ローの案内で、…ってか、これ以上放置しておくと取り返しがつかないことになりかねないので強制連行する意味合いも強いと思うが、錦えもんたちが待つ仮りそめの拠点「おでん城跡」に到着したルフィ。
そこには錦えもんとモモの助が居り、ルフィとはぐれたナミたちもちょうど到着したところだった。
ここは、20年前にオロチの手によって焼き討ちされた光月家の居城だった場所。
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将軍オロチの黒炭家御用達の両替屋:居眠り狂死郎が言うには、
おでん城に火が掛けられたとき、光月おでんの奥方が最期に言い残した「四行詩(?」を呪いのメッセージと受け取った将軍オロチは、焼き討ちから20年経った今年に、光月家の亡霊が復讐に現れることを恐れているという。
おそらく、おでん城跡地は「呪われた地」と、祟りを怖れて20年もの間忌避されてきただろう。市井の民は、光月家のことを逆賊であると教育され、光月家の名は口にすることすらタブーとなり、光月家に縁の地に近づく者などなかった。
そのため、隠れ家として最適だったのだと思われるが、どうやらオロチの部下の中には、オロチほど「光月家の亡霊」の呪いを怖れていない者もいる。そんなに亡霊の復活が怖いなら、この地を放置するのは悪手だと僕は思うんだが、たとえば光月家の卓越した石工技術で組まれた基礎が破壊できないとか、たとえばこの山を切り崩して更地にしてしまうと、ふもとにある高度に管理された桃源農園が機能しなくなる仕掛けが施されているとか、なにか放置するしかなかった理由があるのだと思いたい。
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そして錦えもんの口から語られる衝撃の事実
実は我々、20年前の「ワノ国」より、時を超えてやってきたのでござる!!!
うん。…まぁ、そんな気はしていたよな。
いま8歳のモモの助が、20年前の焼き討ちを記憶していたり、ロジャーと会ったことがあると言ったり、モモの助にとってショックな出来事があったのが数ヶ月前だったり…。
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おでん様は20年前に居城を焼き討ちされ、モモの助や家臣たちの命を守り絶命した。
「処刑された」という証言と「煮えてなんぼのォ おでんに候!」という見得の切り方から、僕はおでん様はてっきり「釜茹で」にされたものと思っていたんだが、とはいえ、単身ですべての罪をかぶったとて、モモの助や家臣を見逃すオロチやカイドウではないだろう。
おそらく焼き討ちの中、おでん様はモモの助や家臣たちを逃し、焼け落ちるおでん城にて自刃し、その首ひとつでカタをつけようと考えたのだと思う。ところが絶命する前に身柄を拘束され、公開処刑されたのだとしたら一応の辻褄が合う。
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では、死亡が確認できなかったモモの助や家臣たちの墓標が、なぜ存在するのか。
それは「逆賊として退治した」というアイコン的なものが、ワノ国を治めるために必要だったオロチが立てたとも考えられるし、
焼き討ちの際に、単身責任を取るおでん様以外はすでに絶命したという偽装をするため、光月家側の誰かが立てたとも考えられる。
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次に最も重要な疑問として「錦えもんたちは、どうやって20年前からやって来たのか。」というのがあるが、僕は「どうやって」来たかよりもむしろ「何をしに」未来へ来たかの方が気になる。
「時間を超える」とは、もはや何でもありだな!とも思うが、そもそも悪魔の実の能力は「何でもあり」だからな。なんらかの悪魔の実の能力か、超常の自然の力か何かで、とにかく時を超えたのだ。これについては説明あるまで待つ。
では「何をしに」やって来たのか。
何か取り返しのつかない下手を打ったとか、とんでもない事件が起きた場合に、それを「時を渡る能力」でなんとかしようと思えば、普通は過去へ飛ぶものだ。過去はおおよその流れを把握できるので対策を練りやすい。
ところが、20年も未来にいきなり放り出されても、予備知識のない不利極まりない立場からのほぼゼロスタートで行動を起こさなければならないのだ。
彼らはいったい「誰の」「どういった」考えに基づいて未来へやって来たのか。…まったく予想がつかんわ…。
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さて、オロチが怖れる光月の奥方が残した「呪いの四行詩」
月は夜明けを知らぬ君
叶わばその一念は
二十年を編む月夜に九つの影を落とし
まばゆき夜明けを知る君と成る
オロチは「光月の亡霊が20年後に化けて出る」と読み解いたそうだが、
「月」は光月家を意味するのだろうし、「夜明け」とは「開国」することから始まる「新しいワノ国」のことだろう。だが「九つの影」ってたぶん「麦わらの一味」のことだよな。
それが月夜に現れて事を成すのだとしたら、ミンク族の活躍も想像できる。
現れるのは亡霊ではなく、おでん様の意思を継ぐ9人の戦士ってことだろ。「赤ざや九人男」ってのはフェイクだと思うね。
ルフィが魚人島を壊滅させるという、マダム・シャーリーの占いや、ジョイボーイが果たせなかった約束を代わりに果たすものが来たとき「ノア」が使命を授かるとか、そういうのと同列に考えると面白いな。
ってか、未来を見通すことができたのなら、錦えもんたちを未来に送ったのは奥方の能力なのかもしれないな。
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余談だが:
花の都の寺子屋って、戦後の墨塗り教科書や、GHQのWGIPとか、日教組の自虐史観教育とかを想像させて・・・なんだかなぁ・・・