルとしているなら
江戸時代頃がモチーフだったとしても、建国から1300年の歴史を持ち
250年に亘って諸外国との交流を拒んでいる可能性がある。
光月一族とミンク族は、兄弟の契りを交わしたまま
数百年出会うことがなかったかもしれないことが
錦えもんたちの会話からも伺える。
記憶にすらない語り継がれただけの遥か古の盟約が
今でもこれほど固く結ばれていようとは、まさに驚きである。
まぁ、公爵と旦那は一緒に海に出ていた時代があるそうなので
その頃にワノ国で何らかの縁があった可能性もあるけど・・・。
なるほど、光月一族とミンク族の切っても切れない固い絆はわかった。
ではここで、ひとつ疑問がある。
それだけ固い兄弟の誓いを交わした相手が
自分のためにあわや全滅しようかという中、当の雷ぞうは何をしていたのか。
ミンク族にこれほどの覚悟があるなら
雷ぞうにも同様の気持ちがあるのが当然だ。
「ご無事」というからには瀕死の重体などということはないだろうし、
忍者というのが本当なら、何もできない庇われるだけの身でもないだろう。
雷ぞうは無事だがここには居ないのか、
もしくは、兄弟分の絆で光月一族の方が「絶対的に立場が上」なのか・・・
実は「雷ぞう」は光月一族の「やんごとなきお方」なんじゃないか?
「忍者雷ぞう」とは世を忍ぶ仮の姿なのではないだろうか。
はじめて名前が出てすぐ、バリエテとイメージを被せて巧妙に騙されたが
「雷ぞう」といえば、八代目市川雷蔵をモデルとした重要人物である疑いが強い。
雷ぞうの正体、早く知りたいが・・・次週は休載だ。
まったく、いいところで引っ張るなぁ。
さて、
錦えもんたちがゾウへ来た理由も、いよいよ語られるときが近そうだが
長きに亘って鎖国してきたワノ国が、開国を迫られているのかもしれないな。
幕末がワノ国の舞台設定のモデルなら、
ネコマムシのキャラクターが龍馬っぽいことにもうなずける。
あと、ワノ国になにか大問題が起きているかもしれないこととは別に
麦わらの一味は今どう行動するべきか決断せねばならないのだが
錦えもんは個人的にサンジに恩があるので
これが活きてくる気がするね。