Cogito, Ergo Sum

ONEPIECE 938「女の秘密」

 




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慎重裏に配ったはずの「判じ絵」と足首の「逆さ三日月」の秘密がバレた。


討ち入りの決行日と集合場所を記した、くだんの「紙っぺら」は、いわゆる「判じ絵」というには庶民向けのなぞなぞらしさが薄く、あからさまに暗号っぽかったので、見つかれば怪しまれることは必然。
加えて「ワノ国の民なら理解できる」とのことなので、解読はそう難しいことではない反面、判じ絵だけでは当日当該場所で待ち伏せることはできても、誰がこの企みに荷担している逆賊なのかを事前に知ることまではできない。


ところが、この暗号に率先して呼応するであろう者たちが、左足首に逆さ三日月の刺青をしていることがバレてしまった。

いったいなぜ?
逆さ三日月の刺青は、光月家の復興を望む者たちが、モモの助たちが帰還したときのために備えた極秘ネットワークのシンボルであり、20年後のワノ国にたどり着いた錦えもんたちですらその存在を知らなかった。

当然、オロチの手の者に気取られないように、慎重に考案されたはずだが、モモの助たちが居らぬうちに宗旨替えした者がいてもおかしくはないし、やんごとなき理由で泣く泣く、もしくは私欲のために自ら進んで情報を売る者が出てもおかしくない。20年の空白とはそういうものだろう。
まして、その気になれば、上っ面だけ話を同調させてスパイを送り込むことだって、まったく難しいことではない。

要するに、バレる要素はいくらでもあったということだ。

とはいえ、もはや討ち入りの決行は翻せない。予定の中止や変更を、心を決めたすべての同心に洩れなく伝える術がないし、その日が討ち入りと信じて、捕まらず身を潜めている者だってまだいるかもしれない。
何より、光月家のシンパという疑いだけで捕まる者が大勢出ているなか、約束の日に張本人がバックれることなどあってはならない。それは、光月家の再起を信じて忍んできた民を裏切ることに他ならないからだ。
これは国を取り戻す戦い。「国」とは「人」。活発な人々の営みなくして国は栄えず、人同士の交流や信頼が密であればあるほど国は強固になる。
今ここで身を翻しては、20年の空白を埋めて民の信頼を取り戻すことなどできるはずもない。


しのぶの言い分がすべてを表している。

そこへ、空気も読まず入ってきた場違いな太鼓持ち。


トの康だ。

どうやら、しのぶとカン十郎を知っているようだが…
しのぶもカン十郎も誰だか分かっていない様子。ヤスにしてみても、しのぶに会うのはかなり久しぶりのようだ。

さて、トの康の正体が、もし既出の情報にあった人物だとしたら、該当しそうな人物は極めて少ない。

まずは、傳ジロー。前回ちらりと見えたシルエットから、牢の中の河松が20年前の編笠の男だと僕は思い込んでいたが、実は河松が長髪ちょんまげの細身の男で、傳ジローが背が低い編笠の男だったのだとしたら、その成れの果てがこのトの康である可能性はある。

次に、まだ名前すら出ていない「赤鞘九人男のひとり」。
実は赤鞘九人男は、まだ誰ひとり確定していない。仮に錦えもん、カン十郎、雷ぞう、菊、アシュラ童子、河松、傳ジローがそうだとしても、あとふたりが犬と猫とは、僕にはイマイチしっくりこない。まだ見ぬ赤鞘九人男が存在するかもしれないと考えている。

あとは…
おでん様の父親:光月スキヤキ。
オロチがおでんを亡き者とした様子は錦えもんからルフィたちに語られたようだが、当時のおでん様は九里の大名。時の将軍がその父:スキヤキだったならば、オロチが海賊と手を結び国の乗っ取りを計画し、息子が謀略に掛かり命を落とそうかというその時に、将軍スキヤキは一体何をしていたのか。

ひょっとすると、23年前の海賊騒動をきっかけに(かどうかはわからないが)、20年前には、すでにスキヤキは将軍の座を追われていたのかもしれない。そしてそのまま世捨て人として、過去を隠して生きてきた…なんてことがあるかな…とね。


なんかね、ヤスの「始まるのかい?決戦が…」という物言いが、僕にはどうにも他人事に感じられてならないんだ。
赤鞘九人男であれば、もっと当事者として感情的になっていいはず。いや、スキヤキだって同じくらいの苦渋を呑んだだろうけど、息子の無念を晴らす部下たちへの隠居した先代の感情なら、こんな感じでも理解できなくもない。

