ONEPIECE 1002「四皇VS新世代」
戦いの火蓋は切られた。
ワノ国流の覇気「流桜」を修得したルフィによる打撃はもちろん、新世代の海賊たちは、それぞれの特技や技を活かしてカイドウに挑む。
キッドは自身の攻撃力が「鉄くず」に由来していることをいいことに、磁気魔人(パンクロットン)が切り刻まれようと、その都度再構築して圧倒的質量で攻撃を続け、カイドウがルフィの攻撃にもんどりを打つ隙を逃さず追い打ちをかける。
前回の岩石の雨が意味不明だったローは、今度は医者らしく身体内部を直接攻撃。
ローの攻撃にヒントを得たか、キラーは刀身を震わせて(?)振動波だか衝撃波だかで、これまた身体内部にまで斬撃を届かせる。
そして、ゾロが新たに手に入れた「閻魔」に乗せた渾身の一撃は、カイドウに閻魔の元の持ち主であるおでんの気配を感じさせ、その切れ味には四皇ふたりも戦慄した。
だが、敵はカイドウひとりではない。
ゼウスを従えたビッグ・マムが雷撃の雨を降らせ、皆ことごとく餌食となるも、察しのとおり雷による攻撃はルフィには通じない。
ならば、と光月の城跡を山ごと消し飛ばした「熱息(ボロブレス)」をカイドウが浴びせるが、ルフィはそれを根性で凌いで見せた。
ルフィの秘めた実力をいまだ測りきれずにいるカイドウを、畳み掛けるルフィ。
しかし、まぁ・・・このまま優位に戦えるわけはないわな。根性で耐えたところで当然ダメージは有るしな。
戦い方は皆それぞれ。微妙にうっすら連携もしている。
今はカイドウに確実にダメージを与えられているキッドとキラーが、前回戦ったときはまるで歯が立たなかったらしいが、そのときは最悪の世代が二人しかおらず、龍の姿に驚いているうちになすすべなくやられた、ということだろうか。
敵を知り己を知れば、戦い方はなくはないということらしい。
今回の話は、だいたいこれだけだ。
無双と思われた四皇にも付け入る隙はあるし、彼らを驚かせるくらいの実力を持つ若い世代が台頭してきたということだ。今回の「四皇VS新世代」というサブタイトルには、時代が移り変わる変遷のときがきていることが示唆されている。
若者たちの攻撃に少しずつだが確実にダメージを受けているカイドウだが、油断や隙をつかれて、食らって「グォオオオオ」ではなく、食らう前にその気配に「これはヤバい」と感じた攻撃がひとつだけあった。
傍で見ていたビッグ・マムにもヤバさが感じられたその攻撃とは、クリリンの気円斬・・・ではなく
まだ閻魔を使った大技のコントロールが定まらないのか、残念ながら命中はしなかったが、四皇ふたりに警戒心を抱かせる効果は十分にあったようだ。
さて、この「飛竜火焔」実は今回が初お目見えの技ではない。
スリラーバークにて、ブルックの影が入った剣豪リューマのゾンビにとどめを刺した技である。
あれからゾロはミホークの下で修行し、武装色の覇気を身につけた。ゾロは「流桜」の修行こそしていないが、もともと飛ぶ斬撃を打つことができるし、触れずに当てる攻撃には長けている。それが暴れ馬の「閻魔」を持つことで、覇気そのものを相手にぶつけることができるのだとすれば、その破壊力は以前とは段違いだろう。
カイドウがそこにおでんの気配を感じたのは、それがおでんの愛刀でかつて唯一カイドウに傷をつけた刀だからだとは思うが、ビッグ・マムにも驚異を抱かせているのだから、その威力は推して知るべしだ。
ところで、ゾロの持つ刀について少し。
ゾロの愛刀といえば「和道一文字」がその筆頭である。
「和道一文字」とは、親友であり、世界一の大剣豪になる誓いをたてた終生のライバル:くいなの形見で、基本的にゾロが口に咥えるのはこの刀。
一刀流居合「獅子歌歌」や「三十六煩悩鳳」の際にも「和道一文字」が多く使われる。
