いやぁ、騙されたわ〜〜
涙流して「さよなら」なんて言うんだもんな〜
聡明なワンピファンの皆は、プリンの写真をはじめて見たときから疑いの眼で見ていたはずなんだ。
かく言う僕も、なんだかんだ言いながら、結局全部うまいことビッグ・マムに都合の良い方へ話が流れていく端々で、プリンが一歩踏み込んでは後ずさるという「あざとさ」に気付いていたのに、いかにプリンがいじらしかろうとも、三つ目を隠している以上、ウラがあるに違いないという目で見ていたのに、
「本当のプリンちゃんはいいコであって欲しい」と、いつの間にやら思わされていた。見事に暗示にかけられていたよ。
あまつさえ、三つ目が開くと別人格になるとか、三つ目ちゃんは、そっくりの別の姉妹じゃないかとか、「プリン=マジ天使」の図式をなんとか崩さない理解の道を模索していた。
夢見てんじゃねぇよ!!このチンカスども!!
妄想乙!
自分の無力を嘆くいじらしくも甲斐甲斐しい素振りは、すべて演技。プリンは自分の意思で、皆を騙していた。
前々回848話のラストで流した涙は、ルフィもサンジも、プリンにとっては腹がよじれるくらい哀れな道化だったから。レイジュを傷つけたのもプリンだった。いやぁ・・・想像のはるか上空をいくほど「邪悪」だったわ。
プリンが言うには、
ジェルマの科学力は欲しいが、ジャッジやイチジはどうせ言うことをきかない。だったら、貰うものだけ貰って、ヴィンスモーク家は皆殺しにすればいい。
「血統因子」のことだろうな。
強い個体も速い個体も、人間を思いのままに「製造」できる。
この技術を使えば、ビッグ・マムが求めて止まない「家族の巨大化」も夢ではないだろう。「巨人族を超える巨人族」を創り出すつもりなのかもな。
だが、分からないことがある。あとたった半日で目的が果たせるというのに、なぜ、今レイジュに真実を話す必要があるのか。
「まだ目が覚めないのか」と言われそうだが、真実をレイジュに漏らすことで、明日の婚礼を誰かがぶっ潰してくれないかと一縷の望みをかけていたりは・・・しないか・・・しないな。
それが本音だったら、わざわざルフィを怒らせる必要ないもんな。
いや・・・
悪態をつきながらもルフィたちが脱出できるヒントを残してきたとか・・・それならヒソヒソ話さないな。
・・・まだ目が覚めていないようだwww
ネズミとかハエとか、菓子職人や料理人が忌み嫌う喩えだもんな・・・
目に映るものすべてが敵の、地獄に射すただ一筋の光明が潰えた瞬間。はたしてサンジは、ただ絶望するのか、それとも激怒、奮起するのか。
ここまで手酷い裏切りを受けてもなおサンジがプリンを蹴ることは、僕はないと思っている。それは、親としてのゼフの教えを踏みにじることになるからだ。
まぁ、真実を知ってしまった以上、自分の身は自分で守れるはずだ。ルフィたちも図鑑に収録されている分には、すぐに殺されはしないだろう。注目は、これから殺されるヴィンスモーク家の人々をサンジが助けるかどうかだ。
サンジにとって生家は忌まわしい悪因縁。恩も義理もないはずだが、ただ見捨てて自分だけ去るようなことはあるまい。サンジの感情は「怒り」か「哀しみ」か。その矛先はどこへ向かう!?
なんだか「イチジ=ラスボス説」がいっぺんに吹っ飛んだわ。(まだわかんないけど・・・)
さて、前回のレビューで僕は、ペドロが「5年前に生きることに執着した」ということに言及した。
何としても、必ず生きて戻らなければならない理由が在ったはずだ。
それは「世界の夜明け」の一助となれるか否か。
ネコマムシが言う「世界の夜明け」が何を意味するかはわからないが、それを見ること、その助けとなることがペドロが生きる意味のすべて。
相棒が死んでしまった今、自分だけでも生きて戻らなければ、今回の旅とその失敗で得た知識も経験も何の役にも立たない。
命をかけることと、命を無駄にすることは全く逆のことだ。男の命には使うに相応しい時と場所がある。
今はその時ではない。
余談だが:
ゼポってのは、体の大きさや寿命からして、ベポの父親じゃないかね。
ベポはゼポのビブルカードを辿ってゾウまで来たんだな、きっと。
※いっぱいご指摘いただきました。