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ONEPIECE 956「ビッグニュース」

「ビッグニュース」だ! しかも、盛りだくさんすぎるわ!!!

ワノ国編が、兎丼解放あたりからトントン拍子に日程だけを消化してきたのだから、マリージョアでも同じだけ時は過ぎる。
世界会議はすでに一週間前に終了、リュウグウ王国のネプチューンやしらほしはすでに帰国し、世界会議の成果と、その間に世間を賑わせたニュースが、世界経済新聞によって世界中に周知された。

その最大の成果(?)とは


「王下七武海」制度の撤廃

アラバスタとドレスローザ、七武海に乗っ取られた国と乗っ取られかけた二国の王からの提案により、白熱の協議の末、賛成多数で可決された。

実際にこの二国の例は、海軍が介入することになったし、大きな社会問題として報道もされた。正論として表側からのみ見れば、制度に問題があることは、誰の目にも明らかな事実だ。
だが、リュウグウ王国が四皇の庇護によって永らく国の平穏を保ってきたように、貿易、金融、武装、娯楽、防衛など、様々な面で海賊の恩恵を受けている国家が存在するはず。
そういった側面から議会が「白熱」したのだと思われるが、たとえば近い将来「七武海制度」に似た状況をふたたび作り得ないために、今後海賊とのあらゆる癒着・取引をすべて悪事と定めて厳罰を設けるなどすれば、それは困る国も少なくはなかっただろう。
これはオッケー、これはダメ、という絶妙な線引きが為されたはずだ。
藤虎の土下座にはじまる真摯な訴えや、陰なる働きかけに賛同した者も居たかもしれないが、この争議の結末は、50人の国家代表が各々世界の平和を考えた結果などでは決してなく、


ガープが言うように、それぞれの複雑な思惑が交錯した結果なのだ。

そしてまた、世界会議は全員が円卓を囲み、議事進行役は各国の王の持ち回りで行われ、政府側の人間が口を挟まないという、一見して平等のようでいて、現実としての上下関係や利害関係に縛られないはずもなく、さらに穿って見れば、陰から世界政府・天竜人にとって都合のいい論調に巧みに誘導することを指示された国家代表が居てもおかしくない。


「王下七武海制度の撤廃」は、社会が望んでいるとともに、五老星たちが思い描く未来への布石(のひとつ)なのだと思う。

次なるビッグニュースは
革命軍No.2、参謀総長サボの身に何かが起きたらしい情報。


一緒にマリージョアに潜入したメンバーは誰一人連絡が取れないらしく、一同この状況が信じられない様子。


そんな中、その情報を知った黒ひげが動き出す。
海軍に取られるぐれェなら、おれが貰っちまおう!!

これは、サボが持つ「メラメラの実」の能力を奪い取ることを示唆しているとしか思えない。
しかし能力者が死んだら、その能力は、世界のどこかで新たに実に宿るはずではなかったか。まぁ黒ひげが能力を奪う(他人に移す)方法がまだ不明なのでなんとも言い難いが、白ひげの「グラグラの実」のときは絶命してすぐとか、脳がまだ生きてたとかいう理由で能力を奪えたと考えられたものの、もしサボが死んだのであれば、黒ひげが今から動いても能力の奪取に間に合うとは考えにくい。

そう。「死んだ」とはひとことも書かれていないところに、オダッチの作為を感じずにいられないのだ。サボはまだ絶命していない可能性が極めて高い。

ただ、サボの能力を誰より知っている革命軍の仲間たちにして信じられないような状況で、個人的にサボを知るマキノやダダン一味も絶望と悲しみに打ちひしがれるしかない内容が書かれていたことも、また事実。


サボが、バーソロミューくまの現状に憤り、冷静さを失っていたことも事実だし、失敗や撤退を考慮せず「成功」か「死」しかない強硬策を取ったこともまず間違いない。

いったいサボの身に何が起こったのか・・・。僕はまだ死んでないと思っているぞ。

そして、一般に公開された情報ではないが、読者的にビッグニュースだったのは、


X・ドレークが海軍のスパイだったこと。
かつてのロシナンテのように、海兵である身分を隠し海賊として潜入捜査をしていたのだという。

海軍本部 機密特殊部隊「SWORD」隊長
・・・隊長!?
隊長自ら潜入捜査?・・・しかも船長だと!?
まぁ、そういう役どころなら、先日来僕がこき下ろした「父親の呪縛に囚われた小っせェ男」という印象は払拭できる気がしてきたが・・・ちょっと設定に無理ないか?
こうなると、ローに手助けしたのは、俄然ドレークの疑いが濃厚だが、「野望」ってのはローの思い違いなのか、それとも二重三重にスパイということなのか・・・


そしてコビーが「SWORD」の隊員としてドレークの部下になっていた。

海軍本部少将の立場を兼ねているそうなので、先日マリージョアに向かうドレスローザの船を守ったのは海軍本部の正規の職務だったんだろう。
しかし、あのときは本部大佐だったコビーが、いつの間にやら少将に。

ドレスローザの船はニューマリンフォードのかなり近くまで来ていたし、レベッカたちがマリージョアに上陸したのは世界会議の前日、会議は7日間で現在は会議終了から7日後。

コビーはわずか半月ばかりのうちに、准将をすっとばして少将に昇進したことになる。

特殊部隊に所属することで「少将相当官」として扱われる、ってなこともあるかもしれないが、それならばそう書くだろうし、この半月の間に特殊部隊に急遽編入されたってこともあるまい。
「准将の壁」ってのは存外でかいと思うので、コビーは世界会議の期間中に、なにか相当でっかい手柄を立てたに違いない。
ヘルメッポもよく付いて来た方だと思うが、そろそろ置いてきぼりかなぁ・・・

そして最後に
アラバスタに関する事件


詳細はまだ語られていないのだが、世界会議の終了後、リュウグウ王国の一行が帰路についた直後に事件は起きたらしい。
アラバスタといえば、今回の「王下七武海制度撤廃」論議の発起人のひとり。先に述べたように、それを本心ではよく思わない勢力は確実にいたはずだ。

しかし「アラバスタに関する事件」とは、制度撤廃で不利益を被る者による報復などではないと僕は思う。


世界会議開催中の裏で、虚の玉座に五老星がいただく「イム様」とやらが、玉座に赴く際に持っていたのが、ビビの写真。


その直前には、ルフィと黒ひげの手配写真が切り刻まれ、しらほしの写真には剣が突き立てられていた。
イム様がなにかの決定を五老星に下した、その対象に選ばれたのがビビだった可能性が高い。しらほしは、あわやその選にもれたと考えていいだろう。


ビビに何かが起きた。それはイム様の指示による謀略の可能性が濃厚だが、その真相はガープも知らない。
だがそれは、太陽が射す地上の美しさを実感し、人間の素晴らしさを少し理解したネプチューン王やしらほしが、再び人間を恐れ、忌み嫌う要因となりかねない事件だった。

いったい、ビビの身になにが起きたというのか・・・? コブラ王・・・死んだかな
単に「誘拐された」とかいうレベルの話じゃぁなさそうなんだよなぁ・・・


歴史より消すべき・・・とかおっかないこと言ってたもんなぁ・・・


あと、余談だが:

過激なニュースが目白押しで、どのニュースで一面を飾ろうか嬉しい悩みが尽きなかった世界経済新聞の社長モルガンズが、政府からの情報工作の依頼を真っ向から拒絶したのは、


一体何のニュースに対してだったんだろうな?

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