サイトアイコン 我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1058「新皇帝」

新章(最終章?)突入… とはいえ、麦わらの一味の旅路は波まかせ。ここしばらくは次の目的地がはっきりしている冒険が続いていたが、ワノ国で一段落したので、どこか島に着くか、なにか事件でも起こらない限り新しい物語は進展しない。


そんな中、明らかになる一味全員の新しい懸賞金額。


まずはチョッパー 1000ベリー
ナミ 3億6600万ベリー
ブルック 3億8300万ベリー


続いてフランキー 3億9400万ベリー
ウソップ 5億ベリー


ロビン 9億3000万ベリー
サンジ 10億3200万ベリー
ジンベエ 11億ベリー
ゾロ 11億1100万ベリー

ルフィの30億は前に述べたとおり、四皇ふたりが陥落した現実を鑑みて世間に新たな「脅威」として破格の懸賞金を提示する必要があったが、政府にとっての「ルフィの(特殊な)危険性」まで明らかにする必要はないので、キッド・ローと横並びの「30億」と設定したものだろう。(政府としては、ルフィだけが特にヤバい… とは認められないしそう言いたくない、ということだろうね)

チョッパーは、相も変わらず戦力としてまったく危険視されていない。
手配書に「ペット」と記載されているのが何よりの証しで、もし捕まえたら麦わらの一味への手掛かりとなる… 程度の重要度であることが分かる。
危険な思想や人格とも縁遠く、戦場でやむを得ず「がんばる」ことはあっても、放置しても脅威とはなりえないという分析はまったく正しい。
実際ワノ国では、ほぼ医者としての活躍しかしていないからな。

ナミ・ブルック・フランキー・ウソップは、揃って3億の増額だ。

今回のワノ国には、全期間を通して海兵はドレーク( )ひとりしか居ない、とはいえドレークが“海兵”であることは、おそらくSWORDの構成員以外には知らされない最高機密なので、ドレークが懸賞金算定に口を挟むことはあるまい。アプーが外部に情報を漏らしているようだが、そんな信頼性のあやふやなものを根拠とするはずもない。

となると、懸賞金算定の根拠はCP0によるレポートしかありえない。揃って3億の増額というのは、彼らが個人としてCP0に詳しく認識されていない証左と言えるだろう。
「四皇」となってしまった麦わらのルフィの“仲間(手下)”としての危険度を算定されたものと推察する。

ルフィは別格として、ひときわ増額著しいのがロビンの8億アップ。
これはカイドウならびにビッグ・マムの陥落により「ロード歴史の本文」を4つの内3つまで入手した者が現れたことに対する、政府の危機的緊急意識を物語っている。

ゾロ・ジンベエ・サンジについては、もろもろ考慮して順当な増額といえる。
サンジはゾロより懸賞金が低いことが悔しいようだが、ワノ国に於いて、サンジがゾロよりも特に活躍したというようなことはないし、存在を知らせるだけで1億ベリーという政府にとって危険な(貴重な)存在キングを倒したことで、ゾロがより脅威度が高いと判断されるのは道理だ。
対外的には「No.3」と思われてるっぽいから、まぁいいじゃないの。(どのみちゾロより序列が下だけどな

一味のトータル懸賞金バウンティは、88億超え。存在感は当然増してくるねェ。


ところで、
このやり取りの前に、ワノ国出国に際し考えなしに滝を飛び降りたルフィにブチ切れるナミが「覇王色の覇気」を出しているのでは… と話題なのだとか。


実際にジンベエがそう感じているし、それらしい黒い稲妻が描かれてるし、これまでもナミはゴムの身体をものともせずルフィを何度となくボコ殴りしている。

ナミは本名もその出自も今もって謎なので、実は「王の器」というオチがあるのでは… と一部ネットで騒がれているようだが、うん…それはいいとして、ちょっと待て。

能力者の実体を捉えることができるのは「武装色の覇気」だ。

SBSでは「そこに思いやりが込められているから効く」とオダッチが発言しており、作中ではガープが「愛ある拳は防ぐすべなし」と云っていたので、仮にナミが「覇王色の覇気」の素質を秘めていたとして、そして怒りに任せて覇気を放出したとしても、ルフィをボコれることとは直接関係ない可能性が高い。


これはウソップやチョッパーが云うように「怒れるナミはそれほど恐ろしい」という比喩表現だと思っておけばいいと、僕は思う。


さて、話の核心は「クロスギルド」だ。
一体全体どんな経緯で結成され、何をどう間違ってバギーを首魁に頂いたのか。


王下七武海制度が撤廃されたとき、クロコダイルがミホークに新組織設立のアプローチを掛けた。世界中の有象無象のザコ海賊をも巻き込んで組合をつくり、海軍に敵対するという大規模な発想はまさにクロコダイルらしいといえる。


