ベッジを抱えて逃げるシーザー。援護するジェルマ。追い、立ちはだかり、連合軍が逃げるのを阻むママの子どもたち。
今は全力で逃げるべき時なのだが、ママの煽りを無視できないルフイは、ギア4を発動。
ギア4をもってしても、ママに傷を負わせることすら叶わない。そればかりか、あっという間にギア4のタイムリミットが訪れて、ルフイはただのお荷物に。
タイムリミットが早すぎる気がするのは、それだけルフイが消耗しているからなのか、それとも展開上の都合なのか
ちなみにサンジは、ギア4をはじめて見るばかりか知りもしなかったはずだが、身体に力が入らないルフィを冷静にフォローしてるな・・・。
万事休す。
シーザーはブリュレに完全に退路を断たれ、他も全員取り押さえられた。しかし、そのとき誰も想定していなかった事態が起こった。(いや、我々読者は予想していたが…。)
ルフェルドが欲を書いて落っことした玉手箱が、ホールケーキシャトーの根本というか麓というか、とにかく下まで落ち、その衝撃で大爆発を起こしたのだ。・・・こりゃ、人間が開けてたら死んでたかもね。
シャトーが倒壊するなら、そのドサクサに飛んで逃げることが出来そうだ。今ならルフィが身動きできないことが幸いするだろう。
ルフィは言った。
最後に「海賊王」になるのはおれだ!カイドウを倒したら次はお前だ!!ビッグ・マム!!!。
その宣言を真に受けるなら、ビッグ・マムと戦うのは今ではない。
ただ、ママが言う「アレはお前らにゃ倒せねェ」を、単純にルフィとカイドウの戦力差のことを言っていると捉えるべきか、それとも何か他の要因が大きな壁となるのか。
いずれにしろ、カイドウ討伐は=ワノ国を平定する戦いとなりそうなので、一筋縄ではいかないだろう。
さて、今回もっとも…というか、注意するところはほぼソコしかなかったのだが、ママの客人・歓楽街の女王ステューシーが、実は政府のスパイ、CP-0の諜報部員であることが判明した。
CP-0といえば、サイファーポールの最上位機関とは言っても、天竜人直属であり、ときに五老星や海軍本部の頭越しに暗躍するという、その実状を把握しにくい実に厄介な諜報組織。
CP-9がその存在すら一般には知られていないことに比べ、CP-0は広く認知されているようだが、「CP-0が動く時にいい事なんて起こらない」とロビンが言うように、世間一般に周知されている政府(天竜人)のスポークスマン的役割と、彼らが姿を表して情報を発信”せねばならない”事態・その裏で起きている真の出来事には、大きなイメージの乖離がある。
天竜人に都合の良い真実を創り上げる「情報戦」に長けた印象で、「イージス」の名の通り、彼らは天竜人を守護する「最強の盾」であり、組織体系を異としてもサイファーポールの最上位だけあって、各個人の身体能力や格闘能力もCP-9のそれを上回っていることが考えられる。
(実際、FILM GOLDに登場したルッチは、エニエス・ロビー編では使えなかった覇気を使えるようになっており、自然系のサボと対等に戦っている)
さて、ステューシーがどういう経緯でママのゲストとなり得たのかは、おそらく長年の友人というよりは、裏社会で互いに手広くビジネスをする上での「表面上の」付き合いだと僕は考える。見た目よりも実年齢は高そうなので、何十年にも亘って闇社会に潜入し続け、もともと有能だったこともあり、TOPに近い地位にいれば居るほど重要な情報が手に入るだろうから、自ずと「歓楽街の女王」まで上り詰めたのだろう。
CP-0ということは、築き上げたその地位に固執することもなく、いつでもその地位を捨てる覚悟もあるはずだ。
そんなステューシーが、自らの正体がバレる危険を犯して今回行動を起こした対象が、なんと「玉手箱」。
これには、僕は大いなる違和感を覚えずにいられない。
罪を被ってもらうルフェルドの口は封じたし、マスコミに圧力をかけるのもお手の物。CP-0ならではの手際の良さだが、ステューシーが最初から「玉手箱」を回収する任務を負っていたのなら、
自由落下する箱ひとつよりも速く「月歩」か「剃」もしくはそれを上回る体術で、受け止めることができるはず。というよりも、それが任務なら命をかけて玉手箱の無傷回収に尽力するはずだ。
それなのに、彼女が落ちて壊れる玉手箱をただ眺めていたのは、それが任務ではなかったことの証である。
ステューシーがCP-0であることは事実だろう。
しかし今回、世界政府の名前を出したことは、おそらく政府や天竜人の指示によるものではない。彼女は常日頃から、こうして闇社会に流通する「珍しいもの」「金目のもの」を、時には目撃者の殺害も辞さず巧妙に横領して、政府に横流ししており、その裁量は彼女に一任されているということに違いない。
しかし、正体を知られたモルガンズを籠絡したとはいえ、政府とCP-0の名前を名乗って「コレ」では、大失態である。このことは遠からず、ルッチら他のCP-0の耳に入ることになるだろう。
また、すべて終わったあとで、今回のトットランドの騒動について、モルガンズがどういう記事を書くのか、情報操作を行うのかが、非常に気になるところだ。
余談ですが:
7月7日発売のONE PIECE magazine Vol.1を買ったのだが、忙しくてまったく読めてません・・・。読んで何か報告することがあったら、また書きます。