ただ、問題は年齢だ。
スキヤキもおでんも、12歳で元服と同時に結婚してすぐ子をもうけたと仮定しても、どんなに若くてもスキヤキは54歳となる。あれ? 54歳・・・なら、全然ありえるな。

よし、じゃあ「トの康の正体は、スキヤキ様」ってことで。

一方、トコを抱いた謎の女を助けるために、人斬り鎌ぞうを下したゾロだったが、戦いを高みの見物しながら余計なちょっかいを出してきた牛鬼丸を追うこともできず、その場で力尽きて意識を失った。


牛鬼丸の横槍のせいで喰らった鎌ぞうの鎌による負傷のせいではなく、腹の音を聞く限りでは、どうやらよほど空腹だったか、毒の魚や獣を食いすぎて腹具合がよほど悪かったかが原因のようだ。



目が覚めると、傷の手当と酒と食事の手配をする謎の女。



女は、見ず知らずの自分たちを、傷つきながらも命がけで悪漢から救ってくれたゾロに、自らの秘密を話し始める。

20年前に生き別れた兄を探している。


兄の名は「光月モモの助」、私は妹…「日和」。

なんだってーーーッ!!!
こいつは嘘くせえッー!フェイクの匂いがプンプンするぜッーーッ!!

こんな素性の知れない浪人にあっさり正体明かすような脇の甘さで、20年間密かに生き延びられるわけがない。
ゾロが、噂に聞く「三刀流の使い手」で、オロチに反目する「強い剣士」だったから味方に引き入れたいと考えたかもしれないが、しかしゾロは海外の人間とわかっているんだから「モモの助」や「日和」の名を危険を犯して名乗るだけの価値があると判断できるまでの根拠がわからない。
まぁ、事実オロチの手下に命を狙われているし(狙われてたのはトコだけど…)、反オロチの勢力ないし思想の持ち主であることは間違いないと思うが、日和本人がするには博打すぎるだろ、コレ。

「モモの助」と「日和」の名を出したのは、何か試されてる気がする。この女は日和ではなく、日和の影武者、もしくは勝手にそう名乗っているだけじゃないだろうか。
日和は、やっぱり小紫じゃないかと思うんだよなぁ・・・。

あとね、さっきの与太話に関わるんだが、
以前書いたように、えびす町と何らかの関係がありそうな「トコ」が、もしも「トの康」の娘だったとしたら、トコは血縁上モモの助や日和の叔母ということになる。これは「トの康」の正体がスキヤキ様だった場合ね。

もしそうだったら、面白いなぁ・・・ややこしくて。

あと・・・
牛鬼丸は「七人の侍」よろしく、強い剣士の腕を確かめるべくわざと攻撃をしかけてきたんじゃないだろうか。で、さらに自称「日和」のこの女とグルのような気がするね。

最後に余談だが:


ゾロの傷の手当に使われた「ガマの油」は、ウソ八(ウソップ)のもとから盗まれたんだろうなぁ…

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Comment

  1. 匿名 より:

    作戦がバレるということは、ゾウへのジャック再襲来も含めて、やはりミンク族に内通者がいるということでしょうか…

    • BIE(管理人) より:

      その可能性はかなり高いですよね。…誰かなぁ。
      名前が既出のミンクは限られてるけど「まさかこいつが!」って驚きのあるミンクいたかなぁ

  2. shino より:

    殿で康って、
    まるで家康のようですね。

  3. やまちゃん より:

    いつも楽しく拝見させていただいています。

    トの康…やはり身分が高そうですね。
    ストレートに、トの=殿(との)だとすれば納得ですが。市井の人に紛れて暮らす、暴れん坊将軍や遠山の金さんモチーフでしょうか?

  4. 匿名 より:

    いつも楽しく拝見させて頂き、有り難うございます。

    スキヤキ、トノ康、トコの行…。
    大変興味深く思います。

    トコが(トノ康=すきやき)の子供であるとすると…。トコとう名前がトノ康の子であることを暗示する布石になりますね。

    日和にとっては祖父の子供ということになります。

    日和=小紫であるならば、トコが常に傍らにいた事に合点がいってしまいます。
    あくまで仮定の話ですがそうであったら…面白いなっww

  5. K3 より:

    今週号に”ワノ国動乱地図”と誰がどこにいるかの解説が掲載されてましたが、ゾロと一緒にいるのはおトコと小紫とありますが。。。

    • BIE(管理人) より:

      ホントだ…。
      ヤマカムさんは、この自称日和=小紫とほぼ断定していますね。
      僕は違うと思うんだけどなあ…

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