そして海軍に追われるバギーが逃亡することを察知して、バギーのもとへ借金の取り立てに来たクロコダイルを、バギーの部下たちも海軍も、バギーの人望による「援軍」と認識。


下僕になるから命を助けて、ついでに新組織に「いっちょ噛み」させてと云うバギーの意思とは裏腹に、部下たちは勘違いのままポスターをつくり、海軍もバギーを特別に危険視することになった。


バギーがシャンクスと肩を並べていたのはロジャー海賊団の見習い時代なので、「四皇」赤髪と肩を並べた〜云々はなんのプラス評価にもならないのは少し調べれば分かること・・・ブランニュー准将、仕事が雑だわー… とも思ったけど、今海軍は世界的に大混乱の最中なので、綿密な調査をしている余裕がなかったと好意的に捉えておくか。

いずれにせよ、大きな勘違いで出来上がり、すっかり周知されてしまったクロスギルドの図式に、半ば諦めの心持ちで気持ちを切り替えたミホークの提案で、見せかけだけでもバギーを担ぐことになった。


もともとミホークは七武海としての働きも暇つぶしでしていたような男である。組織のTOPや社長に興味がなかった。
クロコダイルは自己顕示欲と支配欲が強そうだが、バギーを矢面に立たせることで面倒な雑事から離れられると、しぶしぶ納得したようだ。


どうなるバギーの人生!
ゴメンで「四皇」に成り上がる男はお前が最初で最後だ、とは言い得て妙だね。

ちなみにクロコダイルの懸賞金は19億6500万、ミホークは35億9000万、バギーが31億8900万だそうだ。
クロコダイルも増額著しいが、8100万ベリーだったのは七武海になる以前の話だから、何年前の話だか分からない。あまり参考にはならんかな。バギーは・・・成り上がったねェ・・・


最後に革命軍の様子がようやく少しだけ明らかに。


マリージョアに潜入していたモーリー・リンドバーグ・カラスは、記憶をなくして廃人同然の“くま”を連れて無事帰還。

しかしサボだけが消息不明であるばかりか、サボがアラバスタのコブラ王を殺害したとされる事件の真相は、一緒にいたはずの軍団長たちにも分かっていない。


だが、もし本当にコブラ王を殺害していた場合、理由の如何を問わずドラゴンはサボを許さないという。半ば機械化されてしまった“くま”の電子頭脳や記憶装置になにか真相が記録されている可能性もあるが・・・


そこへ入るサボからの通信。
サボは真実を語るのか、それとも・・・


ここで、サボ以外で僕が消息を知りたいのは、ビビとボニーである。

ビビはたぶんサボと一緒にいる。
コブラの死の真相に深く関わるだろうから、すぐに登場するかどうかはわからないけど。最終章のはじまりの大きな事件になるのかもしれないな。


ボニーは、マリージョアで「神々の地」に潜入し、“くま”の哀れな姿を見た。
ボニーは能力で老化した姿がソルベ王国のコニー王太后そっくりであり、王家ゆかりの人物に間違いない。よってその正体はコニー王太后の孫、“くま”の娘、またはコニー王太后本人あたりが疑わしい。


二年前のサカズキとの会話からは、ボニーが以前は海軍側の人間だったか、もしくは囚われていたことが示唆され、“くま”が人体改造を受け入れるに至る人質だった可能性も考えられる。

そうなると、ボニーは“くま”を救いたいハズで、天竜人の居住地で宣戦布告の騒動を起こした革命軍が“くま”を救出する様を、ただ眺めていたとは思えない。
僕は“くま”と一緒にいたいがために革命軍についてきてるんじゃないかと思っているんだが、極端なパターンとしては、ボニーが「絶対に許さない」と思っているのが“くま”に対してである可能性も捨てられない。

なぜなら、世界会議レヴェリーの時点で、“くま”の肩書は


現・王下七武海
元・革命軍幹部
元・ソルベ王国国王 と、なっているからだ。

国王が海賊で七武海というケースは、ドフラミンゴやハンコックで例がある。
しかし“くま”は、元・国王。“くま”は祖国を捨てているのだ。自ら退位したか追放されたか、それは分からない。しかし“くま”の存在がソルベ王国の民や王族を不幸にしたってことはあるかもしれない。

“くま”もちょっと、謎が多すぎるよねェ・・・。

モバイルバージョンを終了