ONEPIECE 1051「ワノ国将軍 光月モモの助」
狂死郎親分と生きていた小紫。還ってきた赤鞘九人男、そして…
おでんの息子:光月モモの助
オロチの悪政もカイドウの恐怖も終わった。
辛い時代を生き抜いた皆に感謝、食べるものにも飲み水にも困らない国造りを約束するので、手伝ってほしい。
桃源郷を創ったるで!
亡き父おでんが民のために造った農園にも通じる崇高な理想。
過ぎた過去のことをひとまず置き、来たるべき新たなワノ国の未来像のみを語る、拙いながらも力強いいい演説だ。
民の前に姿を現した28歳()のモモの助は、豪快さと余裕に欠けるもののおでん譲りのいい男。
我々が知る限りおでんは、18歳のときにはすでに流儀を持ち、思うようにならない社会への問題意識や、自分に足りないものを自覚するなど、かなり「出来上がって」いた。
見た目も18から39歳で死ぬまでさほどの変化はなかったので、若い頃…ではなくて、おでんがもっといろいろ未熟だったなら…と考えると、中身は8歳児のまま見た目だけ28歳になった今のモモの助はおでん様に「よく似ている」といえるかもしれない。
腰の「天羽々斬」一本差しが「半人前」を象徴している。
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居並ぶ赤鞘九人男の中には、カン十郎はもちろんだが、イゾウとアシュラ童子の姿がない。
イゾウはもはや門外漢だとして、アシュラはカン十郎のニセおでん様とともに爆死してしまったのだろうか。
アラバスタのペルのときほど感傷的な別れではなかったので、まぁ…生きてても死んでてもどっちもアリだと思うけど、死んでないならこの場に参列してるよなぁ。瀕死だった錦えもんが見得を切ってんだから。
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さて、
これからワノ国を立て直すのは大変だ。なぜなら政治の手腕に長けた人物がいないどころか、政治の経験者すらほぼ皆無だからだ。
しかも、ごく一部に商人がいる以外には戦闘要員ばっかりで、あとは年寄子どもしかいない。
土壌も水も死んでるから、あと十数年は農業も発展しようがない。
あー…
しのぶの能力で土地を熟れさせたら比較的早く農地に戻せるかもしれないな。
大勢いる戦闘要員にしたって、仕官するべき大名がいなかったからほとんどが食い詰め浪人のようなもの。それら大量の飢民を食わせることからはじめて、仕事を与えて国中一丸となって復興に努めなければならない。
その過程では国民総労働者となり戦闘要員はほぼ不要となるわけで、他国が一目置く伝説の強き戦士「侍」は弱体化が必至。(まぁ、ルフィに叱咤されるまで奴隷根性が染み付いてたから弱体化はすでに著しいのだが。)
まず国家として立て直さないと、外交などまともにできるはずもなく、そういった内情を鑑みて、モモの助は国防の観点からも開国を見送った可能性が高い。
ワノ国が長く鎖国している間に世界は軍事技術を発展させている。
イゾウが外海に出て刀を銃に持ち替えたように、より射程が長く強力な兵器が主力となっている中、その兵器の流通をオロチとカイドウによってワノ国が担っていたというのも皮肉な話で、武器製造から一切手を引くならばワノ国の対外武力は旧時代の鎖国以前まで遡ることになる。
そういった様々な体制・対策が整うまでは開国できない。なまじ勇んで不用意に開国したところで、政府や他国に付け入るスキを与え、開国する本来の目的を果たすこともままならないでは本末転倒。
モモの助は宰相として、将軍として、世界でただひとり象主と心を通わせる者として、最善の選択をしたといえるだろう。
ところで、モモの助は「ワノ国に奴隷は不要」と言ったが、百獣海賊団の残党はどうしたものか。
マグマに落ちたカイドウやママは放っておいても勝手にどうとでも生き延びるだろうからこの際無視するとして、キングやクイーン、飛び六胞たちも死んだわけではないだろうし、拘束するのか放逐するのか、それとも処刑するのか。
単純労働力として大人しく働くとも思えないし、ただの人足にだってアゴマクラが必要なのだ。発展途上の国が大量の無法者を養うのは実に不合理な話だ。ここは放逐か処刑をオススメするが…さて?
