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ONEPIECE 829「海賊『四皇』シャーロット・リンリン」

ママの持病「食いわずらい」

突発的に頭に浮かんだ特定の「お菓子」を食べたくてたまらなくなり
食べて満足するまで周囲を破壊し続けるらしい。
それを部下たちは「発作」と呼び、国民たちは「癇癪」と呼ぶ。
ママは、発作の最中には我を忘れており
人の話など聞く耳を持たないし、
目に映るものもそれが何であるか認識するに至らない。
目的のお菓子の味以外にまるで反応を示さない破壊と殺戮の権化と化すのである。
「発作」というのが、ママが生来持つ持病なのか、
例えば何かしらの能力を身に付けた副作用のようなものなのか、分からない。
まぁ「ホワイトシュガーは麻薬と同じ」という説もあるし
これだけお菓子ばかりを食べていれば、禁断症状があってもおかしくはない。
部下たちも国民たちも「よくあること」と認識しているようなので
定期的に…ではなかろうが、突然気まぐれに訪れる災厄のようなものなのだろう。
しかし、なればこそ
この、毎度死者が出る勢いの災厄の源が、
それも「込み」で、国民から愛されているらしいのが、どうにも腑に落ちない。
だが、実はママが暴れ始めた首都「スイートシティ」では、
いろんな種族の人々が逃げ惑っている中、見たところ人間の死人は描かれていない。

ママが通った後に累々と残された屍の山は「死者」と呼ばれてはいるものの
花や木や、建造物や家具など、
827話では意思を持って楽しそうに歌い踊っていた者達だが、
いずれも人の姿をしていない。
無意識下でも国民は無碍に殺さない、というのは不自然だし
ひょっとすると
本来生物ではない「彼ら」は、こういうときに命を絶っても構わない
掃いて捨てる存在と考えていいのかもしれない。
「元人間だった」「無生物に魂を吹き込んだ」「想像上の生き物を実体化した」
など、いろいろ可能性が考えられるが、現状で明確な解答は得られないだろう。
彼らの生命がいかなるものか、それがママの能力なのかどうか
今回、ヒントの一端が与えられたが、それがまた微妙に謎を深めてくれた。

ママの暴走を止めようとした実子、16男のモスカートを


「寿命」を奪って死なせたのである。
ここまで、人の姿をしている国民を死なせていなかったのは、
単純に、画的に人の死体を重ねる衝撃映像を配慮したのだったり
その表現が少年誌読者に与える、ママへの負の先入観を危惧して
わざわざ柔らかい表現が取られた、なんてこともあるかもしれないが
まぁとにかく、邪魔をするなら誰であろうと排除する。
相手が誰かを脳で認識するに至らないのだから、
それが自分の子供かどうかなんてことは関係ないだろう。
なるほど、人間は逃げ惑うから被害に遭いにくいが
無生物はその場を動けないので屍を積み上げることになったのかもな。
そしてこれがママの能力なのだとしたら、それは「寿命」を操る能力?
他人の「寿命」を奪い、その「寿命」を
本来生命を持たないものにまで与えることができるというのか。
また、他人の「寿命」を自分に加算することができるのであれば
前回不思議に思った「ママは一体何歳なのか」
「四皇になるほどの海賊行為をいつしていたのか」の謎は解決できる。
僕的に意外だったのは
ママの子供たちの兄弟仲が良さそうなことだ。

こいつら、モスカートのことを本気で心配してるよ。

85人の兄弟すべてが同様とは思わないし、
一部すごく仲のいい姉妹がいてもいいが、
基本もっと不仲なイメージ持ってたな。根拠はないけど。
「兄弟仲がいい」ってのも、結局はママの愛情の賜物じゃないのかなぁ。
ちょっと(かなり)どうでもいい話だが:
今回ママに寿命を奪われて死んだモスカートは「16男」。
下に30人の弟がいる。妹も何人かはいるだろうし、
中には双子や三つ子もいるかもしれないので、単純計算で仮定して
年齢は35〜45歳というところか。
40年寿命をとられて、果たして死に至るだろうか・・・。

・・・いや、もうちょい年齢上なのかな・・・
それとも、モスカートは人がいいせいで、
過去にも同じように、寿命をすでに一度取られてたりしてな。
さて、
事態を沈静化させたのはジンベエ。

ジンベエはママに大事な話があって来た。
言うまでもなくジンベエの腹づもりはビッグ・マムの下を離れることだが
様々な情勢を考慮して当面の行動を変えることは当然あり得る。
ママはジンベエの気持ちに感づいているようだし、
そこで我を通すのか、ジンベエ。
で、
結構大事なことだと思うんだけど、

ママは自分の「発作」のことを気づいていないし、
部下たちもママには知らないふりをしているようだ。
僕はママのことを「家族愛に溢れる人」だと、今のところ考えているんだが
真実を知ったとき、ママはどう思うんだろうな。
モスカートを自分が殺してしまった事も知らないだろうし。
(今すぐなら寿命を戻して蘇生したりとか…
あと気になったのは・・・

ペドロだな。
モコモ公国で、昔悪童として名を馳せたペコムズが兄貴と呼ぶペドロ。
ペコムズを抑えることができると、他のミンクたちも納得。
「ペドロには頭が上がらない」という意味なのか、
何か弱みを握っているのか。

今回ペドロは、トットランドの海域に一度来たことがあると言い

ペドロを「キャプテン」と呼ぶミンクがいたりと、
どうやらペドロは以前海賊だったようだ。

部下だった(と思しき)ミンクは再会を涙して喜び、
「お会いできて光栄」とまで言っている。
さぞかし、偉大な船長だったようである。
ペコムズと縁があるとするなら、
共に外海を夢見て海賊になった仲間だった可能性があるな。
ペドロが海賊を辞めた理由なんかも、興味あるね。
2016.06.21 追記:
ペドロとペコムズは実の兄弟だったりしないかな。
そうでなくとも、それくらい仲がいい兄弟同然の仲とか。
あるとき、突然「海賊になる!」とゾウを飛び出したペコムズを
連れ戻すために一時的に自らも海賊となり、
ペコムズを探しにトットランドまで来たことがあるのではないだろうか。

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