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ONEPIECE 1055「新時代」

私事ですが・・・コロナ陽性でましたー 自宅待機の外出自粛10日間です。
症状としては、高熱と喉の痛み、咳と痰、関節のだるさと・・・ちょっとひどい風邪の症状です。

飛轍=スキヤキに導かれ、王城の深部へと降りていくロビン。
念願の赤い石「ロード歴史の本文」は遥か地下にあるそうで、それにしてもとんでもない距離をひたすら降り続ける。


ロビンがルフィたちと一緒にいないことに気付いたローが同行しているのが、僕的にはすごく気になる。

ローは、ドフラミンゴを倒した時点で人生の目標を完了した。


コラさんの思い出を唯一共有できるセンゴクからも諭されていたし、ルフィと行動を共にすることで彼の中に変化が芽生えているはずだが、次なる明確な人生の指標などそう簡単に見つかるものではない。

ローは古代兵器にも、来たるべき世界を分かつ大戦にも興味はないはずだ。「ひとつなぎの大秘宝」にしてみても、積極的な野心を持っている風ではない。では、なぜここに来たのか。

ロビンに恋してる(笑 中学生かよ!)ということでもないならば、ロビンの姿を追って来たというのは、ロビンが求めるもの、すなわち歴史の真相を知りたかったから…ということになるんだが、前述のとおりローはキッドやルフィを出し抜いてまで、隠された歴史の真実に前のめり…とは思えない。

これは物語展開上の“都合”ではないかと、僕は思うのである。
どういうことかというと… ロビンが読んだ「ロード歴史の本文」の内容とワノ国の成り立ちなどの情報を、ロビンに代わって保持する役割だ。
ロビンは今まさに世界最大の暗部に狙われている。上陸した緑牛アラマキはルフィの首にしか興味がないそぶりをしながら、五老星からロビンの拿捕を命じられたCP0とも接触しているはずなので、事のついでにロビンを攫うつもりでいるかもしれないし、アラマキの騒動を陽動としてくだんのCP0が改めてロビンを狙っている可能性もある。

そう… ロビンは攫われる… そして情報をロビンの代わりにルフィたちに伝える役として、ローが今ここにいるような気がしてならない。
…まぁ、攫われなくとも、そもそもロビンは自分が知ってる情報をいちいち全部開示したりはしないのだが。


〜閑話休題〜


三人は地下へ、地下へ。
赴く先は800年前のワノ国の遺跡。

大昔、巨大な“藤山”を有するワノ国は普通の島だった。


ある時、ワノ国を外界と隔てる高い壁が作られ、


人々は溜まった雨水の喫水の上に新しい土地を築いた。
向かって右側の小島が鬼ヶ島だろうな。そして、鯉が滝のぼりしてたのは「真水」だったからなんだな…



遥か地下に隠された「ロード歴史の本文」。古代兵器プルトンは更に地底深くに眠っているそうだが、光月家に伝わる情報はここまで。古代兵器はスキヤキも見たことがない。


ワノ国の「開国」とは外界との交流や貿易を指すのではなく、800年もの長きに亘って外敵を拒絶してきた堅固な防壁を物理的に取り払い、古代兵器を現代に復活させることを意味していた。これはびっくり。

「窮屈でござる」とワノ国の鎖国を嫌い、外界の見聞に国を飛び出したおでんは、ロジャーとの旅の果てに「開国」の本当の意味を知った。

おでんが今際の際に家臣たちに残した「ワノ国を開放せよ」という言葉。彼らにその真の意味は伝わっていなかったかもしれないが、おでんの航海日誌を経てそれはヤマトとモモの助に伝授された。


だからこそモモの助は「開国」を先送りにし、その混乱とドサクサを狙っていた政府はワノ国に攻め込む機会を失った。

800年前にワノ国を閉ざしたのは光月家だといい、「歴史の本文」という砕けぬ石版を加工する特殊な技能を持った種族が、古代文字をそこに刻み、古代兵器を封印して、自らを外界と隔絶させた。失われた100年の末期に光月家が存在した意味は大きい。

