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ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #12「レッド・ホット・チリ・ペッパー その2」

2017/06/17
 




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コミックス 33巻09章~10章、34巻01章~02章に相当。

まもなくジョセフを乗せたSWG財団の船が到着する。
何が何でも仗助たちとジョセフの接触を阻止したいであろうチリ・ペッパーが、何らかの行動を起こすことを見越して、チームを二つに分けた。
承太郎と億泰がモーターボートで財団の船へ向かい、埠頭に残った仗助と康一がそれをフォローする。

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ところで、
「隠者の紫」になら可能だと思うのだが、ボートのバッテリーにチリ・ペッパーが潜んでいるかどうかをいったいどうやってチェックしたのだろう。

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そこでこの画像。

ボートのチェックをしたという億泰と、バッテリーのチェックをした仗助では、仗助だけがスタンドパワーを使っているようだ。

「ザ・ハンド」は破壊しかできないので、ボートのチェックには必要ない。
では「クレイジー・D」はどうか。当初、壊したもの・壊れたものを元通りにするだけと思われた能力だが、概念として「壊れて」はいないもの(例:料理)でも、特定の任意の状況に戻すことができるらしい。
それならば、前回、一行が野原でチリ・ペッパーと対峙したより前の時間までバッテリーの状態を戻せばいい。それでバッテリーのチェックは可能だ。

ジョジョにおいて、第三部のDIOを筆頭に、各シリーズ中の最強のスタンド能力は「時間に関係する能力」といわれており、かく言う第四部のラスボス吉良吉影もゴニョゴニョ… なのだが、仗助の能力も、実はごく局地的に「時間を戻す能力」なのではあるまいか…と、はじめて思ったわ。(ひょっとして常識なのかな・・・?)

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ついに登場!チリ・ペッパーの本体
もっこりタイツの変態ギタリスト:音石明。

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顔の「傷」だか「痣」だか「ヒビ」だか…は、筋肉少女帯の大槻ケンヂをモデルとしていることに由来するそうだが、性格とかその他もろもろは、僕にはあんまりオーケンっぽくは思えない。そもそもオーケンはギターで自己表現するタイプじゃないしな。
ギターアンプがどこに在るのかは… ま、気にしないでくれ。

余談だが:

第四部連載中の1993年、「ジャンプノベル」誌上において、荒木先生と大槻ケンヂ氏の対談が掲載されている。
たしか荒木先生は「日本の音楽には興味が無い」と言っていたと僕は記憶しているが、オカルトやサブカルチャーに詳しいだけでなく、自分流の表現にそれらを活かすオーケンに感じ入るものがあったのだろうか。
その頃に前後して、「ジョジョ」の作中に筋肉少女帯をリスペクトするネタや書き込みが散見される。ボヨヨン岬も、そのひとつらしい。他にも「KING・SHOW」のポスターや「高木ブー」などがたくさん隠れているので興味ある人は探してみるといいだろう。

前回の億泰に対してと同様に、クレイジー・Dを小指一本で倒すと豪語する音石に対し
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油断を誘い奇襲、ついでに煽りまくる実に冷静な仗助。
時間を稼ぐだけで、ひとまずジョセフが安全になることを理解してのことか。

しかし音石は、
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へし折られた小指の痛みと苦しみと怒りを演奏へ昇華させ、新たな表現を生み出した。

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変態だ・・・

だが音楽とは魂の表現、精神の発露。
これは、柱の男たちが冷静さを取り戻すために、泣きわめいたり爆笑したりしていたのと似たもので、更にアドレナリンを高め、身体の動きにリズムを生み出す効果もあるだろう。
音石明・・・変態だが恐るべしッ!!

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埠頭の地下に張り巡らされた電線をつたい、無数の排水口から神出鬼没に現れるチリ・ペッパー。

「おれは反省すると強いぜ」の言葉通り、相手の強さを認め、戦略を練ったチリ・ペッパーは手強い。しかし、排水口に電線を這わせるなんてこと、普通するかね・・・?

綿密なロジックで確実に仗助を倒しに来るチリ・ペッパーだったが、康一との連携プレーでこれを撃墜。
そこで、チリ・ペッパーは究極の攻撃に出る。

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街中の全電力を集中させてのフルパワーは
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クレイジー・Dをスピードとパワーで上回った・・・が

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破壊されたフォークリフトのタイヤのみを修復して
チリ・ペッパーを閉じ込めた!

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タイヤのゴムは電気を流さない絶縁体ッ!というセリフを原作と異なり康一に言わせたのは、演技で言うには、あまりにも説明的すぎるからだろう。

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泣いてなんかいないモン!

チリ・ペッパーがタイヤを破壊することは造作もなかった。
ま、それ以前に・・・この手のタイヤのホイールは「鉄」なので絶縁されていないと思うがね。ちと冷静さを失っちまったかな・・・?

結果・・・
タイヤ内の空気圧でふっ飛ばされて海に落ち
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海水を介して四散するチリ・ペッパーの肉体(というか電気エネルギー)
いろいろ突っ込みたいが、まぁいい・・・。

だが、しつこい・・・音石明は死んでいなかったwww
SPW財団のスタッフに紛れてジョセフを殺しに来た。もう瀕死のズタボロのはずなのに、なかなか見上げた根性だ。
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しかし、いつ小指の治療をしたんだろうな。

ってか、折れた小指をも使って魂の演奏をする変態ギタリストという表現で小指の件は終了しているのだから、この包帯は明らかな蛇足だわ。

ジョセフは無事上陸、仗助と出会い杜王町に再び平穏が訪れた・・・かに見えた・・・。

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次回「やばいものを拾ったっス!」
拾うのは仗助じゃないんだが、この口調・・・う〜ん・・・

おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。
基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。
また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。
ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

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