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ONEPIECE 939「老いたる豹は路を忘れず」

モモの助の妹、日和を名乗った謎の女は、ゾロがモモの助たちを知っていると聞き、興奮してこれまでのいきさつを切々と述べた。


20年もの間、半信半疑で兄たちの帰還を夢見ていた亡国の姫は、世を騒がせる「光月家復活」の噂と、噂通りの強力な助っ人の登場に逸る気持ちを抑えきれず、ゾロに身分を明かしたのは大きな賭けだったという。

こんな何処の馬の骨だかわからない浪人に、あっさり素性を明かすような脇の甘さで、20年もオロチの追っ手の目を躱し続けることができたとは、とてもじゃないが思えない。この女が日和とは、僕には信じられない。…と前回は書いたのだが、どうやら本物の日和と思うよりないようだ。


母トキ様がおそらく自害し、焼け落ちるおでん城から日和を連れ出し保護していたのは「河童の河松」。やはり編笠の男で決まりだ。

さらには赤鞘九人男のメンバーが確定。


錦えもん・カン十郎・雷ぞう・お菊に、河松・傳ジロー・アシュラ童子と、僕が懐疑的だったイヌ・ネコもその一員だったらしい。
とくに逆張りしてるつもりはないんだが、どうにも疑り深い性分なもので、今回は外しまくりだな。

あとは、大手考察サイトなどでもほぼ確定と言われている日和=小紫が、本物かどうか・・・
いくら往生際が悪いと言われようとも、僕にはまだ断定できないのだ。

たしかにトコを連れて逃げているんだから、あのオロチの宴の場にいた可能性は高い。この格好は遊女のそれだし、小紫と同様にトコに「姉さん」と呼ばれているし、そして何より


編集部がキャラ動向一覧にゾロと一緒にいるのは小紫と載せてしまっている。(これが真実かどうかはともかく、あの時点で小紫と載せたことは明らかに編集部のミスのはずだが、何か公式からアナウンスはあったのかな…?)


河松とはぐれてから13年間どうやって生きてきたのかは語られなかったが、今回の語りようを見る限りでは、育ちの良さを隠せないどこか浮世離れした純真さ、危機意識の低さが、あのしたたかな小紫と同一人物とはとても思えないのだ。


二人が見せた「武士の娘としての矜持」も、シチュエーションが違うとはいえ、まるで異質のものだ。
この二人が同じ人物だとしたら、二重人格である以外、僕には納得できそうもない。

トコが「姉さん」と呼んでいるんだから、日和も遊郭にいることは間違いないんだろうが、仮に狂死郎親分をはじめ遊郭が組織ぐるみで反オロチレジスタンスだったとしたら、錦の御旗そのものである日和様を匿うために遊女のフリをさせることくらいはあっても、花魁などという目立つ地位に祀り上げるのはとてもオススメできないし、ゲスな成金から身体を張って金を巻き上げるような行動をさせるとは思えない。いくらそれが本人の「覚悟」だとしても、花魁という職業の内容を考えれば、それを家臣が受け入れるとは思えないし、家臣の気持ちや家名の凋落を考えれば「姫」としてするべきことでもない。

まぁこれは、この娘が日和ではなく小紫こそが本当の日和ではないかと思っていた前回までの僕の考えとも矛盾するのだが、今回の日和のキャラクターを見ていて、強く感じてしまったのだなぁ。

この娘=日和は小紫とは別人(別人格?)。と、現時点で僕は考えている。

さてその頃、兎丼採掘場の「大相撲地獄」はというと、


全然余裕の対戦相手をいいことに、ルフィがかつて見た「武装色の覇気」の再現をあれこれ試していた。


それならば見ていてくれと、ヒョウ爺がやってみせた攻撃は、まさにルフィが求める「武装色の覇気」の進化形だった。

「見聞色の覇気」に似た能力を空島では心網マントラと呼んだように、これは「武装色の覇気」に似た、ワノ国に伝わる独自の攻撃強化法らしいが、根っこに通じるものは同じなのだろう。

ヒョウ爺が言うには、


良い刀は斬りたい時に鉄をも斬り、切りたくない時は紙すら斬れぬ。それは剣士の心ひとつ。


これはコウシロウがゾロに伝えた「最強の剣」の心得そのものだ。


アラバスタでのMr.1戦で、この極意を自分なりに理解したゾロは、万物の呼吸をとらえて鉄を斬れるようになった。
しかしそれは、さらに武器や技を強力にする技に通じるものでもあったらしい。

今まさに、刀が黒刀に「成る」秘密に迫りつつあるゾロと、ワノ国らしい「剣士の極意」を応用して徒手武術の進化を目指すルフィが、同じ筋道に辿り着いた。これはなかなか胸が熱くなる。

ただ、ちょっと気になるのは…
ヒョウ爺が見せたのは、ルフィの武装色のまさに延長上にありそうな黒色硬化による強化なんだが、


レイリーや


戦桃丸や


マリーゴールドがやってみせた覇気は、黒色硬化していなかったんだよなぁ・・・
これって、本当に同じものなんだろうか・・・

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