今回は連載再開第一回ということもあってか、情報がモリモリ盛りだくさん。
いきなりだが整理しとく
・緑牛アラマキの能力と思考
・四皇ルフィにシャンクスは何を思うか
・世界会議でビビとコブラに何が起きたか
・世界会議で革命軍は何をして、サボはどうなったか
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緑牛アラマキの能力と思考
緑牛は「モリモリの実」の森人間。「海」と並ぶ生命の源で「自然」そのものを象徴する能力だという。なんともスケールがでかい。
「森」ってのは単に「木」がたくさん集まった場所ではなく、恵まれた土壌や天候のもとで、植物のみならずそこで暮らす動物や虫、菌類や微生物も含めた生態系をひとまとめに「森」と呼ぶのだと思う。
これまでの自然系能力はおおよそ単体の物質や事象を象徴するケースが多かったが、「森」という生態系の一単位をまるっと包括するというのは、なんかイメージが違うような・・・。
いや「自然系」なんだろうけど、どうにも違和感を拭えないというか・・・、まぁ見たところ「植物」のみを操る能力のようなので、僕が考える「森」とは概念が異なるんだろう。
僕的には、植物だけを捉えて「森」を名乗るのはそれこそ「木を見て森を見ず」であり、命の生みの親とはとうてい銘打てるものではないと感じるんだが、まぁ生命力に満ち溢れたスケールのでかさは十分に伝わってくるわ。
前回の描写から、緑牛がものを食べなくても平気なのは蔓から養分を吸収できるからだと考察する向きがあったが、養分を積極的に摂取しといて「断食中」もないもんだ。これは光合成できると考えたほうがいいね。
そしてその緑牛の考えは、柔軟性のない法の執行者。
たとえば僕たちの実生活で、車のスピード違反や一旦停止不履行を取り締まる警官に対し、「もっと悪いことしてるヤツはほかに大勢いるじゃないか」と言っても意味はない。警察は法のもとに秩序を守るのが仕事であり、軽微だろうが大罪だろうが法に背く行為を取り締まり、秩序を守ることが世間一般を平穏に維持することに繋がるというタテマエに則っているからだ。
アラマキにとって唯一「法」とは世界政府であり、非加盟国の国民には人権すらないという。
非加盟国にも法律かそれに準ずるものはあるだろうし「そんなワケあってたまるか」なんだが、アラマキにとっての唯一絶対である世界政府の唱える秩序というのが、それだけ天竜人のみに都合のいいもの、それがワンピの世界ということなんだろう。
「自分より“下”を見ることで人は安堵できる」というのは心理的な真理だとは思うが、差別を肯定するこの物言いは法の番人が絶対公言しちゃいけないやつ。これは酷い。
どうも「サカズキイズム」の信奉者というのとも、少しベクトルが異なっているみたいだ。
こういう人の命を選別する男が「命の生みの親」を謳うのは、やっぱりなんとも片腹痛いね。
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ルフィの首を取ることが今の至上の命題である緑牛、立ちふさがる赤鞘の侍たちに加勢するのはヤマトとモモの助。
カイドウにビビって何もできなかったモモの助が、体を張ってぶつかっていく。国の頂点に立ち国民を守る「将軍」という自覚の芽生えを感じさせるのはいいが、未熟なモモの助の技は緑牛には効き目がない。
それなのに、最も有効打を打てるヤマトに「おぬしは戦ってはならぬ!」と制するのはいったい何故か。
光月家が将軍職に戻ったからには、今後はワノ国の民の力で国を護っていかなくてはダメだ、と考えたのかもしれないが、カイドウを倒すのに海賊を頼っておきながら今さらな気もする。
ヤマトは虐げられてきた民を思って、アラマキの言葉を個人的に許さないと感じたわけで、立場や所属は関係ないようにも思うが、それでもモモの助が制したのは、う〜ん何故だろう・・・。
カイドウの息子と名乗ってしまったので存在を隠す意味もない。しかし「大口真神」の能力を見られたくない理由があるか、でなければ、未来の戦いにおいてヤマトの戦力が必要とモモの助が感じていて、ここで傷つけさせられないと思ったか。・・・う〜ん・・・どれもしっくりこないな・・・。
