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我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1037「酒龍八卦」

 




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年に一度の「火祭り」もいよいよ大詰め。慰霊鎮魂の灯火を飛ばす「空船」の準備がはじまった。


花の都の住人たちは、鬼ヶ島がすぐ側まで近づいていることにまだ気づいていない。
享楽の絶頂にある人々に絶望的現実を突き付ける展開を予想するのは甚だ心苦しいが、このまま都の誰ひとり気づかぬうちにすべて解決して「シャンシャン」とは、残念ながらなるまい。
戦後のワノ国の復興には絶対的なカリスマの存在が必要であり、それがルフィなのかあるいはモモの助なのか、いずれにせよ、ワノ国の人々がそれを目撃体感することなしには成立しない。
可哀想だが、物語の展開として絶望への急転直下、大パニックは避けられないはずだ。

「空船」が、鬼ヶ島の落下阻止に役立つとか爆発物の誘爆を阻害するなど、なんらかの仕掛けに利用される気がする。

ドクロドーム屋上のルフィとカイドウの戦いもたけなわ、最盛を迎えていた。
突然、酒を飲みだしたカイドウは、自分と本気でやりあえるルフィを「認めた」と言い、「酒龍八卦」のモードに入った。


いや、「酒龍八卦」が技なのか何なのかよく解らないんだが、笑い上戸、泣き上戸、落ち込み上戸、怒り上戸と、感情と身のこなしをぐるぐると変化させ、それぞれの状態に応じた技を適宜繰り出す必殺のモードが「酒龍八卦」で、様々な感情により深く入り込むためのスイッチが、酒を浴びるように飲むことなのではないかと思う。

ルフィを「認めた」と言うカイドウ。
「おれと本気で一対一でやりあえる奴なんざ …いつぶりだろうな!!」という物言いは微妙な表現だ。
ここまでは本気じゃなかったがいよいよ本気を出す、それが「酒龍八卦」だという意味なのか、ここまでも十分本気だったがそれで折れないルフィに対して100%以上の力を出すという覚悟の表れなのか、僕は後者のような気がするのだ。
感情自在の八変化である「酒龍八卦」が”笑い上戸”からスタートしたため、カイドウの気持ちの変化が読み取りにくいが、その”笑い上戸”がポイントだ。

「窮地ほど笑い・・・笑う程に・・・か」
おそらくジョイボーイのことを云うその言葉になぞらえて、ジョイボーイになるべき自分を表現しているのだろう。そして、あえて強調する「ルフィを認めた」とは、ルフィもまたジョイボーイとなる資質を備えていることを、カイドウが認めたと考えていいだろう。


死力を尽くすふたりの戦いの決着は近い・・・のか?


そこでひとつ疑問だ。


鬼ヶ島で再会したカイドウとビッグマムはたちまち殺し合いをはじめた。鬼ヶ島全体を揺るがす激しい激突を一晩中続けた後にウソのような雪解け。


まぁ、結果はあくまで利害が一致したというだけだが、とはいえ互いに手を抜いて勝てる相手じゃないので、それなりに本気を出していたはずだ。それなのに一晩中戦って決着がつかなかった。
ということは、対カイドウにおいてママよりも今のルフィのほうが強いのか、でなければあの夜のふたりは本気で戦っていなかったか、のどちらかだ。

まぁねぇ… どっちもアリだと思うけど、カイドウとママは旧知の仲だし、本気じゃなかったんじゃない? 互いに、相手の腕がかつてより錆びついていたらそれは目障りなだけだから殺す、くらいのつもりで手合わせしたんじゃないかな。
そんなの一晩中続くほど時間がかかるか? と思う人にはこれを読んでもらいたい。

ONE PIECE 〜ケダモノの夜〜

なんせ夜通しだし、途中からは仲良く雄叫びを上げてたんだよ、きっとwww。

さて、
それでは今回最大のキモの話をしようか。
といっても分からないことだらけで、新情報はあってもめぼしい「新事実」はないんだが。

CP-0の会話にもあったように、万一カイドウが敗北した場合を想定して、政府はワノ国に艦隊を派遣している。それは、順当にカイドウが勝った場合は(商取引などをどうするかという問題はさておき)政府はこれまで通りワノ国の統治に関与しないことを意味する。