 


前回モモの助がヤマトを戦わせまいとする意図を掴みかねていたが、真っ先に想像した通り「ワノ国はワノ国で暮らす人の手で護っていくべき」という考えに基づいていた。

ワノ国の「開国」は、世界政府も容易に手が出せない鉄壁の国防策を失うだけでなく、古代兵器という狙う者も多い超危険なシロモノを白日に晒すこと。
助っ人に頼らずとも国の護りを確立できないならば、いつまで経っても「開国」などできないのだ。

「僕がおでんになる」というヤマトの意志は、モモの助が本当の意味で継いでいく。
やっとのことで自由を手にしたヤマトに後顧の憂いを持たせてはいけない。

ワノ国を護るということ、開国するということの現実性・重要性を噛み締めた今のモモの助だからこその熱い思いが伺える。


そして、まるで刃が立たなかった緑牛に激中する必死の「ボロブレス」。モモの助も日々経験値を重ねているのだ。

しかし相手は“自然系”能力者。焼却したとて簡単には死なない。
モモの助の抵抗を手強しと感じた緑牛が本気を出そうとしたその矢先・・・


緑牛を貫く強烈な「覇王色の覇気」。(なんかニュータイプの閃きみたいなのも…

大きな戦いを経て満身創痍の間に、未来への希望に満ち溢れた若い芽を摘み取るようなヤボなことすンなよ
おとなしめの言葉と同時に、ガチの敵意を剥き出しにするシャンクスに、緑牛は諸手を挙げて降参体勢。


かくして緑牛は退散。ワノ国につかの間の平穏が戻った。



不穏分子を見事撃退したモモの助の戦いを高みの見物していたルフィたち。
シャンクスの気配を感じて、ルフィは嬉しそうだ。

ところで、以前からシャンクスには謎が多すぎる。
その出自からして謎。
バギーとともに、赤ん坊の頃からロジャーの船に乗っていたような描写があるが、年齢から想像して、ゴッドバレー事件の際にロジャーが保護した天竜人と奴隷の赤子である可能性が高い。
そうなると、へそ曲がりの僕としては、バギーこそが天竜人の血筋で、シャンクスは名もなき奴隷の生まれと考えたいところ。

五老星すら一目置くのは、シャンクスが単に四皇だからなのではなく、他にもやんごとなきステータスを秘めているように思わせ、実はシャンクスが自ら出自を偽り五老星をも謀っているのだとしたら、それはそれで面白いかもしれない。


ワノ国近海まで来ておきながら、ルフィには会わないという今回の登場は、映画「FILM RED」のプロモーションの意味合いも大きいだろう。サブタイトル「新時代」からもお察し。

ただ、マリンフォードの頂上戦争のときもそうだったが、海軍や政府や(場合によっては海賊)の「やり過ぎ」を牽制する役割を担っているように思え、今回はくだんのワノ国開国に関して、政府の暴走を食い止めるために近海で待機していたとも考えられる。

来たるべき未来構築の正しいフローチャートを皆になぞらせるように、裁定者を気取っているのだとしたら・・・
随分と傲慢な話だし、それはそれでルフィが「自由」でいたいこととは相反しているようにも感じる。
そこにロジャーを見たルフィのメンタリティに逆張りするなんてこと…あるかね。

こりゃ、味方の顔してラスボス=シャンクスってのも、無い話じゃないな…

それにしても、
緑牛の、お前らと戦う気はねェ「まだな」という物言いから分かるように、立ち位置として「敵」であることは間違いない。しかし海軍大将ともあろう者が海賊に諸手を上げて降参ってのは、よっぽどのこと。元帥サカズキか、もしくは五老星から、手を出さないよう厳しく言われているということだ。

今はまだ、シャンクスの動き(働き)を黙認する方が、政府にも都合がいい。それが、黙認のレベルを超えてアンタッチャブルになっちゃってるのが、シャンクスの謎をより深めるのである。
いったい何者なんだろうねぇ…

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