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ONEPIECE 1031「科学の戦士」

皮膚を素通りし身体内部に衝撃を与える、ローの「KROOMクローム
磁力を付与し相手を磁石にしてしまう、キッドの「付与アサイン
これらは、れっきとした彼らの覚醒した能力だった。

ドフラミンゴやカタクリの覚醒能力とかなり様子が異なるが、「オペ」も「磁気」も形のないものだから、それぞれ覚醒の様式も様々だったようだ。

ローの攻撃は確かにママの身体の内部を傷つけ血を吐かせた。
覚醒したキッドの攻撃はこれまでのものとどう違ったのだろうか。

某空想科学読本の先生によると、鉄が磁石にぶつかるスピードはものすごく、そのときの磁力は、引き寄せられた鉄の「重量」×移動した「距離の3乗」で表すことができるらしい。


僕はもともと文系で計算が得意じゃないので、かなりテキトーにざっくり計算してみたところ、
身長880cm・推定体重10tのママに対し、鉄骨一本がぶつかる衝撃は約300tとなった。(細かい計算式は割愛する)
それが数十本飛んでくれば、さすがのママも死ぬのが普通だが・・・

やはり彼らの体力の消耗は激しく、強がっているもののキッドがママに付与した磁力はもうほぼ失われた様に見える。立ち上がったママは雑兵たちから奪った寿命(生命力)を使ってホーミーズを強化するばかりか、くだんの鉄骨の山をホーミーズ化して味方とし、


あろうことか、自分の1年分の寿命を消費してドーピング、巨大化した。

さすがは「ソルソルの実」の能力の真骨頂。ママの魂から作られたホーミーズが特別なように、ママ自身を強化するにはママの(もしくはそれ以上に強靭な)魂が必要で、そのドーピングの効果は凄まじく、パワーアップしたママは暗黒の生命力にあふれているかのようだ。

だが、自分の寿命を縮めてまでこの技を使うということは、ママもそれだけ追い詰められているハズだ。そこに、ローたちが付け入る隙があると僕は見た。

ドーピングの効果は無限ではないので、いつかは元に戻る。そこで体力がガクンと落ちたときが狙い目となるかもしれないし、この技を使うのが初めてではないのだとしたら、実年齢68歳のママは見た目よりも身体年齢は老化しているかもしれない。さらに繰り返しドーピングすれば、無理な肉体強化が祟って臨界点を突破し、真っ白に燃え尽きる可能性だってある。

この必死さから察するに、この戦いにママの勝利はないような気がしてきた。あとはローとキッドがママの自壊まで保つかどうか・・・かな。

その頃、
奸計をめぐらせてドレークを抱き込もうとしたアプーは相手にされていなかった。


攻撃は見切られ、ここから無事帰還するための拠り所としてすでに手を結んだルフィに義理立てするドレークは取り付く島がない。


今度はそこに乱入したヤマトに乗り替えを画策するが、先を急ぐヤマトは今それどころではない。


そんな中、アプーが統率して従わせていると思われたナンバーズの「二牙フーガ」がヤマトに反応して追いかけ始めた。
密室での裏切り計画がご破算となったアプーは必死。残ったナンバーズたちと岩戸の間をなだれ出る。

二牙フーガがヤマトを追った理由は不明だが、どうもヤマトはフーガのことをよく知っているっぽい。もしフーガがヤマトのことを大好きだったりすると、少しだけ心強い仲間となるかもしれないな。

城内2階では


ロビン拿捕に動き出したCP-0が、その実力を見せはじめていた。
間に割って入るミンク族をちぎっては投げする無双ぶり。ロビン曰く、CP-0の中でも「マスク」をつけた諜報部員は別格なのだそうだ。


そういえばルッチも仮面つけてるときあったな・・・。ハットリも

さて、
自分が自分でなくなる恐怖に負けて、とりあえず頭の中を整理するべくクイーンの前から走り去ったサンジだったが、


ふと我に返ったとき、目の前で突然負傷した女性が自分を見て怯えていたことで、立ち止まった。


すべての女性を愛するサンジが、女性を傷つけるはずがない。だが兄弟たちがそれを平然としていたことを思い出すと、サンジの不安はより強くなった。


敵が女だったら手も足も出ない生身のサンジと、冷徹で無感情だが明らかに今より強い「科学の戦士」、どっちが海賊王の役に立つ・・・?
未だに考えはまとまらないが、自分がどう変わろうとルフィの役に立ちたい気持ちは変わらない。肚は決まった。

レイドスーツを着たことで、サンジの中の「科学」が顕現した。体質が明らかに変化し、性格や感情にも影響が出ている可能性がある。それは元に戻せないならもう受け入れるしかない。


とはいえ、これ以上はもう容認できない。
サンジはレイドスーツのカプセルを破壊した。
とにかく、自分に任せられたこの戦いだけは終わらせる。すべてはその後で考えればいい。

そこでサンジは、この戦いが終わった後、自分が正気を失っていたらお前の手で殺して欲しいとゾロに願い出た。
いきさつはまったく分からないが、サンジが真面目に頼み事、それも生き死にの始末を頼んできたからには、それを真っ直ぐ引き受けるゾロ。

サンジが大きな問題を抱えていることはゾロにも分かった。

ゾロは、サンジの「男の覚悟」を認めて引き受ける。「わかった、引き受けるからてめェ… それまで死ぬなよ」とは、たとえサンジがどうなろうと始末はつけてやるから、今は心配事を捨てて憂いなく全力で戦えと言っているのだ。
サンジもまた、ゾロに重大な役目を与えることで「何が何でも勝てよ(勝つぞ)」と檄を飛ばしているのだ。



もう不安はなくなった。
ここからは全力だ。結果たとえ人間らしさを失うことになろうとも、自分の役目としてクイーンだけは倒す。

まぁ・・・目撃者がいたわけじゃなし、芸者の女の子をぶっ飛ばしたのは実はサンジじゃないんだろうけど、今は分からなくてもいい。勝て、サンジ!

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