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麦わらの一味も全員集合。
ルフィとゾロが無事ではないが、数話の間姿を見せなかったロビンの無事が確認できた。
カイドウの実子で、見た目に反して「息子」で、自称「おでん」で、一味の船に乗るという。
「息子」の部分をスルーしてサンジとブルックは無条件に大賛成しているが、一味でもっとも常識人で筋を通すことにうるさいジンベエはルフィの口から聞くまではやや懐疑的。
疑い深さに自覚がある、かくいう僕はこれをどう捉えたかというと…
「いいんじゃない?(アッサリ)」
これから先は最終章。
世界をふたつに分かつ大戦争が起きて、シャンクスとケリつけて、黒ひげぶっ飛ばして、世界政府ひっくり返して、ラフテルに辿り着くんだろ。
もはや長々と冒険の旅をする展開とはならないだろうから、最終決戦に向けて誰が仲間に入ろうとも驚かない。
勝てる布陣を揃えるほうが重要だ。
個人的には、ヤマトは百獣海賊団の残党を引き連れて新たな海賊団を旗揚げして、麦わらの一味と同盟関係を築く方がいいと思ってるけどね。
異形のSMILE能力者たちの居場所を作ってやれるのは、ヤマトかお玉しかいないからな。
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ってところで、おっと!
公式から明日の重大発表を前に大ニュースだ。
あと二回掲載のあと4週休むってよ。
最終章をなるべく早く締めるために構成を組み直したいそうだよ。
ってことは、あと5年で完結すると言った2年半前の宣言は正式に撤回かな。まぁ…そうなると思ってたよ。
明日の発表も気になるなぁ・・・
Comment
ツイートで、お玉の両親のお墓、よく見ると”黒炭”と見えなくも無い….と話題になっていますが、もし興味があったら見てみてください。
うおっ!!
確認しました。確かにそう読めなくないですね・・・
こいつは深いな!!
いつかは・・・・とは思ってましたが、
覚醒と四皇撃破が両方ワノ国であるとは思いませんでした。
残りの謎も盛りだくさんなので、次の一章で回収できるとはとても思えません・・・。
ワノ国は作者が描くの楽しみと言ってた割には全然面白いと感じなかったので休載で構成練り直してくれるのはありがたい
おでんの生き様とルフィのニカ覚醒、そして四皇撃破。
山場はあったし、オダッチの熱意も籠もってましたよ。
まぁ、面白いと感じるかどうかは人それぞれですねぇ
百獣海賊団は殺さない方がいいんじゃないかなあ。
処刑しちゃったらオロチ達と一緒だよ
お玉の影響で共生できる者は残って、従えない者はヤマトが引き連れて海に出る。
というのが最善のように思います。
生きていたアシュラが無法者の棟梁になるってのも、なくはないかな・・・
序盤のクロ・バギー・クリーク・ワポル・フォクシー以外の一味はみな捕縛されてますね。
前述の連中は解き放ってもあまり害はないでしょうが、百獣海賊団は……
幹部は拘束しないと危ないですね
キングだけは結局カイドウについていく・・・ような気もするけど、それじゃミスター1と同じだし、
もしも僕の考察が正しかったのなら、「お前はジョイボーイについて行け」とカイドウに諭される可能性もある・・・かも・・・。
ワノ国統治に関しては赤鞘の侍が5年間九里をおでん抜きで治めてたし、モコモ公国の長でもあるイヌとネコ、金銭面での才覚がある傳ジローがいれば大丈夫かな〜と個人的には思ってます。問題はまだまだ山積みですけどね。
それにしても、光月モモの助がかっこいい…。
政治のシステムがまったく機能しない無政府に等しい状態から、いちから政治を始めるのは困難を極めると思います。
社会主義国家を民主主義に作りかえるくらい難しそう・・・。