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ONEPIECE 1020「ロビンvs.ブラックマリア」

カイドウが苦労して手に入れ、ヤマトが誤って口にした貴重な悪魔の実は「イヌイヌの実 幻獣種 -モデル:大口真神-」
大口真神オオクチノマカミとは、神格化したニホンオオカミのこと。予想してた方いたね。


大口真神は、ワノ国では守り神として信仰があるらしく、カイドウはそれを利用して民心を従わせる計画だったようだ。
ところが、反オロチ・反カイドウのシンボルでもあった「光月おでん」を自称するヤマトが信仰の対象となってしまっては、カイドウの計画に逆風が吹く。

この実を、カイドウが誰に食わせるつもりだったのか分からないが、ひょっとするとヤマトを従順に教育してから食わせるつもりが、早い段階で反逆の芽を開かせてしまい、力ずくで従わせるか、他の候補を探すか…とぐずぐずしているうちに、うっかりヤマトに食べられてしまったとか、そんな感じだろうか。

大口真神とは「神格化したニホンオオカミ」だが、それは山の民にとっての山そのものやアイヌにとっての熊と同様に、自然信仰と民間伝承によって存在自体が神格化されたもので、大口真神(とされる生き物)とただのニホンオオカミの間に違いはない。青龍や不死鳥のような現実には存在しないファンタジーアニマルとは違うのだ。


とはいえ、動物系悪魔の実「イヌイヌの実 -モデル:ニホンオオカミ-」ではなく、あくまで「幻獣種 -モデル:大口真神-」ということは、人が想像する神の威力を具現した能力を持っている。
その能力で父カイドウと互角の戦いができるだろうか!?・・・いや、できんだろう。

ほんの数回だけ技の応酬をしただけで消耗が激しい。これまでに一度も勝てたことがないばかりか、ヤマトがまったく勝てる気を失くしていたことからも、その実力は比べられるものではないだろう。
そう、幻獣種といっても、大口真神は強いとは限らない。
そもそも、大口真神の悪魔の実は(カイドウにとっては)その能力が鬼強いがどうかはたいして重要ではなかったのだから。

さて、ルフィは地上で合流したモモの助に「戦場に戻る覚悟」とトラウマだった「空を飛ぶ覚悟」を求め、討ち入り勢の精神的支柱である大将を連れて、今すぐにでも戻るつもりだ。


ヤマトは、宣言通りルフィが戻るまでカイドウを食い止めることができるのか。

その頃、
ロビンは幻を見ていた。


母オルビアと恩師クローバー、そして掛け替えのない友人で恩人のサウロと感動の再会を果たすところだったのだが・・・


ブルックに釘を差されるまでもなく、ロビンに幻覚は通用しなかった。
幻は見えていたし感じることもあっただろうが、ロビンは過去の辛い出来事もすべて現実と受け入れて、実際には現実がそれほど都合よく期待通りにならないことを痛いほどよく理解している。
もっと現実的でさりげない幻ならば騙されることもあろうが、ありえない甘い夢にすがるほど他力本願な人生を送っては来ていないのである。


ブルックもまた、かつての仲間の幻を見ては現実に引き戻される絶望を50年繰り返してきたので、今さらそれを現実と勘違いすることはなかったのである。

ブラックマリアの「幻夢」は二人には通用しない。
次なる攻撃は、燃え盛る輪入道がついた杖を振り回し、ロビンたちの逃げ道を封じるのだが、


ブルックの黄泉の冷気で、輪入道も床の炎も凍りついた。
幻覚は普通なら手強いけど、相手が悪かった。なんだ、こいつ強くないな。

次なる手段は口撃。


サンジがわが身かわいさにロビンを売り渡したとし、ロビンの存在そのものと仲間への信頼を毀損した。


たしかに敵が欲しがるロビン本人への救出要請は、みっともないことこの上ない。しかもそれが鬼ヶ島じゅうに放送されたのだからいい笑い者だったのは事実だ。


しかし、サンジの行動の本当の意味を、麦わらの一味の信頼関係を、わからぬ者に懇切丁寧に説いて教える必要はない。ロビンはもともと自分の知りうる情報を仲間にだって必要なとき以外に開示しない。ただ信頼には信頼で応えるのみだ。

その上ブラックマリアは大きな地雷を踏んだかもしれない。
世界中から狙われすぎるロビンを重荷に感じるってのは、とっくに乗り越えた問題だが、よく事情を知らない輩に軽々に語ってほしくない事柄でもあるだろう。
さらにオルビアたちの幻を見せたことが、ロビンの本気に火を付けた(かもしれない)


百式観音(違
上半身もろ肌脱いだブラックマリアが、いつのまにやらサラシ巻いてたガッカリ感を払拭するに十分な、全裸巨大ロビン(30歳)の醸成。
どんな技出すのか楽しみだねー。

ところで、
カイドウに敗れ、海に落下したルフィを救助したのは、ハートの海賊団の潜水艇だったわけだが、
救援に向かった理由が「何か声が聞こえて」だったらしい。


海の中に待機していたのに謎の声が聞こえたということは、バオファンによる「ルフィは敗北した」という放送でも、ローによる明確な指示でもなく、何だかわからない謎の声の云うとおりに潜水艇を進ませるとそこにルフィが沈んでいたのを発見した、ということになる。

誰の声よ?

頭に直接声を伝えてくるといえば、まず思い出されるのがゾウの象主ズニーシャだ。象主と同じ様に古代から生きる「人智を超越した超生物」ならそれができるかもしれない。「明王」じゃね?って何度か書いたけど、これはまだなんとも。
受け手の才能に関わらず誰にでも伝えることができるとなると、象主とはかなり指向性が異なってくるが、なにせ人智を超越しているのだから「何でもアリ」とも云える。ただ、情報が少しピンポイントすぎるあたり、伏線が足りない感は否めない。

となると、既知のキャラがメッセージを伝えてきたことになるな。
有力なのはルフィ本人とモモの助。
ルフィは意識を失いながらもモモの助に言葉を伝えてきた。カイドウにも「まだ負けてない!次こそ勝つ!」という不屈の意志が伝わっていたので、ひとの感情を掴み取る見聞色だけでなく、ルフィの感情を伝えることもできる可能性がある。
しかし、モモの助に伝えた言葉は、ルフィが伝えたというよりもモモの助が「聞き取った(感じ取った)」とした方が胆に落ちる。モモの助はカイドウと戦うルフィの疲れ方や感情の起伏を見えない場所で感じていたからだ。

モモの助は、唯一象主と意思を交わすことができた。これは象主の声を聞くことができたルフィやおでん、ロジャーと同系統の能力(才能)の様でもあり、しらほしが海王類を従わせることができる能力(才能)に通じる様でもある。

ただ「言葉を伝える」という才能についてはまったく布石がなかったので、もしかすると、モモの助と同じくおでんの子であり古き光月の血を引く日和の能力である可能性もあるかもしれない。
「聞く(感じ取る)」力に優れたモモの助と、「伝える」力に優れた日和という二人三脚の構図も面白そうだ。

一度目、カイドウに敗れた赤鞘の侍たちの手当をしたシルエットは、やはり日和だと思うし、何かすごい役割を持って登場してほしい。人質とかじゃなくてな・・・。

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