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ONEPIECE 851「シケモク」


遂に本性を現したプリン。
可憐で天使のようだったプリン。
サンジにとって地獄の中に射すたった一筋の光明だったプリンはすべて虚像。

プリンはサンジを口汚く罵り、

二人きりの場で交わされた会話を誇張して笑いものにした。
想像以上のゲスっぷりだ。
一味のために、ゼフのために、我が身を犠牲に晒すなか、
唯一の福音と思えたものに、手酷く裏切られたのである。

雨に、涙に、濡れたタバコがせつなく燻っている。
サンジの真っ暗な心に、僅かばかりの明かりが灯る儚い期待は消え失せた。
せつねぇ・・・・
さて、これら突然のプリンの奇行。
これが真意だったとて、なぜ今レイジュに打ち明けたのか。

それは、プリンの「メモメモの実」の能力を使えば、相手の記憶を
操作することができるから、個人を相手に隠し立てする必要が無いからだった。
よっぽど誰かに話したくて話したくて、我慢できなかったと見える。
あとたった半日を我慢もできずに「演技力に自信がある」とは片腹痛い。
「どっちの姿が演技かまだ分からない」と、往生際の悪い僕は考えもしたが
これから記憶を消すレイジュに晒した姿、これこそプリンの本性に間違いない。
ただ、いくら記憶を消して流れ弾に当たったことにしたとしても、
仮にもレイジュは一国の王女なのだから、
招かれた国で「鋼鉄の肉体を傷つけられた」という事実だけで大問題。
通常の王国同士であれば、国際問題になるところだ。
まぁトットランドは、世界的に公の「国」ではないし、
ジェルマは世界会議への出席も認められている政府認定の王国とはいえ
すねに傷を持つアンタッチャブルな存在なので、
これが国際問題に発展することはあるまいが、ジャッジが知れば黙っているはずがない。
だが、プリンの迂闊極まりない行動が、ママの考えに沿ったものではない場合、
意図してこの事態を引き起こしていると考えれば、そこから分かることもある。
そう、他所のサイトなどでも言われているが、
プリンがローラの立場を羨ましく思い、
ママの傀儡となることに辟易しているのではないか?ということだ。

少なくとも、独りのときに見せたプリンの思考は、そう語っている。
プリンは、ママの差し金でルフィたちを騙したように言っているが

ママは、ルフィとプリンが会ったことがあることすら知らないような口ぶりだ。
ママの命令でルフィを騙したのなら、
ここでのママの返答は、もう少し違うものになっている気がする。
それに、家族だけが知るというプリンの正体をルフィにバラす際、

5男オペラに隠れてひそひそと話していたのは、
それがオペラやママの意に反する行動だからである可能性がある。
プリンは、ルフィともヴィンスモーク家とも仲良くする気など毛頭ないが
ママの言いなりになるのは、もう終わりにしようと考えているのではないか。
そこにカポネ・ベッジが絡んでくる可能性を指摘している方もいるようだが
僕は、まだそこまではなんとも言えない。
まぁ、本性がわかってしまった以上、
もう以前のようにプリンというキャラを愛することができない僕だが、
「メモメモの実」は、最終的に
一生分の不幸を背負ってしまったサンジの
心の健康を取り戻すために使われる気がしてならない。
また、御年90歳のブルックがビッグ・マムのことを
みのもんたよろしく「お嬢さん」呼ばわりしたことで
85人の子持ちでなおお嬢さん扱いを受けたことにトキメいて、ブルックと和解
・・・なんてことはないと思うが、
今後の物語の布石が、あちこちに散らされている気がした今回だった。
しかし、さすがは年の功。
ブルックだけが「わかって」いるわけではないだろうが

ブルックが真剣に言うと重みがあるわ。

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