Cogito, Ergo Sum

我思う故に・・・新館

ONEPIECE 1123「空白の2週間」

 




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エメト秘蔵の“イザッテトキ”のとっておき「ジョイボーイ渾身の覇気」の威力は凄まじく、当初はなんとか耐えていたドール中将やポンスキー中将も昏倒していた。


強靭な肉体を持ち、ひょっとすると神経伝達回路が人間とは異なるかもしれないセラフィムのハンコック天使(S-スネーク)だけが無事である様子が描写されている。

他のセラフィムたちも同様に無事であると推測できるが、ならばお前たちは海兵がひとり残らず気を失っていたとて、任務を遂行しないといかんのじゃないか。

ハンコック天使はかわいい(笑)ので、海兵を気遣う姿はポイント高いが、そもそものオリジナルハンコックが(ルフィ以外の)同族でもないただの味方勢力を思いやる姿は想像できず、この状況で海兵を頼りとせず単身で任務遂行の行動を起こさないことには、いささか違和感を覚える。
追記:・・・と思ったら、ハンコック天使まだシャボンの中に閉じ込められてるのね・・・

ってか、エッグヘッドにはサターン聖が残ってるんだから、逃げる麦わらの一味の追討をなぜセラフィムに命令しないのか僕には激しく疑問だ。

まぁ、それはともかくこの点から、セラフィムの黒い翼は飛翔する能力をもっていないと考えることができ、同様にルナーリア族が持つ翼についても同じ推論が成り立つ。


少し横道にそれるが、僕は、もともと自前の翼を持っているキングが翼竜に変身する点に注目していた。
ここで少し触れてる

基本的に、悪魔の実は食べてみるまで何の実かわからないので、キングが翼竜の実と知って食べた可能性は低いが、作品中で与えられた役割だとか、そのキャラの個性や性癖などに絶妙にリンクして、運命的になるべくしてその能力に結ばれたと思えるケースは実に多いし、そう考える方がロマンがあって楽しい。
キングが翼竜の能力者となったことには、有翼人ならではの事情があるはずだ。

キングが再登場するかどうかはわからないが、ルナーリア族については今後ある程度掘り下げられると考えられるので、いつか明らかになるのだろうが、これまで作中に登場したほかの有翼人たちと同様に、翼を動かすくらいはできても、現状、その翼で空を飛ぶことはできなさそう。

ただし、数百年前に彼らが栄えていた頃、いやもっと昔のルナーリア族はその翼で大空を飛翔していたと考えた方が自然ではなかろうか。
森羅万象を象る悪魔の実でさえ、激しくその数を限定される「空を飛べる」ということ。
航空機の発展は一切なく「海こそすべて」のワンピ世界において、有翼の種族が存在する意味は必ずあるはずだ。


〜 閑話休題 〜


ところで、エメトが解放した「ジョイボーイの覇気」は、海兵たちを根こそぎ気絶させるほどの超絶威力だったにも関わらず、巨兵海賊団には被害を及ぼさなかった。


「一切敵意を感じなかった」らしい。
その場でジョイボーイ本人が意識的にやったならばいざ知らず、あらかじめそんな選別が、果たしてできるものだろうか。
海兵の中には、任務よりも市民ファーストの者や、組織に疑問を抱いている者だって居るだろうし、巨兵海賊団の中にだって性悪な小悪党や、略奪や殺戮大好きなはぐれ者ぐらい居てもおかしくない。

ジョイボーイの覇気は、いったい何を基準に威圧する対象をターゲッティングしていたのか。
シャンクスの覇気による威圧は味方の新入りも意識を失うそうなので、それをもって「赤髪以上」とするかどうかは判断に困るが、より精度が高いということは云えるかもしれない。

そして“とっておき”を発動したエメトが生命活動を停止してしまうほどの「ブービートラップ」をジョイボーイが仕掛けたとは考えにくいので、エメトは決して死んだわけではないと僕は考えているが、


その眼の輝きは失われ、炎と煙に包まれて微動だにすることはない。
ちょっと無理をして休眠スリープ状態になっているとでも考えようか。いずれ再登場すると期待したいところだ。聞きたいこともたくさんあるしな。



かくして一行は追手もなく無事エルバフに向けて出発。

そこでベガパンクが今際の際に云い残した言葉をサンジが反芻する。
こちらの勢力で唯一生き残った悪リリスは知らないことなので、ステラが死んだ今それを語る者はもういない。これは回想ではなく、過去に実際あった出来事を第三者視点で追想しているのだ。


