Cogito, Ergo Sum

我思う故に・・・新館

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #29「アヌビス神 その2」

 




この記事を書いている人 - WRITER -

コミックス 21巻04章中盤~07章までに該当。
jojo-SC_29a.jpg
コム・オンボで倒した男はスタンド使いではなかった。
刀自体がスタンドで、刀が主人を操っている
しかも前回の戦いのときよりも強くなっている。
このスタンドは、
戦いの中で経験した相手の動き、技、パワー、スピードを記憶し
闘う能力を即時アップデートするという。
だから、一度戦った相手には
絶対に絶対に絶っ〜〜〜〜〜〜〜〜対に!負けないというのだが
果たしてそんなことが可能なのか。
いかにスタンドが敵の能力を把握し、相手をより上回った攻撃を出したくとも
実際にその攻撃を繰り出す肉体は、おそらく鍛えあげたりしていない
ただのだらしない生身の人間の身体である。
人間を超越した吸血鬼でも、痛みを知らないゾンビでもない。
ホルモンバランスを変えたりドーパミンを過剰分泌するなどして
火事場の馬鹿力程度なら出すことができるだろうが
チャリオッツやスタープラチナを圧倒するスピードやパワーなど
到底出せるはずはない。
ちなみに、
「常人は己の潜在能力の30%しか使えないが、残りの70%も使用するのが極意」
という某北斗神拳は誤りで、
常人が通常30%しか使用していないのは「脳」の機能である。
身体あまねくの潜在能力の話ではない。
jojo-SC_29b.jpg
然るに、アヌビスがインプットした情報を基に
チャリオッツやスタープラチナより高い戦闘力を発揮しようとしたら
この床屋主人は、たちどころに筋断裂や脱臼を起こし戦闘不能に陥るはずだ。
頭でイメージした通りに身体が易易と動いてくれるなら
ガンダムにマグネットコーティングは必要ないし、
運動会でお父さんは転んだりしないのだ。
次にうっかり抜身の剣を触り操られてしまったのは
jojo-SC_29c.jpg ポルナレフ。
ポルナレフなら身体能力に申し分がない。
上述の理屈に照らし合わせると、
これは牛飼いや床屋を相手にするよりも格段にピンチのはずだ。
しかし作中の表現においては、経験値で強く速くなるのは
肉体の能力に依存しないようなのが、僕としては少し気に入らない。
jojo-SC_29d.gif
承太郎に焦りが見えるのは、ポルナレフを殺すつもりで戦わなくては
勝てないであろうことなのであって、
傀儡の素地の身体能力が高いことを危惧しているわけではない。
ただ、アヌビスの剣撃に加え
チャリオッツをも相手にしなければならないことには一瞬で考えが及んだようだが。
ところで、
最初の1撃は振りかぶった刀身を殴って弾いたように見えたが
jojo-SC_29e.jpg
これ、どうやって受けてんだろな・・・
まさかグローブの甲の鋲で受けているわけでもないだろうが。
jojo-SC_29f.jpg
アヌビス神 @ ポルナレフ、必殺の二刀流。
あぁ・・・
jojo-SC_29g.jpg
オープニングの二刀流って、見たことあると思ったらこのシーンだったのか。
チャリオッツのサーベルが二本出てきたことはないから違和感あったんだわ。
でもカッコイイからいいか・・・と流してたんだが・・・
ってか、ポルナレフ・・・
jojo-SC_29h.jpg
前半のオープニングでも、肉の芽に操られてるときのポーズ取ってたよな。
他になかったのか・・・。
「互角」感を出すためか、「苦戦」感を出すためか、
jojo-SC_29i.jpg
ローキックやスターフィンガーも駆使して
原作よりもじっくり長めに描写された、スタプラ vs.チャリオッツ
「防御甲冑・解」と言いながら、肩アーマー以外脱ぎ捨てていないのは
何か手違いなのか? DVDで修正されるのかな?
そして原作ではどうなっているのかわかりにくかった
jojo-SC_29j.gif
スタプラの胴がガラ空きになる様子は
jojo-SC_29k.jpg
両手を刺し貫き拘束された状態になっていた。
苦戦の末のこの演出は巧い。
承太郎の腹部を刺すと、喜び勇んで急に饒舌になるアヌビス神。
jojo-SC_29l.jpg
負けフラグがビンビン立ちまくっている。www
jojo-SC_29m.jpg
哀れ「だるま落とし」に敗北。・・・かと思いきや
jojo-SC_29n.jpg まだ死んでいないアヌビス神。
しかし承太郎はさっきの「だるま落とし」でアヌビス神を倒したと認識しており
承太郎サイドのバトルは終了している。
ここからはアヌビスわんわん劇場をダイジェストでお送りします。
jojo-SC_29o.jpg
承太郎…てめぇを絶っ………対にぶっ殺すッ!
jojo-SC_29p.png
くたばれ承太郎ォーッ!!