そんな中、戦いの趨勢を待機して見守る艦隊の後ろに迫る巨大な影は・・・


まぁ、象主ズニーシャだよね、コレ。

彷徨い歩くことしかできない象主とは別の、自由に動ける同じような個体が存在する可能性がないわけじゃないけど、もう断定しちゃう。コレ象主。

大昔に罪を犯し、ただ歩くことしか許されていない象主がワノ国まで来た。
生命の危機においてもカトンボを振り払うことさえできなかった象主が、自らの意志でそれをすることはできないはず、ということは、何百年も守り続けてきた命令を解除されたのでない限り、誰かに命令を上書きまたは追加された可能性が高い。

考えられるとするならモモの助か、もしくはルフィだ。
鬼ヶ島の進みを少しでも遅らせるために焔雲と格闘するモモの助が、巨大な力で引っ張ってもらえれば・・・と強く願ったのが象主に通じたと考えたら、有り得る話だ。
ルフィは象主の声を聞くことができても意思を伝えることができなかった。その特殊なスキルが成長または変化している可能性はあるが、ルフィが象主を呼ぶとか頼るとかは考えにくい。
ただ、海に落ちたルフィの居場所をハートの海賊団に伝えた「謎の声」が誰だったのかが分からないので、可能性は捨てきれない。

ワノ国周辺に到着した艦隊はすべて海軍ではなく政府の艦。
サイファーポールが総出動したとして何百人?何千人?いるのか知らないが、それって海兵たちより強いのかは不明。しかしジャック率いる百獣海賊団の船団を鼻のひと薙ぎで沈めた象主ならば相手にならないだろう。退路の確保もできそうだし、鬼ヶ島の進行を止めることもできるかもしれない。少し希望が見えてきたね。

で、
本題はここからで、同じ頃マリージョアで話す五老星の会話が問題だ。


今起きているワノ国の騒乱に乗じて、ある人物を消すべきだとし、文脈から察するにそれはその人物が食べた「悪魔の実」に理由がありそうだ。

その「悪魔の実」は過去何百年も覚醒していないので今まで傍観していたが、それより昔に覚醒したことがあるその「悪魔の実」は、とてつもなく強力な、でなければ何か政府にとってよほど都合が悪い能力を有していたのだ。


そのため、世界政府はその「悪魔の実」の名前を歴史から抹消するために、別の名前を付けたらしい。・・・単に名前が何か都合の悪い言葉を示唆していただけの可能性もある。

で、その人物その「悪魔の実」というのが、ルフィであり「ゴムゴムの実」ではないか、と昨日からネットが賑わっている。

その根拠は


「ゴムゴムの実」は13年前に政府の船が護送していたがシャンクスに奪われた。というフーズ・フーの証言にある。
政府が護送していたというだけで「ゴムゴムの実」が特別なものであることが分かるが、世界のすべてを知ったロジャーの麦わら帽子を受け継いだシャンクスがそれを奪い、麦わら帽子とともにルフィに託したとしたら、そして、シャンクスの考えや政府の危惧をよそに、それでもルフィが確実に歴史の真実に近づいているとしたら、五老星が最悪の事態を想定するのも無理ない話だ。

では仮に「ゴムゴムの実」の話だったとして、その真の名はいったい何だ!?
ということになってくると、・・・何だろうねぇ。

「太陽の神ニカ」と関係あるような気もするし、「ジョイボーイ」と関係あるような気もするし、ちょっと情報が足りなくて僕の妄想力が追いつかない・・・かな。もう少し情報を待ってみるとしよう。

ま、フーズ・フーの証言も気になるところがあるんだけどな。

護送中の「ゴムゴムの実」が奪われたのは13年前なのに、12年前のたった一度のミスで投獄されたって言ってるのね、すぐ隣のページでね。じゃあ12年前のミスにはルフィ関係ないじゃんっていう・・・。

そもそも、まだ「ゴムゴムの実」のことを言っているとは確定していないしな。

あとね、


かつて「歴史の本文」の研究を独自に行ったクローバー博士とオハラをバスターコールで歴史から抹殺した五老星が、いまロビンを捕らえようとしている。なぜ殺さずに捕らえるのか。それは使い道があるからに他ならない。

たとえば、22年前とは事情が変わって、あらたに解読が必要な「歴史の本文」が発見されたが彼らには読むことができないとか、なにか装置を動かすためにロビンの知識が必要とか、でなければ、このまま放置すると真実に辿り着いてしまうルフィの歩みを遅らせるために”足止め”兼”人質”とか。「太陽の神ニカ」の血筋だとか・・・

とにかく、五老星にとってもロビンを殺すことはできなさそう。捕らえられてもそこに光明があるとは思うが、そうなると逆にロビンが自死を選ぶ可能性が出てくるんだよなぁ・・・。

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