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ONEPIECE 845「怒りの軍団」


3将星クラッカーの陥落を知り

怒りのビッグ・マムが嵐を呼び、復讐の大軍団がルフィ討伐に出陣した。
だが、実際に空を覆う「雷雲」ゼウスと、「太陽」プロメテウスは

普段とさして表情も変わらず、
当のママも怒りに我を忘れるとか、復讐に駆られるとかいう風でもない。
おそらくゼウスとプロメテウスは、
天変地異をも引き起こす「ビッグ・マム脅威のテクノロジー」の演出であり
復讐の主役は子供と部下による大復讐軍にあるのだと思う。

以前、ウルージが将星スナックを倒した時は、どうやら海の上だったようなので
激しい気流の乱れと大シケに、沈んだ船もあっただろう。
しかし今は陸の上、嵐による一方的な不利はないだろうし
ゼウスとプロメテウスは、その仰々しい名前も含めて
ビッグ・マムがこんなに怒っているぞ!という意思表示と、
あくまでその演出にすぎないと、僕は思う。
今のナミなら十分対応・攻略が可能だ。

どうでもいいけど、何組か父親が同じなんじゃないかと思うやつらがいるな。
まぁ、5男オペラとその後ろの歯車頭のやつ以外は、
仮に実の兄弟だとしても、ママの子供とは限らないが。
一方、無事「両家の顔合わせ」を済ませたサンジは、プリンと甘くない逢瀬。
ルフィたちと約束した通りに、
サンジを連れ出すことができなかったことを謝罪するプリン。

プリンは、今からでも遅くないから、とにかく式に出てはダメだと言うが
事態はすでに、そんな状況ではない。
逃げ出しそうな結婚相手への常套策であるブレスレットはすでに填められ、
親同然の大恩人の命を人質に取られている。
父親からも血の繋がった兄弟からも「価値がない落ちこぼれ」と虐待され、
この結婚にこれ以上抵抗すれば、大切な人たちが皆不幸になる。

だから抵抗をやめると決めた。
843話でルフィに暴言を吐いた時点で、
真意はともかく・・・あぁ一味を抜ける決断をしたんだなと感じたが
やはり本気だった。
もちろん未練はあるだろうが、大切な人のために自分を犠牲にする。
他人にはそれをするなと言いながら、いざとなったら自分はそうする。



サンジとはそういう男だ。
もともと地獄だった人生が、
東の海に逃げてから13年間が幸せだっただけ。
元の地獄に戻ってきただけだと、自分ひとりが諦めれば丸く収まる・・・
その13年間に幸せな日常を与えてくれたすべての人が恩人であり、
一人も傷つけたくない。

おれの冒険は、これで終わりだ・・・!
だったらせめて・・・とばかりに

私との結婚は・・・地獄にはさせませんよ!!!
涙ながらに唐突な、プリンの同情&決意表明

ふと我に返って、自分の発言に恥じらうプリンを前に
空虚に物憂うサンジ
結局すべて諦めたのだ、結婚を拒否できないなら
美人でけなげなプリンを嫁にもらうのは、決して悪いことではないだろう。
戻ってきた地獄に咲く、一挿しの花
君は「救い」だ・・・

明日・・・結婚しよう
なんと、読者の誰も望まぬ方向に、サンジの心は決まってしまった。
しかしサンジは忘れている。
たとえビッグ・マム海賊団の復讐軍にコテンパンにノされようとも
ルフィは自分が信じる道を諦めたりはしない。
ウォーターセブンでロビンの真意を汲みきれなかったときとは違い

今のルフィは、サンジがまだ冒険したがっていると信じているのだ。
サンジが諸々の事情を説明しない限り、ルフィが諦めることはない。
いや、説明したとて、
サンジが自分ひとりを犠牲にすることに、納得などするはずもないだろう。
このまま丸く収まるワケなんてないのだ。

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