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ONEPIECE 1063「たった1人の家族」

無人調理器から出た食事をひとしきり食べて満足したルフィたち。


PUNK05「暴アトラス」は「暴れる仕事があるから」と言い残し去った。

その後、服が出る機械でルフィたちが着替え終わった頃、周囲にはゾロゾロと通行人が目立ちはじめた。

ちなみに「ギトギト」は油汚れなどに使う表現。海水の不快感なら「ベタベタ」が適当だと思うのだが、…まぁなにせ偉大なる航路しかも新世界だからな。「ギトギト」な海があってもおかしくはなかろう。

無事上陸が叶ったし腹ごしらえも十分、服も着替えたので、ボニーは武器になるものを探してベガパンクのところへ行くつもりのようだが、それどころではなくなった。


ここで招かれざる客“くま”襲来。


“くま”の姿をしたPOLICEが、ルフィたちを「無銭飲食」と「衣類窃盗」の罪で捕らえに…いや、どうやら始末しに来たらしい。

何の罪がどれほど重いかはその地を治める者が定めるもので、罪を犯した者のものさしは通用しない。しかし彼らは海賊、社会的な正当性がなくとも巳が信念に則り自由に生きるのだ。この罰は受け入れられない。


だがルフィの反撃はボニーによって妨害された。


お父さんを傷つけないで!

ボニーとくまの親子関係がようやく確定。通常時の24歳相当が本当の年齢っぽい。
しかし「たったひとりの家族」とはどういうことか。


バーソロミュー・くまはソルベ王国の「元国王」。ボニーはその娘、すなわち「元王女」となる。
くまが王位を自ら退いたのか、剥奪されたのかは分からないが、今のソルベ王国には現在の王が在位しており、先の世界会議レヴェリーにも出席していたはずだ。
政府にも「王太后」と認識されているコニーが老化したボニーにそっくりらしいことから、コニーはくまの母親であり、同じく現在の王の母親でもある可能性が非常に高い。

つまり「王族」としての血の繋がりを持つ人物は実の祖母を含んで数人いると思われる。しかしそれでも「あたしのたったひとりの家族」というのは、たとえ血族であろうと、ボニーにとってくま以外は「家族」と呼べる存在ではないということだ。
回想シーンの優しそうなくまがみすぼらしい格好をしているところとか、ソルベ王国にどんなイザコザがあったのか考えてしまうな。くまが何を背負って我が身を犠牲にしたのかもな…。


ところで、言うまでもなくこのPOLICEは“くま”本人ではない。
オリジナルは現在革命軍に保護されている個体(のハズ)で、世界会議でくまを見たボニーもそれは分かっているはずだ。
にも関わらず、父の姿をしたこの機械を傷つけたくないというのは、四つん這いで馬になり無数の剣を刺された物言わぬ奴隷状態は言うに及ばず、これまで相当に酷い目に合わされてきた父が傷つけられる姿を、それが仮に本物ではないとしてももう見たくない、という激情に他ならない。

傷つけることなくこの“くま”POLICEから逃れるのは非常に困難だが、ここまで素直な事情と感情を吐露したからには、落ち着けばルフィたちにもう少し心を開いてくれそうだ。サボについても何か教えてくれるかもな。


この「お父さんを傷つけないで」という必死の嘆願は僕には少し思うところがあって、前述した感情の他にも別の事情があるかもしれない。

無数に造られたくまのコピーたち(パシフィスタ)を少しでも多く集めることで、本体の機能や記憶をわずかずつでも取り戻すことができるのではないか…という仮説(妄想)だ。
そのヒントがベガパンクのサテライトたちにある。


ベガパンクは自らの頭脳を並行多角的に活用するために自分を6人に「分割」した。
そこにくまのコピーを増産した成果や反省が活かされているのだとすれば、くまもまた「分割」された可能性がないだろうか。

「分割」された無数の個体を集めれば集めるほど完全に近いリペアができるとしたら、ボニーにとっては父の姿をした物体ひとつでも破壊するわけにはいかないだろう。

ただ、ボニーはベガパンクのサテライトの存在を知らなかった様だし、いささか無理のある仮説かもしれない。

さて、このエッグヘッドの「主」たるベガパンクと同位の存在であるPUNK05が黙認したにも関わらず、ルフィたちの「無銭飲食」が何故罪に問われるのか…であるが、それはこの地において罪と定められているからには罪なのだろう。
もしPUNK05がくまPOLICEに「許してやれ」とでも言えば赦されるのかもしれないが、くまPOLICEはあくまでプログラムされた自らの任務を遂行しているに過ぎないのだ。

