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ONEPIECE 957「ULTIMATE」

ロックス
今や若い海兵はその名も知らない過去最悪の海賊団。


そこには、若き日のビッグ・マム、カイドウ、そしてなんと白ひげまでもが加入していた。

その他にも「金獅子」「銀斧」「キャプテン・ジョン」「王直」などなど、後に名を挙げる海賊たちも数多くいたという。「金獅子」ってのは、おそらくシキのこと。「キャプテン・ジョン」は彼が残したといわれる莫大な財宝をバギーが探していたアレ(…で、モリアにゾンビにされてた)。他の二つ名が誰か既出の人物を指すのかどうかは不明だが、とにかく、そこそこ有力な海賊たちを率いていたそうだ。



船長の名は、ロックス・D・ジーベック。

錚々たるメンツを率いていたといっても、船内でも「仲間殺し」が絶えなかったりと、仲間として纏め上げていたというよりは、利害の一致で集まった愚連隊、という印象が強い。



そのロックス海賊団は、38年前に、ゴッドバレーという島で壊滅。
それに大きく貢献したのが、当時すでに中将だったガープであり、その事件こそ、ガープが「海軍の英雄」といわれる所以なのだが、実はそのときガープは、なんとロジャーと一時的に手を組み、ロックス海賊団を打ち破ったのだという。

何かいろいろと不自然な気がして違和感が拭えないな。今回は解説がめっぽう多いが、それでも情報がかなり不足しているらしい。(おそらく意図的に)


そもそも、ロックスが起こした事件の多くが、政府によってもみ消されたとはいえ、たかだか40年ほど前に、テロ的に世界政府に敵対し世間を騒がせた存在が、ほぼ誰の記憶にも残っていないというのが不自然過ぎる。

ガープ自身が語りたがらないとはいっても、そのときガープのすぐ側で見ていた部下が今でもいるだろうし、記録されずとも、都市伝説的に語り継がれていなければおかしいくらいの存在だ。

また、ガープが語りたがらない理由として、ロジャーと共闘したことを公然とできないことと、


天竜人を守ってしまったことが、ガープとしては信念にもとる行動だったかららしい。
ロジャーと手を組んだことは、おそらくガープ的には不本意なことではなかったと思うが、ただ後にロジャーの名が全世界に与えた影響を考えた場合に「海兵として適切ではなかった」と考えるほどガープが理性的とも捉えにくい。ここにもいろんな事情が隠れていそうだ。



そして現在、そのゴッドバレーという島は存在しない。

それが「バスターコール」を意味するのかどうかは難しいところだが、センゴクはゴッドバレーのことを「政府が隠したかった島」と表現しており、島の存在が明るみに出ることが、政府にとってよほど不都合だったことが伺える。
ガープが不本意ながらも天竜人とその奴隷を守ってしまったのは、「そこ」に住んでいたのか、それとも人質に取られていたのか、そのときゴッドバレーに天竜人が居た事実を示しており、その名からも、島そのものが天竜人に関係があった可能性がある。

そもそも、ロックス海賊団が集結した「とあるひとつの儲け話」とやらこそ、ゴッドバレーの「謎(秘密?)」に関係しているのではないかと考えてしまうな。

ロックス海賊団が集結したのが「海賊島ハチノス」だというのも気になる。
ハチノスとは、現在黒ひげ海賊団が拠点にしている「海賊の楽園」。

目的意識が強く、意味のある行動を着実に積み上げてきた黒ひげが、今ハチノスを拠点にしていることにも何か意味があるのだとすれば、それが目的か手段かは分からないが、ロックスが成そうとした「世界政府に都合が悪い事実」を改めて明らかにすることを企んでいるのかもしれない。

もっと穿った目で見れば、
黒ひげの「人の倍の人生」とか、3つの生命(魂?)を持っている疑いなどから、黒ひげがロックスの生まれ変わりに近い存在である可能性も浮上する。

ただ、黒ひげの中にロックスの個性が潜んでいたと仮定すると、それに白ひげが気づかなかったというのはいかにも不自然に思えてならないのだが・・・。そもそも「仲間殺し」をよく思わない白ひげがロックスに居たというのも、違和感アリアリなんだよなぁ。

仮に黒ひげがそうではないにせよ、ロックスの「意志を継ぐ者」は、今もいると思う。ママは違うな。カイドウはどうだろうな・・・。

ところで、藤虎が今討伐しているのはハンコックだろうか?
藤虎が大けがしてるのは、世界会議の4日目にマリンフォードに潜入していたサボたちと戦闘があったその名残だと思うので、今対峙している人物とは関係なさそうなんだが、


藤虎の艦隊が、なんか竜みたいな生き物と戦っている様が描かれている。
九蛇の船を引く遊蛇(ユダ)とも少し違うようにも見えるが、海王類に襲われているのではなく、砲撃なども受けているようなので、この巨大生物を率いる何者かと戦っているのだとしたら、ハンコックかなぁ・・・と。


あと海軍特殊化学班「SSG」な。
905話で藤虎が緑牛に言っていた、ベガパンクが完成させた「すげェモン」のことに違いない。


どうやら海賊(七武海)の手に頼らずとも、無尽蔵に湧いて出る有象無象の木っ端海賊を牽制し、四皇の勢力をもある程度抑え込む力を持つ「何か」であるらしい。

遺伝子操作や細菌兵器、大量殺戮兵器など人道に反するような類を藤虎が受け入れるとも考えにくいので、「科学」ってのは、パシフィスタの発展型みたいな生物兵器なのかなぁ。
特殊化学部隊ではなく「班」ってのも気になるな。

2年前に戦桃丸が初登場したときは、ベガパンクのボディガードということで「科学部隊」隊長だった。しかし、直近では海軍将校のコートを羽織って基地に詰めていたので、所属が変わったのかもしれない。
果たして「SSG」は、ルフィたちの直接の脅威となるのだろうか・・・。

余談だが:

威圧や力ずくで相手を従わせ、ときには歯向かうものを亡き者とし、サカズキがこれまで「徹底した正義」を貫いてこれたのは、ひとえにサカズキ自身がその「徹底した正義」の執行者だったから。

以前にも書いたことあったと思うが、サカズキは組織の長たる器じゃないね。現場にいてこそ、サカズキの脅威は最大限に活かされる。
近頃のサカズキはイライラするばかりで、海軍の組織としての機能がうまく回っているようにはとても見えない。


事実、サカズキの元帥就任の後押しをした政府には頭超えで政治を行われ、サカズキに代わる海軍最大戦力のひとりである藤虎は、自身の信念のもと海軍の威信を傷つける始末。挙げ句、新たな脅威に老兵の知恵を借りようとも考えない。

偏狭な石頭野郎だから人望がないんだろうな・・・。

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