えっと・・・扉絵シリーズは前回で終わりだったんだろうか。
通常、最終回は「Vol.〜〜」ではなく「最終回」って書いてあるんだがなぁ・・・。まぁ、ジャッジとシーザーが結託して新生MADSを結成し、ジェルマ66は次のステージへと、たしかに内容的にはひと区切りしたものの、(元)四皇と政府を敵に回すことになりジェルマ66は前途多難だ。
意気揚々と手を挙げるジャッジたちに、レイジュが呆れるのは分かるんだが、イチジも同様にため息をついて背を向けるのが印象的。なんだ、やっぱり感情あるんじゃん。
さて今回も15ページ。短いよ。
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セラフィムに命令を下したのは、やはり欲ヨーク。命令の内容は「本体ステラと自分と地下の人質以外をすべて殺せ」というもの。
ヨークは、五老星が自分もまとめて始末するつもりであることに困惑、その上で作戦があるそうだが、邪魔者を消すことが今回の作戦に必要なことなのか、もともとそうするつもりだったのかは定かではない。頭にきてやけっぱちになっている感じはしない。
そもそも、五老星とどういう話をし、何を要求して何を確約されたのか、そして「何をどうする」取り決めを交わしたのかが一切謎だ。
ってか、ベガパンクが空白の100年を研究していることを密告し、その情報に基づく調査に訪れたCPたちをことごとく拿捕監禁したのがヨークだとは、まだ断定できない。
たとえば巷のワンピファンによる犯人探しでよく名前が出てきた「パンクレコーズ」が自らの意思で行い、ヨークはその手先となっている可能性もあるのだ。
そうしてベガパンクへの不信をつのらせた上で「何者か」は五老星と会談し(会ってないけど)、五老星はベガパンク暗殺を決意せざるを得なくなった。
CP0に下された命令が「“7人のベガパンク”の抹殺」であることが明らかになったのは、司令室にセラフィム2体が現れたときにルッチの口から。すなわちヨークが天使たちに命令したあとだ。
ヨークは自分も狙われていることを、いつどうやって知ったんだか。
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ヨークがハンコック天使に石化されたのは、他のサテライトや麦わらの一味(と読者諸兄)の目を欺くためのフェイクだったそうだが、このハンコック天使の行動が、僕にはいちいち気にかかる。
ヨークには「全員殺せ」と命令されているのに、石化にとどめておいたり半身残してまだ喋っているフランキーを放置している。隙だらけだったピタゴラスを一撃で仕留め損なっているし、
その後の爆発の規模から考えても爆発したのはピタゴラスの頭部ではない(すなわち踏み潰していない)疑いがある。
かなり前から、ときおり「・・・・」と何やら思考している様子が伺えるし、もしかすると、ハンコック天使だけはヨークより上位(もしくは同位)の威権を持つ“誰か”にあらかじめ命令された「終わらない任務」を継続して遂行中なのではないだろうか。
その任務遂行中に別の誰かに新しい命令を受けたら、従うフリをするように設定されているのかもしれない。
ハンコック天使は敵じゃない気がしてきた。オラわくわくすっぞ!
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その頃、エッグヘッド近海に現れたのは黒ひげ海賊団の船。いったい誰が乗っているんだか・・・。海軍の大艦隊はまだ到着していない。
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さて、
エルバフに上陸しようとしたら、赤髪傘下の海賊達に足留めをくらったキッド海賊団。
どうやら赤髪を慕って集まった海賊たちは「猛者揃い」というわけではなく、明らかにザコとしか喩えようのない“有象無象”が揃っている。そしてシャンクスも彼らを「傘下」と認めているというおかしな状態だ。
戦闘力はともかくとして、志すら低そう(私見です)な“有象無象”を大量に従えることは負担にしかならないと思われるが、シャンクスが何を考えてそれを許しているのかまったく分からない。
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しかしザコが大量の船団とはいえ、その後ろには本丸:赤髪海賊団がいる。奪われた左腕の復讐もあれば四皇を倒してきた自負からも、キッドとしては退くことができない状況。
戦端を開く意味でも、四皇ルフィと肩を並べる30億の実力を見せつける必殺の一撃。
ビッグ・マムを撃沈させたキッドの「電磁砲ダムド・パンク」が、これから引き起こす超大な被害に危機感を覚えたシャンクスは
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次いで助っ人ドリーとブロギーの「覇国」にて海賊船を大破撃沈
あわれキッド海賊団は壊滅した。
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なんという格の違い。
キッドが「電磁砲」を撃つ前に、その危険度を察知したシャンクス。
作中の描写では甚大な被害が出る未来を“見た”ように描かれているが、これがカタクリの見聞色やルフィの未来視と同じような“力”かどうかは分からない。ただ、これまでどんな風に強いのかがほぼ描かれていなかったシャンクスの強さの一端がようやく見えてきたと云えるだろう。
そしてシャンクスがキッドを倒した一撃は「神避かむさり」
これは、かつてロジャーが初対面のおでんをぶっ飛ばした技の名だが、
外から巻いて薙ぐように繰り出していたロジャーのものとは異なり、シャンクスは内から外へ水平に打ち払っている。
同じ「神避かむさり」であっても決してロジャーから伝授されたわけではなく、シャンクスが独自に身に着けた技にロジャーにあやかった名前をつけたのだろう。型に決まりなどはなく、剣に何を込めるか、技を繰り出す手法や流儀が通じているのだろう。
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キッドとキラーが倒れ、キッド海賊団の残った者たちは敗北を認めた。
降参の証として手渡した「ロード歴史の本文」の写し。
「ロード歴史の本文」は全部で4つ。
1つ目は ホールケーキアイランドでビッグ・マムが管理する赤い石。
2つ目は ゾウのくじらの樹に隠された赤い石。
3つ目は ワノ国の王城地下深くに据え置かれた赤い石。
そして4つ目は、26年前には魚人島の海の森に置かれていたが、現在所在不明の赤い石だ。
1056話の時点で、ルフィたち麦わらの一味は、1〜3を持っている。
ロー率いるハートの海賊団は、2と3を持っており、1を持っているかどうかは不明。
キッド海賊団は、ワノ国での四皇討伐の参加賞として手に入れた3に加え、以前ビッグ・マムの将星をツテに1を入手済みらしいが、2はたぶん持っていないと僕は考えていた。
ルフィたちがゾウに辿り着いた時点でキッドが先に来ていたような話はなかったし、ワノ国にはゾウのミンクたちが途中で合流しているので、ホールケーキアイランド編の間にキッドが来ていたなら、ミンクたちがキッドと共闘するのに躊躇があったはずだがそんな描写もない。
だがそれよりもむしろ、まったく手がかりがない「4」をキッドが持っているというのが不思議でしょうがない。
これ・・・2枚なのか?それなら分かる。
しかし、ワノ国でローから手渡された「3」を見た限りでは、今回もそれと同じくらいの大きさの紙束が4枚あるように見えるよなぁ。
いったい4つめの「ロード歴史の本文」はどこにあったんだろうか・・・。
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あとね、キッド海賊団は壊滅したけど、キッドとキラーはまた出てくると思うよ。