ONEPIECE 793「虎と犬」
ドフラミンゴ堕つ
世界を駆け巡る衝撃ニュースの最も大きな影響は
ジョーカーの武器密売ルートが断たれたことだった。
スモーカーですら知らなかったジョーカーの正体を
取引先のチンピラまでが認識していたことは少し意外
世界中のあらゆる方面で「武装」の手段が失われ
最後の抵抗の術を失い「降伏」を宣言する国があれば
長く苦しい争いが終結することに歓喜する民がおり、
対抗勢力との戦力の均衡を失う危機から
怒るもの、取り乱すもの、絶望するもの、焦燥するもの
良くも悪くも、麦わらのルフィとトラファルガー・ローは
その悪名を高めた。
それを「大金星」と評する者達がいる。
2年前、シャボンディ諸島に集結した、超新星:最悪の世代たちだ。
ちょっと本筋とは離れてしまうが、書かずに居れないので
彼らについて気になったことを書く。
まず、ジュエリー・ボニーは相変わらず逃亡中。
少女に化けた姿が超絶プリチーで、僕のど真ん中ストライクなのだが、
実年齢はたぶんババアなので複雑だ。
「同期としちゃ嬉しいね」というセリフからは
けっこう他人事な感じがして、敵意を感じない。
エースが死んだ際の「何もかもアイツのせいだ」の
恨みの対象がルフィではないことが、ようやく確信できた。
政府の管理下にあった重要人物で、
黒ひげと海軍(政府)を恨みに思い、「南の海」出身で、
ピンクの髪、年齢不詳。
彼女の正体がルージュである疑いが、僕の中でまた一段階濃厚になった。
(以前、エースと双子じゃね?って言ってたのはとりあえず忘れてください。
次に、とある空島の雲の孤島で、傷を癒やすウルージ僧正
そこに「誰か」が現れたのだが、それは誰か。
残念ながら、エネルとは考えにくいので、
我々がすでに知っている人物なのだとすれば、
2年前に彼らをライジン島へいざなった老婆・・・かな。
でなければ、ウェザリアのジジイども。
次、カポネ・ベッジ
隣のコマに見切れている船は、ビッグ・マムの船だ。
彼らはビッグ・マムの傘下に入り、今まさにサンジたちと対峙している
・・・ようにも見えるのだが、
彼らが立っている場所は、マムの船の甲板じゃないよな。
マムの船に乗っているなら、サニー号を見上げることはないもんな。
じゃあベッジ自身の船は、どんなだったっけ?
と思ったら、2年前に大破したっぽいので、どんなデザインだかわからない。
なので、マム側の勢力としてサンジたちからシーザーを奪おうとしているのか、
それとも、マムにすでに奪われてしまったシーザーを
サンジたちと共同で奪い返そうとしてくれているのか、
いまいち判断がつかない。
「お仲間たちは割と活躍〜」というセリフは、どちらにも受け取れるしな。
通話の相手が誰なのか…がカギ。個人的には後者を推す。
キッド、アプー、ホーキンスの海賊同盟の狙いはシャンクス。
同盟が新聞に報じられて、わずか1日の出来事だったので
壊れたままのアジトで「あっという間に先手を打たれた」と言っている。
いったい誰が主導権を握るのか。計画は簡単にはまとまらなさそうだ。
とりあえず、キラーには
獣神サンダーライガーみたいな食事用マスクの着用をオススメする。
最後に、扉絵シリーズへの登場で
その立ち位置がよくわからなくなっていたドレーク。
どうやらカイドウの傘下に入ったようだ。
そのカイドウ。なにやら角が生えた巨大なシルエットが登場したが
僕は、これはカイドウ本人の姿ではないと思う。
手前に「松の木」が生えてるし、これは日本式の城の天守だろう。
すなわち、カイドウはワノ国に居るのだ。
カイドウ自身は別に巨人でも何でもなく
693話のカラー扉絵の左上に描かれているのがたぶんそうだと思う。
ところで、
ドレークが連れ去ったカリブーの姿が見えないな。・・・生きてるかなぁ
さて、本題に入ろう。
前回、僕は
元帥になったサカズキには、大将時代とは違う深い思慮があるかも知れない
という可能性について述べたのだが、
そんなものまったくなかった。
(いや、これはある意味喜ばしいこと。
「元帥としてわしが格好つかない」
「海軍本部の信頼と威厳の問題」「正義の面目丸潰れ」
言うことがいちいちカッコ悪いぜ、おっさんよ・・・。
実行部隊として無敵の強さを誇ったかつての大将赤犬も
統率者としての器はまだ持ち得ていないようで
命令を出して事後の責任を取るだけの立場には辟易しているのかもしれない。
組織のコマとして都合よく「英雄」に祭り上げられるのはまっぴらだし
何より、世界中の弱き者を守る組織としての海軍や政府の執るべき行いとして
イッショウの訴えは、非の打ちどころがない正論。
ただ、世界規模の大組織を束ねるためには
綺麗事だけでは済まされないことも事実であり、
そのバランスを絶妙に取ることこそ元帥の役割なのだ。
サカズキはいまだ大将時代の視野狭窄から脱していない。
イッショウの土下座
今回のドレスローザの事件においては、
「海軍が正義の味方づらなどできない」という「真実」を告げ、
謝罪することが世界中の人々に対するケジメだった。
これは、これまでも政府や海軍が事実を都合よくねじ曲げてきた可能性、
疑念を一般の人々に生み、彼らの動向を監督する思想や運動が
少なからず起きるであろうが、
それをつまびらかにすることで、その批判をもある程度抑止する効果がある
という、全方位に誠意あふれる最善の手だったように思う。
そのイッショウの覚悟の一手を、
ここまできてサカズキはまったく理解しようとしない。
ってか、ひょっとしてサカズキ
ドフラミンゴの境遇の詳細、知らないの・・・?
