現在、短期集中表紙連載の第23弾「押し掛け麦わら大船団物語」が実施中。
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わざわざ「物語」と銘打つからには、そこそこ掘り下げて欲しいと思っていたが、期待してよさそうで嬉しい反面、こりゃまた長くなりそうだなぁ・・・。
ハイルディンの仲間たち(果たしてそこにゲルズちゃんは居るのか!?)の話や、バルトロメオが150の町をシメてたギャング時代の話、イデオが表の世界の格闘チャンプだった頃の話などは個人的に興味深い。
799話で自己紹介した順番に展開されるのだとすると、キャベンディッシュの船に同乗しているスレイマンや、イデオと一緒にいるブルーギリー、アブドーラ&ジェットのことまで語られるかどうかは分からないな。(たぶん語られない
キャベンディッシュは、元々ブルジョア王国の王子だった。
ところが、幼少の頃から美しすぎた王子の存在のせいで、国内女性の結婚率が壊滅的に低下。その結果「人気ありすぎの罪」に問われて国外追放になったという。・・・ひどい話だ。
王政とはいっても主権がどこに存在するかは様々だが、「人気ありすぎの罪」などというキャベンディッシュひとりを弾劾するためだけに作られた罪状が認められたのは、それを取り決めたのが国王だったからだろう。
結婚率が低下し続ければ、いずれ国は崩壊する。それを危惧した王や国の重鎮が苦渋の決断としてキャベンディッシュを追放したに違いない。
Vol.4でのやさぐれた表情を見る限り「表向き追放されたという形にした」だけではなさそうで、しかし単身放逐するのではなく、執事や従者ならびに平民なら一生暮らせる程度のお金も持たせているところに、キャベンディッシュを罪に問うた者たちの温情が汲み取れる。民主的な吊し上げを食らったならば、このような措置は取られなかっただろう。
この後、ロンメル王国でキャベンディッシュの別人格であるハクバが人斬り事件を起こしてお尋ね者となり、食うために仕方なくなのか、世間の話題となる快感に目覚めてしまったのか、キャベンディッシュは海賊としてデビューすることになる。
現在26歳のキャベンディッシュが新世界入りしたのが3年前。その時点でハクバではなくキャベンディッシュとして2億超えの賞金首になっていたので、20〜22歳の頃に海賊となったと考えられる。
74人の部下とともに国を追放されたキャベンディッシュ。そして、現在の「美しき海賊団」は全75名。これはクルーの離脱や新規参入がなかったと考えるべきだろう。なかなかの一枚岩だ。
74名の部下たちは、いずれもブルジョア王家に仕えていた者たちだろう。一部は何らかの罪をでっち上げられたかもしれないが、大部分はよほどの決意を持ってキャベンディッシュに従い国を捨てたのだと思う。帰る場所などありはしない。
果たして、元貴族やその従者だった者たちが、どれほどの戦闘力を持っているのかは疑問だが、キャベンディッシュは剣術の天才… 彼ひとりが強いだけでも、そこそこの海なら渡ってゆける(エースのスペード海賊団なんかもエースだけが強いイメージだし、ゼフのクック海賊団も然り)。さらに加えてハクバの存在があるため、寝込みを襲われる心配もない。睡眠不足は美容の大敵だし、キャベンディッシュの健康と美貌が保たれておりさえすれば、食うに困ることもないだろう。
ところで、元とはいえ「王子」の椅子に脚を組んで身を寄せるこの女性・・・。
見た感じ「教育係」ってところだが、それにしてもずいぶんな態度だな。他の者たちはみな畏まっているのに、この女性だけすごく不遜だ。
そういう(意味深)間柄なのかね・・・。何にせよ、対等以上の関係だよね。