コミックス 37巻04章中頃~06章、38巻04章〜05章冒頭までに相当。
吉良吉影のスタンド「キラークィーン」の能力は、触れたものを何でも爆弾に変える能力。
キラークィーンの手から奪った百円玉は、ハーヴェストの手の中で爆発し、重ちーもその被害を被った。
2〜3体叩き潰しても本体にはさほどのダメージがないハーヴェストなので、これはスタンドが受けた怪我が本体に連動していたのではなく、直接爆発に巻き込まれたと見るべきだろう。
それよりも特筆するべきはその描写。
ここまでグロはもれなく真っ黒に塗りつぶされていたジョジョアニメだが、たしかに「断面」そのものは黒く塗ってあるものの、なかなか思い切ったグロ描写だ。
これでまだ死なない重ちーの生命力は、なかなかのものだが、得てして単細胞生物はしぶといものだ(いや、失礼。
ちなみに、落ちてる手首が右手になっているが、DVDで修正されるだろう。
みんなこの町にいる「殺人鬼」を探している。
「杉本鈴美」も、お前が殺したんだどッ!
そこに考えが及んだことは、素晴らしいぞ重ちー。これ以上ない反撃だ。すまない、君を侮っていたようだ。単細胞生物とか言ってごめんよ
あと、これは制作上の変更点について、原作では「杉本鈴美」も、お前を探しているどッ!だったのだが、鈴美の怨念(遺志)を継ぐ者が存在することを、吉良吉影に対して示唆して聞かせることを避けたのだろう。
とにかく重ちーはこの場を逃れなければならない。このままでは自分だけではなく、パパとママまで殺されてしまう。
仗助のところまで行くことができれば、殺人鬼の存在を伝え、そして怪我を治してもらえる。
ハーヴェストの大群で壁を作り、その隙に校舎の向こうへ逃走したと見せかけ植え込みに体を潜ませていた機転。
元気なときには、ハーヴェストを戦車のキャタピラのようにして、その上を高速移動できたが、本体が弱ればスタンドも弱まるので、今はそれができないのだろう。
窓を開け、重ちーの足を押し上げ、上体を引っ張るのがせいぜいだ。
ハーヴェスト一体一体が重ちーを思いやるかのような、甲斐甲斐しい動きが実に感動的なのだが、少しやり過ぎだ。
ここはハーヴェストの愛嬌を強調するシーンではない。
「何が何でも、一刻も早く仗助のもとに辿り着くのだどッ!」という
重ちーの必死の想いが、原作のたった一コマの描写に及ばないのが残念だ。
ただ、吉良吉影に先回りされていたときの重ちーの驚き様は、鬼気迫るものがあってよかった。
仗助たちまであと一歩、教室のドアノブから起爆して重ちー死亡。
杉本鈴美の頭上の空を、地獄直行便で飛んで行く、哀れな重ちーの魂。
「何かあたしに聞きたいことがある時は、いつでも来てね」と言っていたが、露伴以外でも誰にでも見えるし会話もできるのな。→鈴美
このメンバーに、原作には居ない辻彩が入っているのは、エピソードの順番入れ替えがあったためだ。
原作でこの次にあたるシンデレラのエピソードを先にやったため、アニメでは、ここに辻彩が追加された。しかし、それならば由花子は康一の隣りにいるべきじゃないだろうか。
原作では康一にいま一歩近付けないジレンマを抱えていたがアニメでは二人は公認の仲なのだから。
スタンド使いの連続殺人鬼が杜王町に潜んでいる。
物語は加速して動き出す。
それから4日、聞きこみに訪れた靴屋で
遺留品のボタンがついていたジャケットを発見したのだが、
次回:シアーハートアタック その1
さて、明らかになった吉良吉影のスタンドは「キラークィーン」。その能力は、触ったものを爆弾に変える。
だが、ちょっと待ってほしい・・・地味に重要なことなのだが
キラークィーンが爆弾に変えたはずの百円玉は元の形のまま戻ってきた。
教室のドアノブにも傷ひとつ付いていない。
爆弾に変えたのなら、爆発四散するはずだが、事後、元に戻っているのだ。
吉良吉影いわく
「キラークィーン」は触れた物なんでも爆弾に変える。
そして、スイッチを入れれば相手は肉体の内側から粉々に爆破される。
ん〜・・・?
説明が間違ってるな・・・。
百円玉が爆発したのではなく、相手が体内から爆発した、ということは、「キラークィーンが触れたもの」が爆弾になるのではなく、「キラークィーンが触れた任意のものに触れた者」を内部から爆発させられる。ということになる。後々齟齬が出なければいいが・・・。
重ちーは、派手に廊下で爆発したというのに、そばに居た一般生徒は誰ひとり気付かなかった。
スタンドは一般人には見えないとはいえ、スタンドバトルで生じた炎や爆音くらいは、見えたり聞こえても良さそうなのに、仗助たちですら、重ちーの叫び声は聞こえても、爆発音が聞こえなかったということは、キラークィーンの起こす爆発は、恐ろしく隠密性が高いということだ。
これが「キラークィーン」の能力。
証拠はあとかたもなく始末された・・・
炎も煙も目撃されない。爆弾の破片も出ないし、なぜか死体すら残らず消滅する。本当に痕跡をまったく残さないということだ。
これはもう、重ちーのようにスタンド使いがその瞬間を目撃するしかない。
最後に思いっくそ余談だが:
靴屋の店主が康一にすすめたビスケット
ギンビス「たべっ子どうぶつ」。
商標関係には特に気を使っているかと思われたのだが、実在する商品がそのまま登場したのは初めてのケースではないだろうか。
エンディングにはちゃんとギンビスの名前がクレジットされている。
しかし、作中に同様に登場した他の商品と比べた場合、どうしても「たべっ子どうぶつ」じゃないと駄目な場面とは思えない。
アニメ制作の方からギンビスに「実名で登場させてほしい」とオファーしたとは考えにくいので、これはおそらくだが、ギンビス側から「是非とも商品名をそのまま使ってほしい」と逆オファーがあった、と考えるのが自然だろう。
これがまかり通るなら、自社の商品やブランドがジョジョ原作に登場した企業は、急いで社内稟議をかけた方がいい。僕みたいなのが話題にするからだ。ww
まぁ、その宣伝効果は・・・保証しないが。
おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。
基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。
ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。