jojo-SC_29q.jpg
アギ(パク)にゃにィーっ!!
jojo-SC_29r.jpg
しまったーっハズレたァーッ 犬につまづいたァーっ!
あの河はナイル河だァーッ! うそーん! 誰か止めてー!
jojo-SC_29s.jpg
壁だ! 止まるぜラッキー!
しまったーっうっかり通り抜けちゃった!
jojo-SC_29t.jpg
船だ!船に刺されば船頭が触るはず・・・
jojo-SC_29u.jpg
牛に命中〜 落ちつけこの牛ィィ 暴れるなッ!!

ドボォン
ち~ん
jojo-SC_29v.jpg 終了。
原作にはないその後のシーン
jojo-SC_29w.jpg
災難だったな承太郎
ああ・・・二度とあいつと二人で出かけねぇ。
・・・うむ。
いやいや、ちょっとあんたたち。
「オチ」っぽくまとめてるけどさ、
ひとりじゃあ危険だからついて行ったんでしょうが。
その通りの展開になって、実際、あわやポルナレフは殺されるところだった。
別にポルナレフが不要な厄介ごとに首突っ込んでトラブルになったわけでもないのに
その言い様はあんまりだろう。
用事をさっさと済ませていたとしても、場所が床屋から警察に変わっていただけで
結果は変わらなかっただろう。
災難だったのは、
アヌビスを倒すのに傷つき、ほぼ満身創痍の承太郎が助けを求めているのに
手を貸さずに、暢気に遠くの暴れ牛なんぞを眺めていたことくらいだ。
二度とふたりで出かけない理由にはどうだろう。
むしろ、大切な仲間なら
絶対ひとりで出かけさせてはいけないと思うところじゃあないのか。
ちょっと蛇足な感じがしたエピローグだった。
次回:脚がグンバツの女「「バステト女神」のマライヤ その1」
げろマブぅ〜
注)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
コミック版との比較をしてみようというスタンスで書いています。
決して原作やOVA版崇拝者ではありませんし、アニメスタッフに喧嘩を売るつもりもありませんが
思ったことは言うというブログ自体の姿勢を崩すつもりはないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思います。
それについては、何というかもう・・・ご了承ください。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

この記事を書いている人 - WRITER -

Comment

  1. くり より:

    通りがかりなもので大変恐縮ですが、
    文末の注意書きは記事の冒頭に記載して頂きたかったです…。
    当方ジョジョの新アニメを心から楽しんでいるせいか、厳しい指摘コメントを読むと胸が痛むほど頑固頭になってしまいました。
    真摯に作品に向き合ってらっしゃって素晴らしいレビューだと思います、けれど僕のような頑固でどうしようもない一部のファンのために、注意書きを先頭に移して頂けたら幸いです。

  2. タケ より:

    最後のオマケシーンは、ラストバトルの布石かな、と思いました。2度と一緒に出掛けねぇ、と言いながらも、やはり単独行動に出たポルポルを心配して承りが後から一緒について来る絆…みたいな
    ただまぁ、同じオリジナルシーンでずっと繰り返されてるイギーとポルポルの仲良しっぷりもラストバトルの布石だなぁ…と(ネタバレ過ぎてもアレなので内容控えめにしてます

Copyright© 我思う故に・・・新館 , 2015 All Rights Reserved.