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ONEPIECE 1066「オハラの意志」

今明かされる「空白の100年」の謎!

いや、明かされてない(ww われわれ愛読者には既知の話だ。
しかしワンピ世界の世間一般はもちろん・・・ってか、麦わらの一味も知らない話だっけか? オハラで何があったかは、コミックス41巻で7週分使った詳しい回想シーンがあったが、確かにそれがそのままルフィたちに語られたわけではなかったな。まぁ、落ち着いた後でも基本ロビンは自分のこと話さないし、つらい過去を根掘り葉掘り聞こうとする仲間もいなかったということだな。



「空白の100年」とは、かつて存在した「ある王国」と「20の王国」の戦いの歴史。
「ある王国」の思想を誰にも継がせないため、世界政府はその存在を歴史から消し去った。
オハラはその「ある王国」の存在に気づいたことが原因で壊滅させられた。

オハラの世界最高の考古学者たちは、数少ない貴重な文献や各種資料を紐解き、研究に研究を重ねて仮説を立てるに至った。明確な答えは世界の見えるところにはどこにもない。
政府のお抱え科学者であるベガパンクといえども、政府が隠したい「都合の悪い事実」を知るすべは“普通なら”ない。

しかし、ベガパンクはクローバー博士と面識があり、滅びたオハラに花を手向けに出向いた折、オハラの考古学者たちが命がけで遺した文献が現存していることを知ったのだった。


22年前、オハラを訪れたベガパンクは、そこである男と再会し、またある男たちを見た。


出会ったのはドラゴン。彼もまたクローバー博士を弔いに島を訪れていた。


そしてそこで見かけたのは、湖に沈められたおびただしい数の文献を回収する巨人族だった。
ドラゴンによると彼らはエルバフから来たらしく、この文献の価値を知ったうえで回収しているとのこと。

この頃、ドラゴンは「自勇軍」なる組織の隊長で、ベガパンクはパンクハザード研究所の所長。
ドラゴンの「自勇軍」は、おそらくまだ表だって政府に反抗の意志を示していない地下組織で規模も小さく、ベガパンクを勧誘したものの断られたらしい。


ベガパンクは自分の頭脳を最大限活かせる環境を求めて、主義思想とは関係なく世界政府に所属することを選んだ。
その後すぐにドラゴンは革命軍を結成し、ベガパンクは内密にエルバフへ行き、回収した文献及び資料をすべて閲覧し記憶したという。


今回の話のキモは掻い摘むとこれだけだが、気になる事がいくつか点在していたな。


まず、エルバフの巨人族を率いて文献を保護した船長がサウロらしいこと。
回想のシルエットがまんまだし、話のエッセンスからそれはロビンにも伝わったようだが、身を潜めるその人物を慮ってベガパンクは肯定しなかった。


ハグワール・D・サウロは元海軍中将の巨人族。

22年前、政府と海軍の、考古学者への当たりが不当に厳しいことに不審を抱き、歴史の真実を見極めるために海軍を離反した。幼いロビンと仲良くなり、世界的犯罪者となったロビンの母オルビアとの縁もあり、オハラのバスターコールから命がけでロビンを逃がす。
その際、クザンに全身凍らされたまま生死不明だったが、生き延びていたらしい。

2年前、エニエスロビーの事件の後、クザンは


「オハラはまだ滅んじゃいねェ」とロビンに言い残した。
ロビンが生きて、ただ命を永らえるために暗躍するのではなく、その知恵と知識を純粋に歴史の真相解明に使うならば「オハラ」の意志はロビンによって引き継がれている …という意味にも受け取れるが・・・

オハラ唯一の生き残りであるロビンを逃した以上、ロビンのその後の行動に責任を持つ覚悟でいたクザンにとっては、親友サウロの命を奪う必要があったとは思えない。
どのみち脱走兵として処罰されたかもしれないが、クザンがサウロを密かに生かし、その動向もまた見守っていた可能性は高い。

「オハラ」が“地図から消えた”といっても、島全土が跡形もなく海に沈んだわけではない。


事後の生存者がいないことだけを確認し、湖に残された文献に気づきながら放置したのは海兵の落ち度…というか、末端の海兵は何が不都合でバスターコールまで至ったのか知らないのだから、現場の監督責任者であるスパンダインが確認を怠ったということになるが、まぁスパンダインだしな。

ともかく、生き残ったサウロが遺された文献を回収したことをクザンは知っていた可能性があるね。

そして、文献を管理するなかで、仮にサウロもオハラと同じ結論に至ったとすれば、自らの名前の「D」の意味するところにも発見があるかもしれない。これは唆るね。


その頃、ルフィたちはベガパンクのどうやら本体…と思しき個体と遭遇。
その容姿は回想シーンに登場したものとはかなり違っていて、


かつて身長の半分以上を占めていた頭部が、常人並みになっている。

容易に考えつくのは、ベガパンクの「世界一の頭脳」を物理的にサテライトに分配したということ。
研究開発の合理性を求めて、たったひとりの「超天才」を6人の「ただの天才」に分けたのか?ということだな。
もしくは、かつてのベガパンクは6個(または7個)の脳を持つ特殊体質で、二本しかない手とひとつしかない身体の行動制限に辟易して、脳の数だけ身体を作ったのかもしれない。(これは今どきだと表現としてちょっとマズイかも…)

目の前にいるベガパンクは、頭部のサイズこそ常人並みといえるが、なんだかスキマ空いてるし、行動も会話も…なんだかアレだ・・・「ポンコツ」・・・?

過去のベガパンクの感情的な話をしているのが「正シャカ」なだけに、ベガパンク本来の理性的・感傷的な部分はすべて「正シャカ」に受け継がれていて、もろもろの感情は他のサテライトへ、そして本体は完全に「出し殻」になってるんじゃないのか? って思っちゃうな。


ところで、ベガパンクの話でもっとも僕が気になったのは、


「ある王国」の伝承と同じ年代に製造されたと推定される「ある場所で発見された“機械”」について。

どうやらその“機械”は、空白の100年に製造された、未来のものとも思えるような超科学技術で作られていたらしい。この“機械”が何を指すのかはまだ言及されていない。

今ルフィたちの目の前にある巨神兵のことだとして、“ある場所”で発見されたそれを持ってきて研究し尽くした成果がエッグヘッドの未来都市だというなら、前回の「正シャカ」の「ここは過去だ」という物言いに説明がつく。

だが、ベガパンクの世界最高の頭脳は大昔の壊れた機械を直す程度のものかと考えると、否である。

たとえば動く階段や巨大ロボ、ボタンひとつで温かい食事を食べられる装置、着衣を自在に着替えられる装置などが、かつて「ある王国」にあったという文書とか壁画とかからインスピレーションを得て、現代の科学の定石を押し上げて新しい科学技術を産み出すのがベガパンクではないだろうか。

すなわち、超文明を持つ「ある王国」が空白の100年に存在した根拠とするには、巨神兵では弱いのだ。

ではその“機械”とは何か…というと・・・
やっぱ「古代兵器」なんじゃないかな。

ポセイドンは人魚姫のことだし、プルトンは船(戦艦?)と分かっているので、ウラヌスのことだろうね。

何をどうする“機械”なんだろね。
しかし、そうなるとウラヌスはすでに政府の手にあることになるんだよな・・・。

もしくは、まったく“機械”らしくないものだとしたら、例の巨大麦わら帽子のことだったりして・・・。

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