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ONEPIECE 864「ヴィンスモーク家皆殺し計画」


扉絵特集の新シリーズが始まった。

第800話で押し掛け子分になった、バルトロメオら総勢5400名upの猛者たち。彼らの「その後・現在」が描かれる様子・・・これは楽しそうだ。

彼らは、ルフィの希望により有事までは各々自由に行動しているため、グループごとに個別のストーリーとなりそうだが、最終的には大船団全体でひとつの物語にまとまればいいなぁ・・・。

第11弾〜18弾での麦わらの一味の2年間は、ひとり2回ずつぽっちで非常に物足りなかった。今回は「押し掛け麦わら大船団”物語”」と銘打たれているくらいなのだから、それなりに掘り下げてもらえることを期待する。
さて本編。


本物以外の「ルフィの姿をした奴ら」には無警戒だったため、その隙を見事についたブルックが、マザーカルメルの写真を叩き割った。
陶器の額縁そのものに印刷でもされていない限り、こういう割れ方はしないような気がするが、それはこの際置いておく。

ベッジの「完璧な」計画では、3秒待てばママが正気を失うはずだったが、ママは発狂しそうでまだしない。

・始末したと聞いていたルフィが生きていた。
・死んだと思っていた愛しのガイコツが生きていた。
・茶会を台無しにされた。
・楽しみにしていたウェディングケーキがもう食えない。
・マザー・カルメルの写真が割られた。
一度にショックな出来事が重なりすぎて、怒ればいいのか、悲しめばいいのか分からず混乱しているらしい。


ママがパニックに陥れば、以前と同じ惨事が起きる。しかし幸か不幸か、ママはまだパニックを起こさない。それならば息子たちは粛々と計画を遂行するしかない。


まずは計画の始まりであるサンジには新たな刺客が立ち、


計画の邪魔をする麦わらの一味を始末・・・そして


ヴィンスモーク家皆殺し。


現在、ママはまだ混乱して目を回したまま。もうひと押しすればパニックに陥るはず。
しかし、これは危険な賭けだ。
今は不思議なバランスでぐるぐるとママの怒りの矛先が定まらない状態だが、そのバランスが逆方向に崩れれば、冷静さを取り戻す可能性だってある。


だが、目ざといベッジが好機を見逃さなかった。カタクリが青ざめている、すなわち、このあとカタクリたちにとって良くないことが起きることを予見したのだ。


こうなった以上、もうママがパニックを起こす以外に、ヴィンスモーク家を救う方法も、ルフィたちが無事脱出する方法もあり得ない。


ベッジは自信満々だが・・・果たして、カタクリの焦りはベッジの予想の通りなのか。


さて、混乱の中しかし計画通り、あわや一網打尽、危機一髪のヴィンスモーク家。


間違えた

今回の政略結婚にこのような陰謀が仕組まれていたとは、ジャッジはまるで予想だにしていなかったらしい。まったく拍子抜けもいいところである。


私は全人生を、私の全てを「北の海」の国々への復讐のために!「ジェルマ帝国」復活のために捧げてきたんだ!
事態が信じられず、涙ながらに訴えるジャッジだったが、ママの耳には届かない。


「北の海」に固執する父親に対し、イチジたちが反逆する可能性も予想されていたが、「情」を奪われた兄弟たちは、自分の死に対してでさえ無感情、ただ冷静に状況を分析している。

「情」が無いというのは、欲望や野心なども持ち得ないということなのか、父が生涯かけた野望が潰えようとも、残念とも悔しいとも思うことはないようだ。


レイジュですら戦慄する「血も涙もない」弟たちだが、「情」が無い分、土壇場でスペック以上の火事バカ力を発揮することもないだろう。あくまでジャッジの忠実な下僕・・・というかむしろ傀儡なので、いざ助けたあと、イチジたちは放置しても害がないような気さえしてきた。

今回のことで、絶望し覇気を失ったジャッジは一気に老け込み、ボケ老人のように。「情」を失くし、ジャッジに逆らえないだけの最強人形たちは能力をただ燻らせる未来が、なんとなく想像(妄想)できた。

「北の海の闇」について、ジャッジから何か聞けないかなぁ・・・。

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