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我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1015「縁(くさり)」

 




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ルフィ敗北のショックたるや!


本来この討ち入りは「光月家の復権とワノ国を取り戻す戦い」であり、いくら赤鞘の侍が連れてきた心強い助っ人であるとはいえ、ルフィたち海賊はあくまで部外者。討ち入りの「大将」はやはり光月モモの助なのであり、主戦力は赤鞘九人男である。

戦いの火蓋を切ったのは赤鞘九人男だったし、しかし屋上の戦いで彼らを下したカイドウとルフィの一騎打ちとなっていた現状を、ライブフロアで戦う多くの侍たちは知らない。

にも関わらず「ルフィ敗北」の報がこれほどの衝撃を与えるのは、全討ち入り勢の6割方が兎丼の囚人採掘場から解放された者たちだから…かな。
かつては完全に心を折られ、負け犬根性で奴隷生活に甘んじるばかりか、それを「平穏な日常」と受け入れていた自分たちを叱咤し、危険を顧みず身を以て解放してくれた、ルフィの精神の強さを目の当たりにしたからこそ、彼らにとって頼もしい討ち入りにおける戦力としての支柱的存在だった。その敗北のショックは大きい。

ワノ国の未来は光月家にある。未来への希望として信じる対象はモモの助であり、リーダーシップを執るとのは赤鞘の侍だ。しかし、おでんですら倒せなかったカイドウを今倒せるのは、ルフィをおいて他にないと彼らは肌で感じているのだ。

だが、この事態に動じない者もいる。


自分最強の戦闘力(怪物強化モンスターポイント)がクイーンにまるで通じない焦りに加え、ルフィ敗北の報に動揺しまくりのチョッパーを諭すサンジが激渋い。
麦わらの一味は、少人数だからこそ個人の不得手分野を補い合い、得意分野を掛け合わせることで数々の修羅場をくぐり抜けてきた。


サンジお得意のお前にできねェ事はおれがやる。おれにできねェ事をお前がやれ!だ。

チョッパーはすでに医者としてライブフロアの疫病を駆逐するという努めを立派に果たしているし、戦闘は得意な者がカバーすればいい。クイーンの相手はサンジがする、チョッパーはゾロの手当を頼む。

どうやらクイーンは父ジャッジと因縁があるらしいので、相手にはおあつらえ向きだろう。
ゾロはもう… 仙豆でもない限り戦線復帰できるとは到底思えないんだが・・・その辺どうなるのかな。

前回、敵意むき出しのカイドウに必殺の一撃を受けた錦えもんは、なおカイドウを足留めしモモの助を逃がそうと死力を振り絞る。


結果、トドメとなるのか、さらなる追い打ちを食らって錦えもんは力尽きるものの、モモの助としのぶを逃がす僅かなスキをつくることだけはできた。
そのスキを潜ってモモの助はメアリーズのカエルに言葉を発する。今この戦場で戦う同志たちにもっとも必要な言葉を。


ルフィは生きている。必ず戻ると言っている。だから皆、まだ絶望しないで命の限り戦い続けてくれ。



ルフィは必ず勝つ!!!

同士たちの士気が蘇った。


なんと、モモの助の頭に直接語りかけていたのはルフィだったらしい。
だが実は、今のところまだ僕はこれにはいささか懐疑的だ。

ゾウでは同じように頭に直接響く象主の声を、ルフィ、モモの助と、ロジャーとおでんが聞くことができたが、会話を交わすことができたのはモモの助だけだ。

これは、ルフィやロジャー4名が同じ才能を保持しており、象主にはルフィの声も届いていたが、大昔の契約により応答が基本的に許されていなかっただけ。ジャック襲来の際はあくまで「緊急事態」だったので返答を求め、その対象は昔からモモの助と決まっていたと考えられる。

これは未来に起きる出来事に向けて、モモの助が担うと考えられる重要な役割に大きく関係するものと思われ、モモの助だけが会話できたのは、あくまで象主の判断によるもので、他の3名も同じ才能を持っている(持っていた)というのが僕の考えだ。
しかしだからと言って、その才能を持つ者同士が自在にテレパシー通話ができるかというと、そんな便利なものではないだろう。


気を失った状態でもカイドウを睨み続けていたルフィである。この絶体絶命の状況でなお「かならずカイドウに勝つ」とルフィが強い意志を持ち続けていることは事実なのだろう。だが、それを皆に伝えなければ戦況が総崩れになりかねない、とか考えるキャラではないように思う。

見えておらずともモモの助にはルフィの様子が分かっているようだが、それにルフィが気づいているとも考えにくい。
これはやはり、なにか人を超越した存在が、ルフィの声をモモの助に伝える仲立ちをしているんじゃないか。それが「明王」じゃないのかなぁ・・・とかなんとなく考えてる。

ついでに言うと、ルフィが睨んでいることが伝わったということは、カイドウもまた先の4人と同じ才能を持っているんじゃねェかな。


で、ルフィを救出するのは、噂されていたハートの海賊団の潜水艇ポーラータング号。
ジャンバールが「ホントに人がいた!」と言っているので、落ちるところを見ていたわけではなく、誰かの言葉に従いここへ来たようだが、当然ルフィの声が届いたわけはなく、バオファンのアナウンスも海中までは聞こえないだろうから、ローが電伝虫で「鬼ヶ島の下方海域くまなく探せ!」という指示を出したと考えていいんだろうな。


カイドウに追われたモモの助としのぶも鬼ヶ島の岸壁から転落、しかしふたりが落下する様子は描写されていないので、横穴にでも潜んでいるのかもしれない。


消滅したかに思われたゼウスは、ナミの天候棒クリマ・タクトと同化することで存命。これは上手い。
ママに見つかったら改めて魂抜かれる可能性はあるけど、見つかりにくくなったよな。


そして最後に、もはや父親と思っていないカイドウとの、因縁を晴らすというか「縁くさり」を断ち切るために、ヤマトが姿を現す。

ルフィとカイドウの一騎打ちがはじまったときに言っていた「急がなきゃ!」の意味が判明するのだろう。いったいなにをする気なのだろうな。

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Comment

  1. 匿名 より:

    ジャンバールたちは「人のようなもの」を機械で感知したとかそれらしいのを見た船員がいたとかその程度かなーと予想。もしかしたら「人が落ちてくるかもしれないからそれを海中から援護しろ」と言われていたとか。それだと島が浮くことを事前に知ってないと無理か…

  2. 匿名 より:

    電伝虫で伝えたのなら"人"とは言わず"麦わら屋"が落ちたから助けろと具体的に伝えるのではなかろうか?
    海の中から人の声が聞こえるから不思議に思って近づいたら本当にいたという流れですから、潜水艦の高性能なセンサーで声が拾えたということなのでしょうかね?

    • BIE(管理人) より:

      確かにローなら「麦わら屋が…」と言いそうですね。
      機械が声を拾ったというのは、ちょっと納得しにくい気がしますが・・・
      ルフィの声を聞ける人物がそこに居たとも思えませんしねぇ・・・

  3. 匿名 より:

    ルフィ何回も白目向きすぎだしこのまま普通にカイドウに勝っても主人公補正が過ぎる…
    読者が納得のいく勝ち方はあるのだろうか…

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