お玉は一緒に連れてきた「ひひ丸」に足留めを命じ、飛び六胞ふたりを相手では「ひひ丸」がタダでは済まないと心配するナミをしかし一喝。
なめんな。
おら達「サムライ」として、ここに来たんでやんす!!!
単体で戦力にならないお玉は、討ち入りの頭数に数えられていなかった。当たり前だ。仮にお玉が高い戦闘力を有していたとしても、光月家と縁もゆかりもない8才女児の戦力を当てにするわけはない。
お玉がなにを思って参戦したかはこの先明らかになるのだろうが、とにかくお玉は自分の意志で討ち入りの一助となるべく鬼ヶ島までやってきたのだ。
敵の船といえばオロチの将軍行列に随伴する船団がそれだが、ルフィたちの上陸が当初バレていなかった点からも、火祭りの宴がはじまった以後に鬼ヶ島に着いた敵船はないものと想像できる。討ち入りの前日、編笠村で赤鞘九人男たちを見送ったお玉が、先回りしてオロチの船団に潜り込んだとも考えにくい。
だが、お玉は「てきの船にのせてもらって」と言った。
密かに潜り込んだのではなく、乗せてもらったのだ。ここから考えられることはふたつ。
まずひとつ、お玉が「きびだんご」の能力で手下にした、ダイフゴーやババヌキたち兎丼のSMILEに船を出してもらい、カイドウ兵として普通に上陸した。
当然、衛兵や警備の兵がいたはずだが、お玉ぐらいなら紛れていても隠し通せる。しかし「コマちよ」「ひひ丸」ほどの巨体は隠せない。さすがに怪しさ満点だ。
どこから沸いて出やがった
うるティも突然現れた「ひひ丸」に疑問を抱いている。
ここでもうひとつ、カリブーも味方として同行してきていると考えていいだろう。「コマちよ」「ひひ丸」は、カリブーがヌマに隠して運んだのだ、おそらく。
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その頃ヤマトは、モモの助抹殺に押し寄せた、ササキの装甲部隊に手こずっていた。
モモの助だけを助けて、しのぶを切り捨てることをしたくなかったからだ。
だがそこへ、フランキー将軍を追ってきた八茶が乱入。幸いなことに下層への退路を開いてくれた。
その場をフランキーに任せ、逃走するヤマトはモモの助に説く。
ヤマトは、ルフィから聞かされるまで赤鞘九人男の生存を知らなかった。同じように、モモの助も日和も、20年前に死んだと思っていたはずだ。
だからこそ、自分がおでんになり、おでんが成せなかったことをするつもりだったのだが、それはおでんの航海日誌によれば、本来モモの助の役割だったということだろう。
ここにきてヤマトには、ワノ国をどうするべきかの道筋が見えたのだ。本来成すべき者がここに居る以上、ヤマトが無理やり取って代わる必要はもはやない。モモの助を生かすために、モモの助に役目を果たさせるために、全力を尽くす。
それが今のヤマトの「自分がおでんとなること」よりも重要な、至上の命題となったのだ。
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屋上へ向かって疾走中のルフィたち、キッドとキラー、そしてビッグ・マム。
ビッグ・マムは、赤鞘とカイドウの戦いなどに興味はなく、あくまでルフィに用があるはずだが、ルフィはカイドウを倒すと公言しているため「どうせそっちに向かってんだろ!?」と屋上を目指す。
ルフィを無駄に疲労させないために「露払い」として同行しているサンジとジンベエ。
しかし、サンジにのみ、なにやら琴線に触れる「声」が聞こえるらしい。
「よいではないか」「いけませぬ」「あ〜れ〜〜」とくれば、時代劇でお馴染みの「帯回し」と呼ばれるアレだ。
悪代官が女性を手籠めにしようと帯を掴んでクルクル回すやつ。透明になる夢を叶えてしまったサンジになら、次の夢となり得る「男のロマン」だ。(そうか?
さて、これはいったい何だろうか。
遊女への憧れをいまだ捨てきれないサンジの妄想かもしれないが、さすがにそんなハズはないだろう。
サンジは見聞色の覇気に長けているそうなので、サンジにだけ感じることができるというのは、ない話ではない。
ルフィは、カタクリの異常に発達した見聞色の覇気と互角の勝負をしたが、ルフィのアレが「見聞色」だったかどうかははっきりとしていないし、ルフィの場合は常にスイッチが入っているとも考えにくいからな。
であれば、近くで誰かがお座敷遊びに興じている?・・・というのか。
現状の騒動の中、そんなことを平気でしていられるのは、死んでいなかったオロチくらいしか思い当たらない。
どうせオロチ死んでないだろうから、それも悪くはないが、なにか別のやり取りがサンジの耳には”そう”聞こえただけ、って可能性もあるかな。
今3階では、キッドたちがカイドウ戦に備えて、城中の鉄クズを掻き集めている。
ルフィを追って先に屋上めがけて飛び上がったビッグ・マムが、身につけていた金属物をキッドに吸い寄せられて、あられもない姿になってるとかwww・・・ないかな。
でなければ、遊女を求める男を知り尽くしたブラック・マリアによる精神攻撃・・・かな。
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さて、今回のサブタイトルは「最強がいる島」
最強とは、いったい何を指しているのだろうか。
普通に考えれば世界最強の海賊・地上最強の生物:カイドウのことだが、そんなのは今さらだ。今改めて言うということは、今回のエピソード中に、カイドウを上回る、もしくは全く別のベクトルにおける新たな「最強」が示唆されているはずなのだ。
まぁ・・・ヤマトかなぁ・・・
ササキという強敵と相対した際には、ササキも知らなかった真の姿の片鱗を見せた。
だが、ヤマトは明らかにカイドウより弱いし、「最強」と呼ぶべき特長はまだ見えない。
いったい「誰の」「何が」「どう」最強なのだろうか。
そして、ヤマトが口元に見せた変化は何を意味しているのか。・・・乞うご期待!