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ONEPIECE 888「獅子」

サニー号は、波を知り尽くしたジンベエの操船によって、あと一歩ビッグ・マムたち追手を寄せ付けずに航行を続けていたのだが、前方からもダイフクやスムージーの艦隊が押し寄せ、遂に取り囲まれて万事休すの事態となっていた。


基本ビビリのナミやチョッパーも、犠牲になったペドロや、単身カタクリを引き受けたルフィへの思いもあり、捨て身の正面突破に腹を括った。

そこでキャロットがにこやかに提案


今夜は「満月」だから、きっと役に立てる!!

ムーンプリズムパワー・メイクアップ!!
月のうさぎが・・・


「月の獅子 スーロン」に!!

月の光は太陽光が月にはねかえったものだ。だが、月に照り返されたときのみ、その太陽光には「ブルーツ波」が含まれる。その「ブルーツ波」が満月になると1700万ゼノという数値を超えるのだ。1700万ゼノ以上の「ブルーツ波」を目から吸収すると尾に反応して変身が始まる… 、というのは嘘だが、
イヌアラシ公爵が言っていた「ミンク族の真の姿」とは、どうやら満月の夜のみ覚醒できる秘められた戦闘本能だったようだ。


その戦闘能力たるや・・・


圧倒的。


がんばれカカロットキャロット… お前がナンバー1だ!!

ジンベエの知識によると「月の獅子」の能力を使いこなすには訓練が必要らしい。
たとえば精神や肉体への負担が著しく、ひとたび能力が暴走すれば精神崩壊をまねいたり五体満足で済まないなどのリスクもあるだろうし、また、一晩中発動しっぱなしで、確変続行を自分で止められない、なんてこともあるかもしれない。


しかしキャロットはペドロに鍛えられているから大丈夫。「私これでも銃士隊だよ!」
自信満々というよりは、ペドロの言う「自分の出番」を見つけたような、ある種の覚悟を感じる。

いかな「スーパーミンク族」だろうとも、数千人は居ようかという敵艦隊にたった一人では、いかにも多勢に無勢。ジンベエが危惧するリスクか限界がおとずれるのも時間の問題だろう。

だが・・・
限界に近づいている人物がほかにも居た。


「食いわずらい」で欲求を満たされないまま暴走状態を続けているママが、なんだか消耗してきている。桁外れのパワーを制御せず放出し続けているツケが回ってきたのかもしれない。


ママが正気でないから…と、ビッグ・マム海賊団の生きた武器たちが精彩を欠いている今だが、ママが力尽きれば、彼らは全員動かなくなると思われ、そうなれば「生命を与えた波」に乗っているママも海に落ちるだろう。能力者ばかりのビッグ・マム海賊団がママの巨体を海から救い出すのは大ごとだ。

追手を振り切る絶好の機会が間もなく訪れる可能性大。
キャロットが力尽きるor敗れるか、ママに限界が訪れるか、巨大ウェディングケーキが合流するか、さぁ、何が一番早い!?

さて、扉絵特集「押し掛け麦わら大船団物語」だが、イデオ編はまだ終わりではなかった。
ここまで「キャベンディッシュ編」「バルトロメオ編」「サイ編」と、ずっと全5話構成だったので、おかしな終わり方だが前回で終わりだと思っていた。

いきなり他人のケンカに首突っ込んで孤島に放置とは、一体全体何がしたいのやら・・・と思ったが、これは、もともと海賊ではなかったイデオたちが、麦わらの一味の傘下として正式に海へ漕ぎ出すための儀式だったのだろう。

自分たちをも含む種族間の抗争にも信念を揺さぶられることはなく、千年続く悪因縁よりも仲間との信頼・絆を選ぶ。借り物の船も捨てて、彼らはまさに「海賊」=「自由な海の男たち」として、今出航したのである。

ところで新たに掲げた彼らの旗印・・・。
「XXX」というのは「とにかくヤバいレベル」を意味する符号で、格闘家時代のイデオの肩書きが「XXX級ボクサー」だったことに由来している。では、骸骨の後ろの「H」はいったい・・・と思ったら、コレ


合体途中のイデオデルタに似てるな。なるほど、納得。

まったくの余談だが:僕・・・フェリシア使いでした。

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