ONEPIECE 810「ぐるわらの一味、上陸」
世界の甲板から 5億の男編 Vol.5は
「バラティエ -色々あるが元気で何より—」
サンジの新しい手配書を見て、ひとり憤慨するカルネ。
何があったかというと・・・
司法の島:エニエスロビーを落として
「麦わらの一味」の名が世に轟きはじめた頃、
東の海の”海上レストラン・バラティエ”では、
麦わらの一味で、手配書の写真がひとりだけ、
似ても似つかない似顔絵であるサンジをネタにして盛り上がっていた。
もともとバラティエは海賊相手でも商売上等。
悪名高い海賊が、元バラティエの副料理長だろうが
それを客寄せのネタに使う逞しい商魂は、さすがに戦う海のコックたちである。
その上、同僚時代にはさんざん煮え湯を飲まされた適わない相手が、
爆笑必至のツラを下げて全国に手配されているのだ。
ネタにせずしてどうするというのか。
かくしてバラティエのゴロつきコックたちは
サンジの手配書に描かれたマヌケ面を晒しものにし、嘲笑の的にした。
料理の腕でも、腕っぷしでも、オーナーゼフからの寵愛でも
まるで敵わなかったサンジをこき下ろすことで、ひとまず溜飲を下げたのだろう。
その最尖峰にいたのが、パティとカルネである。
その後、ふたりは
バラティエの増築に伴い建造された別館をそれぞれ任せられたのだが
海中デザート艦という、独自路線を生み出したパティに対し、
カルネはサンジの手配書の似顔絵を模したデザインの「ナスガシラ号」を造り
鉄板焼き専門艦として自身の城としていた。
これには、ここへきて未だ溜飲下げやらぬサンジへの劣等感から、
「サンジのバカ面を利用して成り上がってやるぜ」というよこしまな考えと
真にバラティエの宣伝のために、利用できるものは利用してやる、という
営利大本命の実直な考えが同居していたことだろう。
ところが、サンジの新しい手配書は似顔絵ではなくなり
ちょっとネタにしづらい、幸せそうな新たなバカ面に変容していた。
しかも、2年が経ち
隠れた目は右に変わり、印象的な「まゆげ」の意匠にも変化がある。
これではもはやナスガシラ号がサンジを模しているとは言いにくい。
大量に刷ったチラシも無駄になってしまった。
カルネにしてみれば、いまだ軌道に乗る以前の・・・いや、
下手したら改装中だったバラティエの営業再開を待たずして
完成してわずか数ヶ月のナスガシラ号が
サンジを馬鹿にする効力も、バラティエの宣伝効果も失ったことになる。
そりゃあ、憤慨するってもんだ。
まぁ、以前の「世界の甲板から」のときから
別館を任せられるに当たり、髪型を調えるなど
心境の変化が見られたパティと比べ、
カルネは少しお調子が過ぎたようだとも言える。自業自得だな。
さて本編:
旱害のジャック、その懸賞金が10億だというのは前回わかっていたのだが
その表記が少し気になる。
「REWARD 10億ベリー」
リワードとはまさに懸賞金のことだが、
これまでこの作品で
懸賞金のことを「REWARD」と表現したことはなかったように思う。
※僕の記憶違いならばごめんなさい。
これまでは単に「懸賞金」もしくは「バウンティ」と表されていたはず。
これを僕は早とちりして
「民間の懸賞金」と、断定して速報に載せてしまったことは反省している。
しかし、これまでの懸賞金とは
異なる体系で算出された金額である可能性はあると思う。
他の海賊たちの懸賞金の額と、あまりにかけ離れすぎているからだ。
「スカウター」という装置を用いたことで戦闘力を数値化し、
容易に比較できるようにした弊害として
後に登場する戦士の戦闘力を桁外れに高く設定しないと辻褄が合わないという
いわゆる「戦闘力バブル」を生み出したドラゴンボールの愚を繰り返してはならない。
ここには、オダッチの明確な意図があって
あえて異なる表記がなされているものと僕は信じる。
海からジャックの増援が次々と現れ、
昼夜を問わない戦いが続いた5日目
ついにガス兵器が使われた。
6日目にジャックが去ったのはドフラミンゴ救出に向かうためで、
ルフィにも感謝「何から何まで救われた」とは、
やはりこのことを意味していたらしい。
そして7日目、ナミたちがゾウに到着。
おそらくシーザーに残ったガスを中和させ
チョッパーが負傷者の治療をしたのだろう。
不明だったことがだいぶ明かされてきた。
大きな謎は残っているが、サンジのことはひとまず置いておこう。
最後に、
ジャックたちの拷問を受け、瀕死のイヌアラシ公爵とネコマムシの旦那。
ペドロは、彼らについて「世界が待っている。死なせてはならない」と言う。
ということは、今後、世界に何らかの影響を及ぼす存在となる
または、行動を起こすということだろう。
「種族の垣根を超える」くらいしかすぐにはイメージが湧かないが
幻の存在で所属が不明とあれば、
当然、モコモ公国は世界政府の加盟国ではないだろうし
であれば、今年開催される世界会議レヴェリーにも出席することはない。
だからといって、革命軍のようなレジスタンスという風でもない。
彼らが一体何を為さんとしているのか、乞う期待!なのである。
余談だが:
イヌアラシ公爵の息子なんじゃね?って、僕が勝手に言ってたペドロさん・・・
どう見てもネコ科です。・・・ありがとうございました。
(蛇足の)追記 12/23:
魚人の例もあるので、ミンク族の生態がそれに近いものなら
犬からネコが生まれることもないとは言い切れないね
Comment
ドフィー、死んでほしくないなぁ…
あと黒ひげも(というか悪役全員)
“群れからはぐれた個体は隅に追いやって消去”
じゃやってる事どこかの王国…っていうか
現実と何ら変わりないだろうし。
だからルフィ今まで誰も殺してないんでしょ?
ロビンも「《数》という力にはなにものも及ばない」
ってすごくいい事言ってるし。
その《数》の方の人達へ作品を通じて
尾田先生は一体どんなメッセージを込めるのか。込められるのか。
そういった意味で今後もワンピースから目が離せそうにないです。
(BORUTOもあるってばよ)
ついでにサニー…じゃなくてメリークリスマス。
そんな公式声明があるんですか。知りませんでした。
楽しみですねぇ
来年はサンジの年で、出生の秘密が明らかにされるとオダッチが語られたそうですね。楽しみになってきました、毎年楽しみなんですけども。
そもそも一般的な単語ではないと思い、ググッて出たのが「リワード」でした。いやお恥ずかしい・・・
よみがなは無視してください。
REWARD、英語の発音では「リウォード」の方が近いと思うのですが、「リワード」表記の方が一般的なのでしょうか…
>REWARD
JACK一味の表記に関しては、一般兵のPLEASURES、SMILE軍団らしきGIFTERSと、なんでか分かりませんがアルファベット表記に統一してあるようなので、REWARDも単にその流れかな…と。
しかしワンピで「賞金」に関しては確かにバウンティでしたね。総合賞金額と書いてトータルバウンティと読むルビ表記が何回か。ただ「Bounty」のアルファベット表記は無かったはずです。
現実の英語としてREWARDとBountyは何か違うのか、調べれば調べるほどこれどっちでも良いんじゃね…としか言えない法則性の無さ…。