ミホークに残り2本の刀を破壊されたあと、ローグタウンで手に入れたのが「三代鬼徹」と「雪走」。
この頃から「和道一文字」を咥え、左手に「三代鬼徹」右手に「雪走」を持つスタイルが主となる。
エニエス・ロビーで「雪走」を破壊されてからしばらくは、「和道一文字」と「三代鬼徹」の二刀流。「和道一文字」を右手に持っていた。
「秋水」をリューマゾンビから譲り受けてからは、「和道一文字」を咥え、左手に「三代鬼徹」右手に「秋水」を持つのが定番となる。
そして「秋水」をワノ国に返還し、日和から「閻魔」を託されてからは、「秋水」の代わりに「閻魔」を右手で使うようになる。
ゾロは三本の刀を右の腰に差しているので、これまで左利きと言われてきた。
ま、右手で箸持って弁当食ってる描写とかもあるんだが、刀も左に描かれてることもあるし、そういうのオダッチはよく間違えてるから根拠とするには乏しい。
三刀流なんだから、どっちも使えるのは当然といえば当然。ただ、刀を右に差しており、一刀流の技を左手で繰り出すから、剣士の特性としては左利きと考えていいと思う。
また、どの技でどの刀を使うかというのは、これはその時々でゾロが判断して変えている。
たとえば一刀流の技だと
Mr.1を倒した「獅子歌歌」は左手で、使った刀は「和道一文字」。
「三十六煩悩鳳」空島での初使用時は左手で「和道一文字」。
魚人島での「厄港鳥」は左手で「三代鬼徹」。
パンクハザードでの「大辰撼」は両手持ち(右構え)の「秋水」・・・ってな感じ。
で…だ。
リューマを倒した一刀流「飛竜火焔」のとき、これは左手で持った「和道一文字」だったんだが、今回の「飛竜火焔」は、右手持ちの「閻魔」なのだ。
刀が「閻魔」なのはいい。今ゾロが持っている刀で最強だし、因縁的にもカイドウ戦で使うのに相応しいからな。でも、なんで右手なんだろうか・・・?
もし何か理由があるのだとしたら、
ゾロはまだ「閻魔」を使いこなせていないので、慣れるために積極的に「閻魔」を使っている、ということだろうか。
おでんの回想を見たところでは「閻魔」を右で持ってたり左だったりする。まぁもう一本の「天羽々斬」も同じ位列の大刀なので、どっちの刀をどっちの手に持つとか決めていなかった可能性もなくはないが・・・そんなことあるかな。
おでんが本当に刀の右左に拘らなかったのかどうかは分からないが、オダッチのミスでないのなら「閻魔」は右手で使う用にカスタマイズされているわけではない、と考えていい。
ゾロは今までの流れで「閻魔」を右手で使っているが、左利きのゾロが最強の刀で必殺の技を繰り出すなら、左手で使った方がいいのは語るまでもない。
それなのに右手で「飛竜火焔」を打ったのは、「閻魔」を右手で通常使いできるようにするための練習を、この期に及んでしているんじゃないかと、僕は思うのである。
・・・余裕あるな、オイ。
Comment
そういえば、
四皇二人を相手に、未だにゾロの左目が閉じたままなことが不思議
これも余裕なのか、それとも本当に左目は見えないのか
鷹の目を継承している・・・というヤツですね。
今回も、ルフィ達の戦闘シーンが全開でした。
ただ忘れてはいけないのが、カイドウだけではなくビッグマムもいるということ!実際、キラーやゾロが食らってしまいましたし。ただルフィはゴムなので大丈夫でしたが。カイドウも、反撃体制に入るでしょうし、互い勝負となるでしょう。
気になっているのが、ルフィ達はどのようにしてこのバトルを終わらせるのかということ。誰か助っ人が入るのか、それともやはりルフィ達が最終的に倒すことになるのか?後者の可能性は高いとは思いますが。それと、鬼ヶ島は今現在花の都に向かっているということも忘れてはいけません。到着した後の展開も気になっています。将軍になってもらう為に娘のヤマトを呼び出すのか?それとも…?