2週間前に「マザーフレイム」の一部が何者かに盗まれた事が発覚、アリバイが確かな本体ステラ、正シャカ、知ピタゴラスの三人で調査をはじめた。


その後、犯人が欲ヨークであることが判明。そして盗み出した「マザーフレイム」を動力にしたと限りなく疑わしい古代兵器の試射でルルシアが消滅したことを受け、彼らは覚悟を決める。


ステラの死をトリガーとして、鉄巨人に隠された配信電伝虫が起動する仕掛けを用意した。
ベガパンクは、自分たちがあらかじめ施した「最善の対策」を信じて、悔いることなく死んだのだ。



サンジが聞いた「とんでもねェ事」とは、ベガパンクの死、そしてそれを引き金とする「知るだけで死刑もの」の情報の世界への発信がすべて計算ずくだったことを指しているのだろう。ちゃんと聞けなかったと云ってるから配信の内容のことを云っているのかもしれない・・・

さらに付け加えて、ベガパンクは“ひとつなぎの大秘宝ワンピース”を「お前たち」に手に入れて欲しいと云い残した。


う〜ん・・・これは確かに「とんでもねェ」。

麦わらの一味は、世界の行く末を占う最重要の鍵を手に入れる責務を背負わされたのだ。何の説明もなく。

まぁ、どのみちルフィはハナから“ひとつなぎの大秘宝”を手に入れるつもりだし、世界政府とベガパンクを天秤にかければ、どちらの云い分を信じるべきかは問うまでもない。
ベガパンクがそれを強く願ったというなら、それは自分たちの進む道を正しいと信じるための大きな後ろ盾を得たと考えることもできるだろう。


ところで、


ステラたち三人は自分たちの謀事を悟られないように自らの記憶をも消したわけだが、重要なことを忘れてしまった自分に宛てた手紙の中でステラは「それともう一つ…」と最後に付け加えている。

これはいったい何だろう。

この手紙で読み知ったことは後にヨークにも知識として共有されるため、重要なことは書けないはずだ。彼らにとってすでに共通認識か、あるいはステラならそう考えてもなんら不自然ではない考えを履行することを忘れるな(または是が非でも執行しろ)という念押し程度のことしか書いてないとは思えないんだが・・・はて?

麦わらの一味に“ひとつなぎの大秘宝”をお前たちが手に入れろ、と伝えること? だったとしたら、まだ上陸してないルフィたちがエッグヘッドに来ることが分かってたことになるが、ワノ国から出航する際に航路は決まってたから、ベガパンクが知るすべがなかったとも云い切れないのか・・・。
何だろうなぁ・・・。

あと、
記憶を失ったステラたちは、今回起きた出来事にいちいち「寝耳に水」の反応を見せるわけだが・・・


この「CP6」は、「CP0」の間違いじゃないかと思うんだ・・・。ねぇ?

 

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Comment

  1. ひとちゃん より:

    ワンピースをジョイボーイが望む者が手にするとは限らない。
    ワンピースはルフィ達に手に入れて欲しい。
    コビーがルフィの夢を阻止しようとする。

    ここまで伏線が入ってくると先の展開が見えてくるかなと。

    ワンピースを最初に見つけるのは、黒ひげで、黒ひげが先に海賊王になる。そして、最も手に入れてはいけない人物で、世界は大混乱。

    その黒ひげに立ち向かうは、ルフィとコビー(コビーがルフィの夢を止める発言は、いつものミスリード)。ルフィは黒ひげを倒すため、ジョイボーイ達の巨大な王国側の古代兵器を全て復活させる!

    戦いに勝利し、改めて、ルフィが海賊王に!

    ルフィの夢の果てを実現させるべく、イム様、世界政府と激突する。

    海賊王になるエンディングと夢の果てを実現するエンディングと2つエンディングがある気がします。

    さて、シャンクスがどう絡んでくるのか…。

    • BIE(管理人) より:

      二段構えのエンディングというのは面白いですね。
      しかし・・・
      予告した「5年」がもうすぐ経過しようというのに、話はどこまで膨らんでいくんでしょうね。
      もちろん長く楽しめるのは嬉しいのですけど。

  2. 匿名 より:

    手紙の内容…。
    ジョイボーイ(ニカ)の事なんでしょうかねぇ?
    2週間の記憶が消されてるから新しいルフィのギア5の手配書の記憶も…汗
    モニターで見てかなり驚いてましたしね。
    ルフィに未来を託せると思い書き記しるした…とか。

  3. ケソ より:

    田中敦子さんが亡くなられたのですね…今めちゃくちゃ落ち込んでます(;_;)
    今回でエッグヘッド編終わりでしょうか。
    いろいろ伏線回収はできましたが、何か消化不良気味です。
    頂上戦争編でも思ったんですが、世界政府&海軍の主力ひとりも退場してへんやん!
    カタルシスに欠けるなぁと

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