「ドフラミンゴごときに」とか言ってるし・・・
「落とし前をつけろ」
言うことがまるでヤクザなサカズキに対し、
「おぅ上等じゃボケ!(言ってません」と真っ向受けて立つイッショウ。
イッショウはこれからどう動くのか。
命令通りルフィとローの首を取りに動くのか
それとも、もとより二度と敷居をまたぐつもりはない・・・すなわち
海軍に見切りをつけるのか。
あと・・・余談だが:
たしぎがかわいいのはいつものことなんだが、
たしぎは子どもたちを連れて、
スモやんよりも半日早くSADのタンカーで出立したはず。
いつの間にスモやんたちと合流し、海軍の軍艦に乗り換えたんだろうな。
Comment
ボニーの能力→ナミ(年齢UP)
なにか判ったりするのか
例えば巨人(或は巨人族の血を引く人)は
生まれつき大きいとは限らず
ココロさんみたいにある年齢を
過ぎると体に特徴があらわれるなら
ボニーが年齢を上に操作しない理由も
“大食い”の異名も、妊娠期間の長さも
ボニーが「巨人かその血を引く人」という説で
説明ができるような気もします。
母親で言ったらルフィの(本当の)母親
ダダンであってほしいなぁ…
ルフィはガープ似だろうし。
久々に扉絵が面白かった。
漫画らしいと思った。
それとも
天狗はワノ国への伏線なのか
キノピオは
「結局喋るオモチャなんて
いなかったんだ…」
って思った人達に
対するフォローなのか
世界政府、情報統制(対マスコミ)甘すぎです。
これが現実世界の某近隣国なら、例え現場の記者が記事にしようとしても、上層部が自粛するか、お上の圧力に負けて握りつぶされるでしょうに。
たしかにボニーの能力なら体をいじって20ヶ月妊娠することも不可能ではなさそうですね!
>ugaさん
コメントありがとうございます。
すごく面白い説で非常に興味深いです。今後はその可能性も考慮して「妄想」を広げさせていただきたいと思います。
今後ともご贔屓によろしくお願いします。
初めてコメントします。
独創的で鋭い考察、いつも楽しませて頂いております。
管理人様へ
ジュエリー・ボニーについての私の考察です。
私はボニーはエースやルフィとは垢の他人であると考えています。血縁関係はなく、『ロジャーの子と勘違いされた赤子の一人』ではないかと思っているのです。
ロジャー投獄から10ヶ月以内にバテリアで生まれた赤子やその母親は、政府に全て調べられたとあります。きっと長い間政府に監禁されたり、執拗に疑われ処刑された母子もいたでしょう。そんな中の一人がボニーなのではと考えているのです。
南の海出身、ボニーとエースの年齢差=2歳≒ルージュのトリクの妊娠期間20ヶ月、赤犬の政府から逃げた発言などがそう考える根拠です。
ボニーは不運にもあの時期にバテリアで生まれたが故に、自分(と母親)の運命が狂わせられてしまった。それにより、ロジャー(ひいてはエース)を深く恨みながら生きてきた。いつか自分の手でロジャー(エース)へ復讐することが人生の目的であり、その為に政府監視下から脱走し海賊になった。
エースの公開処刑を知ったときの驚き方、戦争中継を観ての涙、「全部あいつのせいだ」はエースを葬った者への怒りが新世界で黒ひげとコンタクトしたなど、行動も辻褄が合う気がしているのです。
以上、好き勝手な発言且つ、長文大変失礼いたしました。
引き続き、管理人様の考察を楽しみさせていただきます。
自由人というか・・・獣だそうですから・・・ねぇ
次回バレちょっと見てきたんですが、あの天守のようなシルエットが城かどうかはさておき、あんな形のビッグシャドウみたいな帽子かぶってました。
ワンピの島と島の間話はあいかわらず注目点が多すぎる…
とりあえずカイドウ、鬼のような巨大シルエットが目の前に見えているのに「どこですか」、確かに本人の影じゃなさそうですが、
しかしどこですかってこれ、部下達の様子は報告というより雪山捜索。部下からの報告を受ける形で初登場したビッグマムも大迫力でしたが、部下にも居場所がよく分からないカイドウって…
仮にも四皇の1人なのに、自転車でふらっと出かける大将青キジばりに自由な人なのか
たしぎには、愛する人、もとい、尊敬する上司を1人置いて、先には進めなかったんでしょーね。たしぎのスモーカーに対する絶対的な信頼と愛情を感じるところです。
わからないですが、海軍にも派閥のようなものが将来的にできるかもしれないですね。犬派と虎派で。
これからルフィとローと戦う展開は想像できないし、海軍から離れるんだろうな。それでも海軍大将が土下座で謝ったという事実は残るし。
問題はそのあと何するかが気になるところ