おそらく周囲の通行人もすべて「ロボット」的な造られた生命で、彼ら一体一体にそれぞれ役割が与えられているのだろう。
くまPOLICEの任務が治安維持と異常事態への対応であるなら、都市の建築発展、流通、学習、それら都市機能のロープレと、実際に人型で行うことで膨大で正確なビッグデータが獲れるんじゃないかな。


彼らが生命体ではないことは、目の前にゾロゾロ出てくるまでジンベエがその存在に気づかなかったことから想像できる。

人の感情を読むことで未来を先読みするルフィの見聞色が、くまPOLICEが走り出すことを直前に察知したのは、コピーとはいえくまに人間的な部分が残されていることの証といえるのかも。

ひょっとしたら、サテライトたちも同様に設定された思考ルーチンを核に定められた役割を演じているに過ぎないのかもしれない。

 


その頃、新世界のとある海域では、ハートの海賊団が黒ひげ海賊団に襲われていた。


カイドウが健在の間はおいそれと手を出せなかったワノ国の「ロード歴史の本文」を手に入れたであろう若き海賊から奪うために待ち構えていた。

ルフィの前には現れなかったので、3つの進路すべてに網を張ったのではないらしい。
いや… エッグヘッドは政府肝入の島なので、待ち伏せで長く滞在することを忌避したかもしれないし、すでにメカ鮫に撃退された可能性もあるか…。キッド海賊団も襲われてるかもな。

顔ぶれが懐かしいのは、能力者狩りで黒ひげ海賊団がどれほど強化されたかを、より明確に見せるためだろう。


ドクQの「シクシクの実」は、ありえない伝染病を振り撒く能力。ローを女体化させたのはオダッチのファンサービス。
他にどんな病気も想像のまま自由自在なのだとしたらとても恐ろしい能力だが、ローはその効果を覇気で無効化した。無効化されると抗体ができ、感染を止めることができるそうなので、自分より弱い相手にしか通用しない能力ともいえる。


バージェスの「リキリキの実」は、桁外れとはいえ単なる怪力で、まるで目新しくない。バージェスは筋肉バカなので、放っておいてもこのくらいの怪力になってた気がしないでもない。そうなるとバージェスは泳げなくなっただけだな。本人が気に入ってるなら別にかまわんが、ババ引いたな。


オーガーは「ワプワプの実」。もともと超長距離からの精密射撃が得意なオーガーが、自分の居場所を自在に瞬間移動できるとなればこれは手強い。ガンナーとしてウソップが勝てる要素が見つからない。


そしてドクQの愛馬ストロンガーは「ウマウマの実 幻獣種 〜モデルペガサス〜」。
ガンフォールの相棒ピエールがそうだと勘違いしていたが、あれはただの「ウマウマの実」を食った鳥だったね。
しかし… 飛べるようになったとはいえ、もともと虚弱な馬なので、俊敏に宙を駆ける姿は想像できない。「ウマウマの実」を馬に食わせるこのセンスよ…。


それはそうと、ドクQの能力をローが無効化した際、


過剰な覇気に能力は通用しない
これを四皇との戦いで学んだとのことだが、そんな描写あったかね…

カイドウ及びビッグ・マムの能力による攻撃を覇気で無効化した? 彼らの能力による攻撃が四皇ふたりの覇気にかき消されてしまった? ん〜… あったかなぁ…?

ジンベエ、ロー、キッドがママのソウルポーカスで寿命を奪われなかったのは、ビビってなかったからと言われてたしなぁ。

「過剰な覇気」で常に防御していたというなら理解できる話だが、能力を無効化したような展開はなかったように記憶している。
四皇の名に相応しい超常タフネスで、攻撃してもしてもなかなか致命傷に至らなかったことを指しているんだろうか。

「悪魔の実」の能力に「覚醒」という上級ステージがあったように、覇気にもまた次なる段階を適用する布石なんじゃねェの・・・?

さ〜〜て・・・
「HUNTER×HUNTER」読み返しとかなくちゃ、ストーリー完全に忘れてるなぁ

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