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四皇ルフィにシャンクスは何を思うか
赤髪海賊団の古株たちは「変なガキ」だった旧知のルフィが四皇に登りつめたことに大興奮。
シャンクスも感慨深く昔を懐古するが、ワノ国近海まで来ておきながら、ルフィに会う気はないという。
肩書だけでも「同じ海賊の高み」に並んだ以上、馴れ合うことはできないということかな。
バルトロメオのやらかしへのケジメもあるし、ルフィはもともと四皇全員を倒す気でいるし、放っておいてもいずれ会えるさ。
世界会議でビビとコブラに何が起きたか
956話で語られた「アラバスタに関する事件」とは、コブラ王の死。しかも新聞ではサボに殺害されたと報じられている。
加えて、王女ビビは失踪、事件との関連性は不明で、主不在となったアラバスタの船は帰国することもできずにいまだ聖地マリージョアの下港に停泊したままだそうだ。
世界会議で革命軍は何をして、サボはどうなったか
世界会議で「宣戦布告」をするつもりだった革命軍は、天竜人の居住区で世界貴族のシンボル「天翔ける竜の蹄」を破壊し「宣戦布告」をなし、藤虎・緑牛率いる海軍と戦闘となったが、天竜人の奴隷と化していたバーソロミュー・くまを解放して、全員逃げたという。
その流れの中で、コブラ王が死に、ビビが失踪した。
さらに956話でモルガンズが盛り上がっていた「殺人未遂」が、チャルロス聖の殺人未遂事件だったそうで(死ねばいいのに)、いずれの事件も黒幕はサボじゃないかと世間は盛り上がっているらしい。
そして、先の討ち入り中にCP0が危惧していた
新世代の台頭が追い風を与えることになりかねない「世界中で起きている事件」というのも薄っすら発覚。
どうやら、世界会議からの王族の帰還を狙って、少なくとも8つの王国が転覆させられた「8か国革命」なるクーデターないしはテロが起き、現在も世界中に反世界政府の火種がくすぶっている状態。
彼らが革命の象徴としているのがサボだという。その弟がカイドウを倒して新たに四皇に数えられたら、そりゃあ追い風にもなるわな。
サボがコブラを殺害する理由が革命軍本部の各位には理解できないし、サボの人柄的にありえないそうだが、現場の判断で可能性はゼロではないと僕は思う。
海軍は、革命軍にはコブラを殺害する動機があると判断したようだが、僕の考えは少し違っていて、細かいいきさつは不明ながら、コブラが自ら命を差し出したのではないだろうか。
ネフェルタリ家は、世界政府を作った「最初の20人」だったが天竜人にならずに下野した家系。当時の王からして「世界政府」に疑問を持っていた可能性があり、その意志は代々受け継がれ、革命軍の思想にコブラが同調したならば、余命幾ばくもない自らの死を革命の成就に利用させたかもしれない。
ただ、国と国民を愛するコブラには、自らの死後を託す相手がいたはずで、そのビビが行方不明というのは、おそらく多大な覚悟をした上で父の死も受け入れて、今ビビは革命軍と同行していると僕は見ている。イム様の企みからビビを逃がす意味も込めてな。
チャルロス聖殺人未遂事件(死ねばいいのに)は、ミョスガルド聖が犯人隠避に手を貸したというので魚人族絡みかとも思ったが、この下手人はおそらくボニー。そして、現在ボニーも革命軍に同行していると見たね。
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少し気になるのは、「人が死んだ事件」「議決結果」「殺人未遂」のどの記事をもみ消そうと政府が動いたのか、だ。
「議決結果」とは、いくつかあるだろうが筆頭は「王下七武海制度の撤廃」のことだろう。記事の書き方にもよるが隠匿するような情報じゃないし、第一「事件」じゃない。
コブラ王の死亡とビビ王女の失踪は隠してもいずれ明らかになる。ただ、それが革命軍の仕業と報道されることが不都合である可能性はあるな。
記事の通りサボがコブラ王を殺害したと海軍も認識しているようだし、警備体制の不備を突かれたくないがため、犯人が革命軍であること、天竜人の居住区に侵入を許し、あげくくまを奪還されたことを隠したかったんだろうな。
天竜人の殺人未遂もまた然り・・・かな。(死ねばよかったのに)